あらすじ
2024年度より小学校教科書に書き下ろし小説が掲載される小手鞠るい氏による文章教室。
若いときからやなせたかし氏に詩の才能を認められ、その後作家となった小手鞠るい氏だから書ける、
読む人の心を動かす詩、感想文、小説を書く方法。
短いものから長いものへ、ちょっと面白かったこと、心が動いたことを、自分の知っている言葉で詩にしてみる。
次は、気軽な短い日記をつけてみる、作家への手紙を書くように感想文を書いてみる、そして自分のことを小説に・・・と、順を追って階段を上るように文章術を楽しく面白く発展させていきます。
有名な作家の詩や日記から学生たちの作品まで、小手鞠氏が選考委員をつとめた感想文や大学の講義で提出された小説などの例も多く出して解説。
感想文が苦手な子どもからプロの小説家を目指す人まで、やさしい言葉で面白く読めて、とても実践的、具体的なアドバイス、書けるようになるコツが満載で、文章を書くことが楽しく、また苦手意識がなくなります。
「ちょっとおもしろかったこと、ちょっと心が動いたこと。ちょっと素敵だなと思ったこと。ある日、みつけたちょっと素敵なことば。そんなささいなことでいいんです。『このあいだ、こんなことがあったんだよ』って、誰かに話して聞かせるようにして、できれば会話も入れて。」「頭で考えて、ことばを選ばないことです。ー中略ーたいせつなのは浮かんできたとき『それをつかまえること』です。つかまえて書いてみてから、『ああでもない、こうでもない』と考えてみてください」本文より。
1章・詩は野原から生まれる ーー面白かったこと、心が動いたことを、2章・日記は歴史の1ページ ーー日記帳を喜ばせるように、3章・感想文は手紙 ーーあらすじはかかない、4章・物語を書く喜びと悲しみ ーー制約を与えて書く
など。
各章おわりにQ&Aや小手鞠るい流創作ノート術などさらに実践的なコラムも掲載。
やなせたかし先生にかつて頂いたという詩のアドバイスも必読です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
感想文は作家に宛てた手紙を書くように書くとか、日記には楽しかったことやいいことを書くなど、参考にしたいことがたくさん書かれていた。自分も日々の出来事はメモしているが、暮らしの中で見つけた嬉しかったことも書き足してみようかなと思った。小学校の高学年くらいでこの本に出会っていたら、小説に挑戦したかも!
Posted by ブクログ
詩を書くこと、自分と向き合って日記を書くこと、感想文を書くことなどを、具体的な表現で説明してある本。ご自分の日記を引用してそれを物語のように読ませる部分や、実際に小説の教室で書かれた生徒の文章も読めます。どこが優れているのか、どういう部分は省いていいのかなどわかりやすく、真似して書き始めやすいと思いました。既刊の「放課後の読書クラブ」や「放課後の文章教室」より、中学年から読める内容になっていました。
物語を書いてみたい、とか、もっと感想文を良く書きたい、という子に読ませたい一冊。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて、物語だと思ったら文章講座だった。面食らったけどぐいぐい読んでしまった。しかも、おもしろくてためになる。うちの子らも読書感想文の参考に読んでみるといいかも。作中に出てくる夏期講座を受けられた学生さんうらやましい〜とりあえず素敵なノートを探しに文房具屋さんに行きたくなります。