あらすじ
公爵令嬢リリネリア・ブライシフィックは死んだ。否、殺された。王太子レジナルドの婚約者として蝶よ花よと育てられた彼女は絶望を知り、貴族令嬢としての全てを失った。名をエリザベートと変え市井に下りた彼女は、今日も淡々と息をする。生家から付けられた侍女ガーネリアと共に薬屋を営み、ただ自らの終わりの日を待つ。この人生にはもはや夢も希望もなにもない――はずだった。元婚約者と再会するまでは。エリザベート――リリネリアに執着するレジナルドに対峙する中で、彼女の心の内に新たな感情が芽生える。それは、闇に葬られた真実を炙り出し――? とある令嬢の死から始まる衝撃ファンタジー! ※電子版は単行本をもとに編集しています
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すごかった
作家さん買いです。
タイトルからざまあ系のお話かと思ったら、もうなんていうか深すぎてびっくり。
一気に読んでしまって寝不足になり、2回めを読んだ今もまた寝不足になりそうです。
トラウマが及ぼす影響が生々しく描かれ、私は被害体験を有する女性の精神障害の方の支援をしていた時期があり、その利用者のみんなを思い出しながら読みました。
あってはならないことが、普通にある世の中。
おそろしすぎることだけれど、その世を私たちは生きているのだと痛感させられました。
ニンゲンとして生きていくには失ってはいけないことがなんと多いのか。
しみじみと感じさせられる、いいお話でした。
ただ、校閲の人は一体ナニをしとったんかね、という気持ちでいっぱいです。
イヤイヤこれ見逃しちゃだめだろという誤字がすごく多かったです。
校閲おばちゃんとしては半ギレです。
次回作も楽しみにしています。
次回作はきちんとした校閲がつきますように…。