【感想・ネタバレ】待ち合わせはさそり座のどこかで【電子限定かきおろし漫画2P付】のレビュー

あらすじ

「君は俺のことを好きになってはくれない」
幼い頃に暮らしていた街に戻ってきた高校生・燦吏は、転校先で当時片想いをしていた少年・玲と偶然同じクラスになる。
玲も燦吏のことを覚えていて、運命のようなものを感じた燦吏は再び淡い恋心を抱き始める。
しかし放課後に男とホテルに入って行く玲を目撃した燦吏は、大きなショックを受け、玲に問いかける。
セフレだとあっけらかんとこたえる玲だが、次に続いた言葉は「人を好きになるって全然わからない」で…?
★初出時のカラーを完全収録!!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

こちらの作品、BL漫画カテゴリではあるんですが、私的にはBLというより恋愛哲学漫画なのではと思いました。まず話の鍵になるのが、相手の男の子がアロマンティックという他者に恋愛感情を抱かないという指向の持ち主だということ。この男の子に主人公は恋心を抱くのだけれど、もうこの指向があるのならば、お互いに恋愛感情を持った関係になることは絶対にない。であるならば、BL漫画は"お互いに恋愛感情を持ってして幸せな結末を迎える作品でないと許せない"という人にはまず向いてない作品かもしれないです。ただ私にはもうとんでもないくらい刺さりました。まずタイトル。待ち合わせはさそり座のどこかで。読み終わった後さそり座についてしらべました。秘密主義、セクシュアリティがある星なんですって。主人公が作った曲のタイトルでもあるんですが、それを踏まえて考えると、主人公は、アロマンティックな彼には自分にはわからない考えや思いがあって、どうにも自分と同じ気持ちにはならないのかもしれないけれど、そんな中で折り合いをつけて一緒にいられる関係を探していけたらいいねっていう思いを伝えたかったんじゃないかなと、、、。そしたらもうそれって一般的な恋愛関係ではないけれど、この世で最も美しい恋愛関係ではないかなってもう涙が滝のように出て止まらなかったです。またこの漫画のテンポ感と言葉の使い方が好きです。ツッコミの言葉選びが面白いから読んでて楽しいです。最後に、主人公の仲間たちがみんな温かい人で救われます。読んでて嫌な気持ちになることがないです。ぜひ、お勧めしたい一冊でした!

3
2025年06月05日

「BLマンガ」ランキング