あらすじ
医者を目指しつつ、女としての幸せも諦めたくないおいちは、飾り職人・新吉との結婚を決意する。しかし祝言の当日、『浦之屋』という商家で毒物混入事件が……。おいちは祝言の途中で現場に駆け付け、父・松庵とともに苦しんでいる人達の手当に奔走する。そして後日、『浦之屋』の若旦那の乳母が服毒死。犯人だと名乗り出たのは、なんと菖蒲長屋の元住人・巳助だった。この世に思いを残して死んだ人の声を聞けるおいちは、巳助が闇に呑み込まれる姿を見てしまい、事件の裏に何かあると確信。仙五朗親分とともに、事件の真相究明に動き出す。体調に異変を感じていたおいちは、この奇怪な事件の謎を解くことができるのか。シリーズ累計45万部突破! 仕事も家庭も手に入れたい娘の奮闘と成長を描いて話題の、青春「時代」ミステリー第六弾!
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Posted by ブクログ
新吉さんと共に暮らし始めたおいち。2人のやり取りが微笑ましく、日常の小さな温もりと信頼がにじみ出ていて、読んでいるこちらまで頬がゆるみます。
一方で、おいちは医者になるという大きな夢に向かって、着実に歩みを進めています。緊急の場面で迷いなく、手際よく処置をこなす姿には、確かな成長が感じられ、胸が熱くなります。
さらに、妊娠という新たなステージへ進み、これから一層困難で難解な謎に出くわしそうですが、誠実に、ひたむきに立ち向かっていくことでしょう。