あらすじ
本書のテーマである「最低限の人間関係」とは、誰に対しても最低限のつき合いをして、対人関係をシンプルにすることを指します。結果として、つき合う人数も最低限になりますから、人間関係の「ミニマリズム」(最小限主義)と見ることができます。著者はこれを、人間関係の「最適化」と考えています。職場の人間関係は、あくまでも仕事を通じて成立している関係性です。友人同士のような近い距離感になる必要はなく、ドライに割り切って、ズブズブのウエットな関係にならないことが大切です。仕事を円滑に進めるためには、上司や部下など、職場の人たちと良好な関係を築くことが大切……と考えている人も多いでしょうが、それは必ずしも最適解ではありません。職場の人たちと上手につき合おうとすればするほど、相手の気持ちを先読みして忖度したり、相手の顔色を気にして自分の気持ちを抑え込むことが多くなって、「相手に合わせる行動」を取ることになります。ムリをして相手に合わせる関係を続けていると、「失礼なことを言ってないか?」とか、「相手に不快な思いをさせていないか?」という不安や後悔の気持ちが起こることになります。こうした心理状態で毎日を過ごしていると、「イライラが止まらない」とか、「ネガティブな思考ばかりが湧いてくる」などの自覚症状が出始めて、人間関係に悪影響が出るだけでなく、仕事のモチベーションも下がることになります。心理カウンセラーの視点で見ると、共に過ごす時間が長い職場だからこそ、努力をしないと続かない人間関係は、すぐにやめる必要があります。人間関係を最低限にして、「仕事に支障は出ないのか?」と考える人もいると思いますが、本書では、人間関係を最低限にしても困らない理由や、段階的に最低限にしていく方法、最低限にした後の生き方までを、詳しくお伝えします。
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Posted by ブクログ
話が合わないなという人はIQの相違があるのかもしれない、というのは薄々思っていたことなのでストンと腑に落ちた。
ウエットな人間関係を避け、自分がしたいことが何なのかを考える。人の事を主軸に考えて行動しない。日常で気をつけたいポイントがたくさん見つかった。
Posted by ブクログ
泣き続ける赤ちゃんは泣くという行為によって自ら血糖値を上げて、心身の安定を手に入れようとしている。
第三者に悩みを相談する人の大半は「あなたの考えていることは正しいよ」と肯定してもらいたいだけだから、「確かにそうだ」「その通りだ」と反応するだけで十分。相手の考えを受け入れて認めてあげることが1番の「優しさ」。「過剰な賞賛」を求めているケースがほとんど。
人に認められたり、褒められたりすると脳の前頭葉の機能がアップする。脳を喜ばせることになる。相手に興味を持つ必要はなく、相手を褒めて認めてあげればそれが「相手のため」になる。褒めることさえ覚えておけば「自己防衛」の役割を果たしてくれる。
人間関係が難しいのは「知能の差」に原因がある。知能の差によってお互いの間に違和感が生まれている。
IQが高い人はマウントを取られやすい。脳が相手のIQをキャッチして無意識のうちに「相手が上で自分が下」と判断し、本能的に「自分の優位性を保ちたい」とマウンティングしてしまうから。
「この人はIQが低いからこんな言い方をするんだな」と考えることで気持ちに余裕が生まれてずっと不快に感じていた相手の言動を完全にスルーすることができる。
人間関係を最適化するために
ドライな人になる
ドライな人とは情に流されず物事を判断できる強みを持つ人
①自分の価値観で行動できる
②無理なことはハッキリ断る
③人のプライバシーを尊重する
④人の時間を奪わない
⑤誰に対しても態度が変わらない