【感想・ネタバレ】偶偶放浪記のレビュー

あらすじ

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岸本佐知子氏、都築響一氏推薦 漫画+エッセイの「旅の本」

寄居、いちょう団地、石岡、城ヶ島……有名な観光地でも映えスポットでもない、人々に忘れ去られそうな場所を「たまたま」訪れる愉しみ――
外出や旅行が憚られたコロナ禍の2020 年。漫画・エッセイ・絵画・音楽等多方面に活躍する著者は、どこにも行けないのならと家に籠り、わずかひと月の間に過去の旅の思い出を漫画と文章で甦らせ、『旅の本』という書名で自費出版、大きな反響を呼んだ。これを大幅に加筆・修正し、さらに本誌連載「偶偶放浪記」や書き下ろし四篇を加え、新たな旅の本としてまとめたのが本書である。
宿も食事も想定外、なぜか巻き込まれる奇怪なアクシデントの数々、時代に取り残され失われつつある光景、交錯する自らの記憶……笑いと哀感が入り交じり、読後はふらっとどこかへ行きたくなること必至の、珠玉の旅漫画+旅エッセイ集。
「私も小指さんの目と、耳と、鼻を借りて、今すぐ旅に出たい。近くて遠い、異界の入口をのぞいてみたい。しみじみと、最高です」 ――岸本佐知子
「どうでもいい町を歩く楽しみが、どうでもいい人生を楽しむ極意を教えてくれる」――都築響一

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

前作「旅の本」に触発されて、このまえ寄居に行ってきた。

日帰りのつもりだったのに、寄居の空気に冒険心がくすぐられ、隣町(小川町)で一泊して帰ることに。

当日の予約でも快く迎えてくれる宿主の優しさだったり、シュールな看板を見つけた時の笑いや、ふらっと入った居酒屋が当たりだったときの嬉しさは、定番スポットではあじわえない。

旅は余白があるほど楽しいことに、32歳になってやっと気がつけた。

この本を読んで、またそんな旅に出たいと思った。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

食欲と、未知のものへの好奇心。
ムサビ出身の女性漫画家?が、山谷だの西成だの、いわゆる怪しいところに行き、
(一応一人ではなく誰かと一緒)奇妙な出会いをし、美味しいものを食べる。
それを事細かな絵で表現する。単行本では字が小さくてごちゃごちゃして読みにくい
が、その分余計に雰囲気が伝わる。楽しい。
何より旨そう。汚い店の料理。思わず食べログで探すが、たいていもうない。
ここ10年の記録だそうで、コロナやら主の高齢化などでやめているとか。
残念。
いやしかしこの女性。腹が座ってる。根性がある。
あるいは単にリスク管理ができていないだけか?
でもある意味羨ましい。
楽しい本だ。

 はじめに
 登場人物紹介
いちょう団地の思い出
寄居旅行記
城ヶ島奇譚
ほら穴
神々の集う島 神津島
まぼろしの町 石岡
天下茶屋散歩日記
近所のチベット 笹山団地
大阪遠征 西成さすらい編
山谷のアーケード遺跡
沖縄のアサヒ食堂
横須賀の奇人「アトム爺」
横浜中華街にまつわる掌編
子安という町
京急線と奇妙な長屋群
関西旅行記
偶偶放浪記[第1~7話]
 おわりに
 初出一覧

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2024年11月03日

Posted by ブクログ

こういう本大好き!
グレゴリ青山とテイストが似てるけど、小指さんの方がハードテイストな場所がお好きのようだ。
路地にぶらりと入り込み、寂れた街、忘れられた街に住む人たちと交流する。
こんな旅がもしかして一番贅沢なのかも。

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2024年08月13日

Posted by ブクログ

コミックはあまり読まないが、本の雑誌年間ベストで紹介されている物は割合と目を通している。

絵のタッチはどことなく、つげ義春を思わせる。少し蛭子能収も入っているかもしれない。小指の感性は嫌いじゃないのだが、吹き出しの中の自筆文字が小さく読みずらい。年をくっている私には判読不可能なところも多くストレスが少々溜まった。

取り上げている町は横浜市や神奈川の町の話題が多く、知っている所も多かったので、「ふむふむ」と感情移入しながら楽しめた。もう少し大きい版形で読めたら星の数も多くなったかな。

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2025年01月17日

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