あらすじ
入山章栄氏推薦!
「全ての日本企業に不可欠な、データ経営の見取り図であり、辞書であり、完璧なガイドラインである」
【本書の特徴】
・データ経営の肝となる17の構成要素と9のユースケースを解説!
・実践的データ活用のメソッドを言語化!
・「現場の賢人」と「スキルの経済」を軸に、日本企業独自のデータ戦略の構想力と目に見える成果をもたらす実行力を鍛える!
【はしがきより】
そもそもデータの品質が悪く、それを分析するチームも弱い、部門の壁をまたぐ大きなテーマになると途端に進まない、またデータ起点で意思決定することに慣れていない、といった声が聞かれる。
こうした壁を打ち破って、行動としても文化としてもデータ経営を根付かせるには何をすべきか。これが本書で取り扱うテーマである。
問題を解決するヒントは、逆説的であるが、日本企業ならではの現場の強さにある。日本企業の特徴のひとつは、ひとたび組織内で雰囲気が醸成されると全体としてひとつの方向に動きやすいこと、いったん動き出せば各現場での創意工夫に長けていることである。
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Posted by ブクログ
■ シン・ボトムアップ型データ経営とは
データ経営をトップダウンで推進すると、現場の納得感を得られず、うまく機能しない。一方、ボトムアップで始めると成果が小粒にとどまりがち。
そこで「シン・ボトムアップ型」と呼ばれる、新たなアプローチが必要とされている。
シン・ボトムアップ型の要素:
• 経営トップが目的・目標を明確に示す
• 実行手段は「現場の賢人」が設計し、小さくても具体的な成果を出す
• 成果が生まれた背景を分析し、全社的にスケールさせる役割を与える
■ データ経営型組織に求められる6つのアクション
1. 経営層のテクノロジー理解と明確なメッセージの発信
従業員が経営方針と自らの行動が一致していると実感し、報われていると感じられることが、現場を勇気づける。
2. データ経営CoE(Center of Excellence)の設置
経営者と現場の橋渡し、テクノロジーの知見共有、橋渡し人材の採用・育成
3. 実験と「計画された失敗」の推奨
Booking.comやWalmartでは、組織的に失敗リスクを許容し、実験文化を推進。
あらかじめ撤退基準を設定し、失敗時も結果と原因を分析して次の施策に活かす。
4. 権限移譲とデータの民主化
データアクセスにおける多重承認を廃止し、数クリックで適切な権限構成のもと、分析環境へアクセス可能にする。
5. 人材のアジャイルプール化
LINEヤフー社では、データ分析組織を「暴れる集団」として他部門に入り込み、人材定着と事業貢献を図る。
6. D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の推進
データ人材と事業部門の混成チームによるプロジェクト運営
相互理解のための研修プログラムや、アイデアの提案・共有の場を設ける