あらすじ
ミステリについて語り合い、校内で発生した事件を推理するはずの、醍葉学園“推理小説研究部”。だが顧問教師・由利千早は就任早々知ってしまった……。部員・杉野更紗の姉を殺した犯人をはじめとする“悪人の始末”を目論む「裏の部活動」を! 日夜、完全犯罪テクを研究する部員たちは、それを武器に大暴走。由利先生に彼らの正義を止める手立てはあるのか!? そしてそんな彼女たちを命の危機が襲う!! (講談社ノベルス)
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Posted by ブクログ
面白い。どの辺が面白いのか説明しようとすると余す事無くネタバレしてしまう気がするので薦め方が難しい。とりあえず、杉野二号に魅力を感じたら読み進めるべき。あと、ゆりっぺのミス研との関わり方の変化が割りとダイナミック。
ミステリ好きが高じて犯罪を犯す若人達には、SF好きが高じて(?)タイムリープしちゃう『サマー/タイム/トラベラー』に似たものを感じた。
Posted by ブクログ
こるものさんにどっぷりハマっていく自分がわかる。
個性的というよりもぶっとんでる登場人物たちはさすが汀作品。
とにもかくにも面白い。ニトロ爆弾には少なからず興奮しながら読みました(笑)
ちょこちょこ挟まれる小ネタに笑いました。
わかる自分って…彼ら高校生のしかもオタクだからしょうがないか!
タナトスシリーズではあまり感じなかった真樹の歪みっぷりが見れて、より一層タナトスの方も楽しめるようになったかな?
Posted by ブクログ
■ミステリについて語り合い、校内で発生した事件を推理する醍葉学園“推理小説研究部”。だが顧問教師・由利千早は就任早々知ってしまった。部員・杉野更紗の姉を殺した犯人をはじめ、悪人の始末を目論む「裏の部活動」を。日夜、完全犯罪テクを研究する部員たちはそれを武器に大暴走。由利先生に彼らの正義を止める手立てはあるのか?そして彼女たちを襲う命の危機。
■■この作者物語のノリが好きだ。いい意味でも悪い意味でも。いろいろなことがふわふわと軽いけれど、その軽さがこの物語の味噌だと思う。シリアスだけど、シリアスすぎないというか。ミステリーというよりは、若干アクション入ってた。彼らはよく動く。タナトスシリーズと繋がってたことに、最後の最後で気づいて、一人でギャフン。
Posted by ブクログ
この作者の他シリーズは未読なのですが、非常に独創的でのめりこむように読みました。可愛らしいイラストの表紙からは想像もつかない過激な表現や犯罪手法が飛び出したりと、意外性の塊のような作品です。何よりそれらを自在に操るのが高校生というのがまた。そして彼らに振り回されているだけかと思っていた女教師の意外な素顔には驚かされます。
Posted by ブクログ
シリーズ1作品目。
個人的にこの作家さんの作品も初。
キャラクターが良かった。
部員同士の掛け合いも面白い。
陰と陽がちゃんと分かれている感じ。
関係のない話でもしっかり繋がる気持ちよさ。
普通と異常の違いってなんだろう。
女の戦いも怖い。
殺人の動機って本当に些細なことですよね。
面白かったです。
Posted by ブクログ
シリーズ最初だけ全部読んでみたところ、この作品が1番好きでしたが、もしかして別シリーズとはいえ全部繋がってるのかな?となると初めから読んだ方が良いのだろうか。古賀くんが良かった。杉野2号はちょっと許せなかったな。ゆり先生幸せになって欲しい。
とりあえず、殺戮にいたる病は読むことにします。
Posted by ブクログ
嬉しいネタがいっぱい!!
CSIなんて出てくると、ホレイショやグリッサムが出てくるし、クリミナルマインドなんて言われると、ホッチナーが頭をかすめるのですね。
科学ミステリのドラマもなのですけど、月光ゲームや斜め屋敷、殺戮に至る病や黒死館なんかwkwkしてしまうのです。
おまけに素子や京極や……もうもうネタがいっぱい!
タナトスまで出てきて、これはもうどっちも読まなきゃ……!と思ってしまったのでした。さらっとネタバレされた気もするのですが……
最後ニヤニヤしてしまったのは無敵の女子高生の最後の企みでしょうか。ゆりっぺを応援してしまうのですよね!やっぱり!!1
好きな人狼もモチーフになってて再度ニヤニヤ
Posted by ブクログ
個性的な生徒たち振り回される先生主観かと思いきや・・・
いろいろぶっとんでる感じはしますが嫌いじゃない。
続きも読もうと検索かけたら別シリーズとつながりあるんですね。
いきなりすごい人がぽこんとでてくるかと思ったら。
というわけでパラダイス・クローズドも読み始めました。
いろいろぶっちゃけた後のこれからの展開に期待。
Posted by 読むコレ
初読、汀作品。かなり...予想と違っている
内容と文章だったなー。ラノベを読んでいたので
耐久性があったおかげか、抵抗なくサクサク。
表題とオビの言葉とはウラハラなソレ系高校生たちの
青春ものですよね。小ネタの宝庫、オンパレードで
意外とこのネタ宝庫に反応出来る自分も結構...
ヲタ属性あるんだなw。
ネタ中心の会話、高校生達の少々残念な
方向性に傾向したやんちゃな日常と学園生活、
そしてその顧問である一見被害者な可愛い女教師
のストーリーが面白く、結果ミステリ的な部分って
どこだっけ?? とすら思え、当初の犯人探しより
「古賀くん」のラストの独白がここまでのストーリー
を破壊する殺傷力のあるカオスな展開。
恐らく...タナトスシリーズと繋がってるのでしょうね。
何故か敬遠していたそのタナトスシリーズ...読まなきゃ。
Posted by ブクログ
完全犯罪研究部シリーズ。第1弾。
おもしろかった。
話の内容はシリアスなのに、とてもそんな感じがしないところも
読みやすいところだと。
次が楽しみです。
Posted by ブクログ
周りに変なのが二人もいれば、あの世代は暴走する―
理系でミステリ好きの読者にはたまらないであろう青春がそこにはある。
アルミ粉末での指紋採取やニトロ精製といった定番ロマンをおさえつつ、メーリングリスト(+モールス信号)を利用した緊急連絡手段やパスワードチャットなどといった現代的なアイテムをも巧みに活用するミス研部員たち。
最近の子供は怖い(笑)
ただ、集団暴行や児童虐待のように近年悪質化する犯罪に対抗するにはそれぐらいの度胸と行動力が必要なのかもしれないな、と思ったりもして
子供時代のもやもやや激情をいつまでも忘れないでいたい
Posted by ブクログ
私立高校「醍葉学園」の”推理小説研究部”もとい”完全犯罪研究部”が校内の事件を解決?する新シリーズ。
校内で飼われていたインコの屠殺事件、虐待親の殺害未遂、階段つき落とし事件、弱みにつけこまれ顧問となった女性教師のストーカー探し、野球部員の輪姦事件など、様々な事件が起こり、そして明らかになる、過去起きた女子部員の姉の撲殺事件の真相。そして女教師の真実。
”完全犯罪研究部”の部員たちの青春?物語。
ブラック加減と推理小説ネタが入り混じりイイ感じだった。立花直樹の登場にはオドロキ。次作も楽しみw
Posted by ブクログ
ミステリーだと思って読み始めたのですが、これは今時の理系で文系な少年たちと一人の教師を追った学園物と分類しておきました。
ミステリーぽい冒頭だけど、謎解きは無いといってもよいし、最初の鳥の事件は部員の自己紹介の場面でしか無いのかな;
でも、細かく区切られたストーリーがテンポよく、ついつい一気に読んでしまいました。
汀 こるものさんの作品は初めてでしたが、他の作品も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
タナトスシリーズ以外で初だったので
当たりかはずれかとドキドキして読みました。
タナトスシリーズと同じくらいどんどん読めました。
むしろ短編的に話が進むので
短時間で読めました。
導入の事件があってまわりまわりで
意外な犯人という推理ノベルス。
設定は学園モノですが語りが先生で
弱みを握られている・・・。
でも、悪いことは悪いというゆりっぺ先生個人的に好きです。
Posted by ブクログ
悪人の始末を目論み、日々完全犯罪の研究を続ける「完全犯罪研究部」。そして彼らを止めることが出来ず、日々おろおろする女教師。
これを聞いて多くの人が思い浮かべるような物語はこの本にはない。
女教師、由利先生の性格や結末を想像した人がいるだろうか。
筆者の言う通り、人間しか出てこないものの、あのシリーズとの関連が見られる、意欲作。
Posted by ブクログ
いやー、無いでしょう。これは無い(笑)。
THANATOSシリーズでハジケまくっている、汀こるもの氏の新シリーズ。どんな新しい切り口が、と大いに期待していたのですが、いつも通りでした。あ、魚が出てきませんが(汗)。
汀氏の作品におけるドロドロ感というか、黒さと言うか、そういったものは"死神"という異能者あってこそ活きるものなのだと実感しました。学園ドラマにこのカラーを持ち込まれると、ちょっと、ねえ。
ご本人の弁によれば、「頭掻きむしって暴れたくなるような眩しさ」を本作で感じてもらえればとの事なのですが、うーん、眩しさ、ですか。ちょっとピンと来ないフレーズではあります。多分僕の高校生活はもっと平々凡々としていて、でも満ち足りていたのでしょう。これはもう、感性の齟齬なのでどうしようもありません。
読者を選ぶ作家さんであることはよーく分かっていますので、まあ今回は肌が合いませんでしたという事で。
と書いておきながら、続編も買ってしまいそうな悪い予感がします(爆)。
Posted by ブクログ
一言で言うと、軽い。
派手に人を傷付けるコメディ。
THANATOSシリーズが分からないと、少し評価は下がるか。
我孫子武丸『殺戮にいたる病』の登場は嬉しかった。
Posted by ブクログ
かなり読みやすくて、一気に読めた。THANATOSシリーズと違って魚のウンチクがないから余計かな。でも、相変わらずヲタクネタは満載。
話的にはシリアスなはずなのに、重くなりすぎず面白い。杉野2号の突き抜け方が凄まじいけど。
Posted by ブクログ
先生が全然好きになれなくて…
子供たちの凄まじいテンションにも若干引く。
面白いと感じたのは後半入ってからかな。
理解力が足りないんだろうか。
真樹との会話があって、漸く色々理解出来た感じでした。
タナトスほど長々薀蓄説明とか無い分、スムーズに話を理解しやすいかも。
参考文献? がcharaコミックスなのにはちょっとびっくりした。
Posted by ブクログ
一生懸命だけど本気じゃない。
まっとうでないことをしているまっとうでない高校生達なのに、何故か「ああ、高校の頃ってこうだったよな」と思ってしまうのが不思議。
ミステリー色としては弱めだけど、楽しく読めました。
Posted by ブクログ
醍葉学園“推理小説研究部”の裏の顔は、完全犯罪を研究し実践を目指す“完全犯罪研究部”。顧問の由利先生は彼らの暴走を止めることができるのか…
THANATOSシリーズのような魚蘊蓄の嵐(けっこう好きだけど)はなく、読みやすいが内容はブラック。荒唐無稽なようだが、高校生は周りに変なのが二人もいれば暴走する、という作中の言葉に納得する面もあり。青春がまぶしい。
Posted by ブクログ
○感想
ハムが気になります。
ゆりっぺがだんだんえらいことになっていく。
タナトスと同じ世界なあたりが恐ろしい勢い。
ペットボトルロケットは、作らないことにします。
Posted by ブクログ
タイトルと表紙で買いました。あんまり後悔はしてないです。
短編ミステリの編纂版っぽくて一章一章にオチがつくためか、メインストーリーはあまり印象的ではないです。
ただ、語り部は「完全犯罪研究部」の顧問(突然なった系)なので、部員の行動に読者とともにヒヤリとします。
しかし残虐シーンは全くないので、大丈夫(?)です。
Posted by ブクログ
作者殿が言う、「暴れたくなるような眩しさ」は残念ながら俺にはちょっと感じられなかった。
自分が何者かを模索する少年、姉を何者かに殺害された少女、そして不倫の末に堕胎を経験した女教師をテラーに置いて、物語の根底のテーマ(だと思われる)「命の重み」を表現したいのだと思うけど、どうしても最後まで登場人物の軽薄さと情緒不安定さ(特に女性教師の)が目に付いてしまった。言いたいことはこれなんだろうな、って何となく伝わっただけに、ちょっと残念。
あと、タイトルで現代的なハウダニットを期待していただけに、正直肩透かしを食らった気分。
Posted by ブクログ
1話毎に事件が起こり(起こし?)事件を解決(うやむや?)にし
終了させている部活動。
表は『推理研究部』などというまっとうそうなものなのに
何故裏が『完全犯罪』の研究部。
しかも所属しているメンバーが色々個性がありすぎて
もうどう突っ込んでいけばいいのかというよりは
高校生ってこういうものだっけ? と
違う方向に悩んでしまいます。
そんな部活動の顧問をしている先生も
常識人のようでちょっと違います。
これを『ちょっと』と収めるべきなのか、それとも
彼らに比べれば些細なものなのか…ここも悩みます。
しかし、最後の先生の切れ具合といいますか
やり具合はちょっと共感できるかもしれません。
タナトス片割れ何かも出て、おや?w でした。
うん、彼に…彼『ら』に一般人は手を出してはいけません。
最後のページに『カルバニア』が参考資料に上げられています。
読んでいてここかと思った部分ありですw
が、あれはボーイズラブじゃないかと…。
載せてる雑誌はそうですけどw
Posted by ブクログ
あーやっぱり!!って感じの話でした。汀さん・・って2冊目だけどアク??が強いよな。
でも一話完結って話しだったので、面白かったかです。
謎はしょぼかった~
Posted by ブクログ
初読、汀作品。かなり...予想と違っている
内容と文章だったなー。ラノベを読んでいたので
耐久性があったおかげか、抵抗なくサクサク。
表題とオビの言葉とはウラハラなソレ系高校生たちの
青春ものですよね。小ネタの宝庫、オンパレードで
意外とこのネタ宝庫に反応出来る自分も結構...
ヲタ属性あるんだなw。
ネタ中心の会話、高校生達の少々残念な
方向性に傾向したやんちゃな日常と学園生活、
そしてその顧問である一見被害者な可愛い女教師
のストーリーが面白く、結果ミステリ的な部分って
どこだっけ?? とすら思え、当初の犯人探しより
「古賀くん」のラストの独白がここまでのストーリー
を破壊する殺傷力のあるカオスな展開。
恐らく...タナトスシリーズと繋がってるのでしょうね。
何故か敬遠していたそのタナトスシリーズ...読まなきゃ。
Posted by ブクログ
“「殺人模型アーニー・デル、シーズンセブンバージョン!残念ながら血はラッカーですが!ボールペンの赤インクを混ぜるとそれっぽい色になるんだよね」
「いつ見てもすげーな匠は。この才能の無駄遣いっぷりが」
「褒め言葉と取っておこう!」
「どうせなら黒死館を作ってよ」
「あれ真面目に考察したら三次元じゃ収まらないらしいっすよ」
「マジかよ、流石奇書パネエな」
「じゃあやっぱり斜め屋敷の天狗の面の部屋だね」
殺人現場のジオラマを前に、会話している三人は露悪趣味の高校生そのもので実に平和な光景だ。”
結構おもしろい。
mixiやらTwitterやらニコニコとか現代につながる単語がちょこちょこ出ているところや、
有名な推理小説の名が挙がっているところとか。
もちろん、内容も。
個性ある完全犯罪研究部の面子と、おきた事件の真相と、おきる事件の真相と、その犯人と。
ゆりっぺが可哀相ながらも楽しそうなのがちょっぴり、ああ、その、羨ましい。
“「なー、ゆりっぺんち入れてくれたら謎の盗聴器、捜してやるぜ。無線機一個ありゃ簡単だ」
気楽に寝言を言ってくれる。私は遠慮なく手を振り払う。
「……別に私は捜してほしくないけど」
「オレが捜したいんだよ」
「だから嫌なのよ。新しい盗聴器をつけるつもりじゃないの?」
「いやもーそれは十分堪能させていただきましたから、ここは一つ。タンス開けたりしねーぜ?ほらこれこれ」
と彼は自分の、登山家かバックパッカーみたいな深緑の大きなリュックを開けて銀色の箱を取り出した。折り畳み式のアンテナがついていてラジオのようだった。
「これ一発で見つかるんだからさ、やってみよーぜ」
「……それもお兄さんの友達に借りたの?」
「いや、これは自前。お値段もお手軽な九千八百円!」
「君は何がしたくてそれを買ったの?」
「“こんなこともあろうかと”!」
どんなことがあると思って、というつっこみは最早無益だ。東條は盗聴器探知器のアンテナを伸ばして電源を入れ、携帯電話の電波を捜す要領で上下に振った。
「……ん?」
ピーッと高い電子音が鳴り、赤いランプがちかちか点滅している。東條の表情が渋くなる。
「……佐竹、この部屋、盗聴されてんだけど」
「え!?」
――このときばかりは、杉野二号・古賀の鉄仮面コンビも顔を上げた。”