あらすじ
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私たちの身近に存在し、四季の食卓を豊かなものにしてくれる、食べられる野草やきのこたち。本書では身近な野草&キノコ180種類の、見つけ方&見分け方、食べ方、愉しみ方を豊富や写真と図でわかりやすくレクチャーしていきます。野草とキノコをあわせて食べるレシピも必見です。
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Posted by ブクログ
身近な野草を「旨いもの順に並べる」という文句にほだされて読み始めた何気ない一冊だが、これがどうして非常に面白く、すっかり著者森氏のファンになってしまった。
本書の一番の特徴は、その多彩な表現とユーモアあふれる語り口、即ち「文章力」にあると断言する。
取りあげられている野草が本当に身近なもので、そこら中にあるもの達である。
オオバコ、つくし、タンポポ、ギシギシ、ヤマノイモなどは食べたことがあるのでよく認識しているが、まさか厄介なドクダミ、ユウガオ、ヤブカラシからツユクサ、コオニタビラコ、アザミやセンダングサの仲間まで食べられるとは想像だにしておらず目から鱗である。
最近私は雑草にハマっていて、あれはカキドオシ、これはスギナ、こっちはスイバ、これはカタバミのように色々覚えているのだが、まさかこれら全部が食用可能だとは夢に思わなかった。
表現力豊かな筆致から紡ぎ出される楽しい食レポによって、嫌われ者から存在感のない幽霊社員まで、あれもこれもご馳走のように見えてくる。
イラクサやノアザミや、毒草と間違えかねない危険な野草は流石に手が出せないが、少しずつでも試して、五感で隣人たちと交流していこうと思う。