あらすじ
ネールとランヴァルド、ふたりぼっちの旅は続く。
冷夏によって食糧難の兆しが見える王国北部では治安が悪化しており、武器の需要が高まっている。自称悪徳商人のランヴァルドとしては急いで武器を調達し、北上して売りさばきたいところ。
だが、純真無垢な最強少女のネールと共に行くならば、事(ルビ:こと)が順調に進むはずはなく……!?
「なあ、ネール。たしかに人を助けるのは素晴らしいことだ。けど限度ってものがあるんだぞ……」
『三歩進めば人助け』の雇い主(ネール)に苦言を呈すものの、やる気に満ち溢れた美少女の前では『悪徳商人』も形無し! 命を狙われる貴族令嬢の影武者を務めることになったり! 持ち帰った『お気に入りの石』が実はドラゴンの卵で、ぷにぷにの赤ちゃんドラゴンのお世話が始まったり!
ネールとの毎日はやはりすこし想定外で、けれどもなぜだか笑顔と喜びがあふれていて――!?
復讐に燃える青年と行き場のない少女のハートフル冒険譚、世界が広がり色づき始める第二幕。
感情タグBEST3
匿名
物語の起伏もあり満足
ネールの感情表現が豊かになってきて、喋ることが出来なくても、可愛さが増しています。
今巻も物語や挿絵に文句はありませんでした。
ただ、少し不安なのが一巻も二巻もストーリーの根幹に過去の遺跡が据えられており、次もそうだと流石に芸がないかなとも思います。
ストーリーの伏線的にも遺跡の話は切り離せないものと推察しますが、毎度似たような展開では流石に飽きがきてしまいそうです。
次巻も買うつもりですが、一旦遺跡関連とは距離を置くか、別の切り口で遺跡を絡める等してくれると一層良い作品になるのではと愚考する次第です。
Posted by ブクログ
悪徳商人を自認するけれど、本人が思う程には悪徳ではないし、何よりもネールに対する態度は思い遣りに満ちている。そんなランヴァルドが次に直面するトラブルはまさかの影武者騒動ですか
ネールって前巻にて示されたように見た目だけなら本当に美少女然としていて、彼女と会う誰もが彼女を可愛たがってしまう容姿の持ち主。けど、中身はそこらの暗殺者顔負けの実力を有しているし元浮浪児だから常識も欠如している。おまけに喋れないからエヴェリーナという聡明な少女の影武者をするなど難しい話に思える
でも、それらの点は更に頭の回るランヴァルドが上手く立ち回ってカバーしたね
むしろ問題と成ったのはステンティールの問題を引き起こしたのがランヴァルドにとって因縁ある相手・マティアスだった事か
ランヴァルドと同等に知恵が回る商人のマティアスが相手なら、下手を打てばランヴァルドどころかステンティールも危うい事になるかも知れない。ランヴァルドには慎重な立ち回りが求められる
けど、ここでもやはり大活躍するのがネールとなるわけだ
ランヴァルドが魔獣の森で死ななかったのも、エヴェリーナが影武者を用意できたのも、ランヴァルドが裏方兼囮として行動できるのも全てはネールのお陰
いや、ホント、ネールはランヴァルドと出会って人生が変わったわけだけど、ランヴァルドだってネールと出会わなかければ詰んでいる場面が本当に多いよね!
だって、岩石竜の赤子を飼い育ててしまうのもネールにしか出来ない荒業だからね!
ネールのお陰で何とかなりそうなステンティールの陰謀。その中でネールが抱くのはランヴァルドの隣に相応しい人物に成る事か
ネールってその強大な戦闘力に拠って、既にランヴァルドにとって無くてはならない人材となっているのだけど、このステンティールで彼女が見たのは貴族社会へ軽やかに溶け込むランヴァルドの姿だね
ネールは元浮浪児だし、その前も普通の村娘っぽかったから仕方ないのだけど、貴族社会のマナーなんて持ってない。それは仕方ない
けれどネールとランヴァルドがコンビを組んでランヴァルドが立場を大きくしていくなら、ネールだって彼の隣に相応しい人間になりたいと思うのは当然
その意味では今回の影武者騒動は慣れないマナーや貴族社会のノリが彼女を驚かせたけど、他方で今後のネールがどのような人間へ成長していきたいかを考える上で貴重な機会となったように思えるよ
ランヴァルドもネールの成長を見守ってくれる最も身近な大人として振る舞えているね
彼は悪徳商人を自認するしネールを利用してもいるけれど、彼女を使い潰そうなんて考えては居ない。むしろマティアスの処分に表れるように、ランヴァルドはネールの情緒面をどう育成するかも考慮に入れている。それは本当の意味での悪徳とは呼べないだろうね
けど、善人とも呼べはしない。だから悪徳商人仲間であるマティアスが悪徳の果てに身を滅ぼした流れを他人事とは捉えない。自身を彼と同じく悪徳商人と認識しつつ、自分は「まだ失敗していないだけの者」と定義する
まあ、もしかしたらこういう姿勢にも悪徳商人ではない彼らしさが現れていると言えるのかも知れないんだけどさ
ネールを『英雄』と仕立て上げる狙いにもその悪徳と善行が曖昧に見えているよね
ランヴァルドがネールに手柄を押し付け、最終的に彼女を通して貴族へと返り咲く事を目論んでいるわけだけど、やはりその過程でネールを捨て置くつもりはないようで
本物の悪徳商人ならネールに利益があると唆しつつ最後の場面で騙して何も与えないなんて遣るのかも知れないが、ランヴァルドならそんな事はしないのだろうという信頼が在るよ
ランヴァルドはネールを利用しているつもりでは在る。でも、ランヴァルドと一緒にいればネールはやがて失った村や家を再び手に出来るかも知れない。それは間違いないくネールが欲する最大級の報酬だろうね
舞台は新たな土地、北部のドラクスローガへ。今度はドラゴン退治ですか
…と、ワクワクさせる前フリだったのに、なんか割とあっさりドラゴンを退治できてしまってない……?
え?あれで終わりなのってくらいあっさり終わったんですけども…。そりゃまあ、ネールがこれまでにゴーレムやら何やら倒してきたのだから、人知を超えたドラゴンで無い限りは苦戦しない余地は有ったのかも知れないけれど、それでもあれで終わりなの…?
強大な存在だったようだけど、領主が手をこまねく程ではないような…。ランヴァルドの報告への対応の無さといい、ドラクスローガにはまだまだ裏の事情があるのかな?
あと、この土地でも古代遺跡に遭遇したら、流石にランヴァルドの悪運は強すぎるような気がするなぁ(笑)