【感想・ネタバレ】クズに金貨と花冠を 1 ひとりぼっちの最強少女は自称悪徳商人に拾われ幸せになるのレビュー

あらすじ

自称悪徳商人の青年ランヴァルドは魔獣の森で窮地に陥った時、不思議な少女ネールと出会う。
伝説級の魔物を瞬殺しランヴァルドの命を救った彼女は、その驚異的な戦闘能力とは裏腹に純粋無垢な内面を待ち合わせていた。たとえば、初めて見る治癒魔法に目を輝かせたり、モノの価値を知らないが故に街でぼったくられても気づかずニコニコしたり、挙げ句の果てには『悪徳商人』のランヴァルドを慕って後ろをのこのこついてきたり!
【戦闘能力:最強】【人里で生き抜く力:最弱】――ネールの危うさに目をつけたランヴァルドは巧みな話術で彼女を誘い、旅のお供にすることに。
「お前が魔獣を狩る、俺が素材を高値で売る、儲けた金は山分けだ。いい考えだろ?」
こうして始まったのは、ネールに文字を教え、あったかい食事を共にする嬉しさを分かち合う――すこし想定外、だけど優しい毎日で……?
復讐に燃える青年と行き場のない少女のハートフル冒険譚、ここに開幕。

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感情タグBEST3

匿名

無料版購入済み

発売日に即読みましたが最後までよみきるまでにかなり時間がかかった、やっぱ合う合わないあるね!途中まではスラスラ読めたのだけど、途中からね

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2026年01月24日

匿名

ネタバレ 購入済み

喋れない美少女と悪徳商人

ネールの純粋無垢な可愛いさにやられました。
ネール自身は喋ることが出来ませんが、それを補足するように心情が描写されており、主人公とネールのお互いの心情の変化も良かったです。

また、ストーリーや挿絵にも問題なかったので、続編が気になります。

#笑える #胸キュン #癒やされる

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

ランヴァルドは自身をクズと呼ぶしタイトルにもそうあるけれど、エピローグ部分で何者かが言及するように各所に育ちの良さが滲んでるよなぁ。それは育ちが良いからクズではないという意味ではなく、ランヴァルドを裏切り金貨500枚の価値があった武具を見合わぬ額で売り、その日暮らしのように使い、自分の首を絞めたあの裏切り者の護衛達とは全く違うよね?という意味で
あの護衛達は明日の事も自分の決断の結果も考えずに行動していた。それはまさしくクズと呼ぶべき所業。対してランヴァルドは明確な目標があり、そこへ向けてどう歩んでいくかの計画もある。そして自分の言動が周囲にどう影響するかも正しく把握できているから対人関係も良好
だからランヴァルドは育ちの良いお坊ちゃんが生きる上で切り捨てなければならない、情けを掛ける余地が無い部分に対して非情に成っているというだけに思えるね

そのようなランヴァルドだからか、森で見つけた野生時に対しても礼を返すし、彼女が怪我をしていれば自分を治癒するついでに治してしまう。後に彼女に雇われる過程や取引の仲介でそれなりのボッタクリをしているけれど、それだってあくまで取引という体でやっている。つまりは護衛達と同じように完全に少女を騙すなんてしないという判断基準にランヴァルドの甘さが見て取れる
ならネールが彼に懐いたのも人を疑う事を知らなかったなんて純朴な理由ではなく、“正しい人”を見つけたからなんて言えるのかもしれないね

ネールについてランヴァルドは美少女故の注目度や得があると言及しているけど、それ以上にネールは愛され体質であるように思えるね
ネールは見た目を整えるまで子供達から石を投げられ、獲物もぼったくられるような生活をして居たわけだけど、その最中だって潜り込んだ宿屋のホールを使う事を黙認されていたし、ランヴァルドと旅をするように成ってからは訪れる場所訪れる場所で可愛がられている。それは見た目以上に愛嬌のある彼女の態度が効いているのだと思える
そもそも天性の愛嬌があるからこそ、家族や故郷を喪いながらの野生児生活でも心がクズのように堕ちたりしなかったのだろうし

ただ、ランヴァルドもネールもそういった天性とは相反する才覚も持ち合わせているね
ランヴァルドは剣も魔法も不出来だったが商業の才は持ち合わせていた。それが発揮されている間は彼の人の良さは曇ってしまう
ネールも人から愛されるような要素ばかり持ち合わせているが、一度刃物を握らせれば人を慄かせるような強さも持ち合わせている
二人とも望む生活をする為には素顔の全てを余人にひけらかす訳には行かない。それだけに出会いの時点で素顔を晒すしか無く、またそれでも関係が途切れなかった二人は本当に相性の良い組み合わせなのだろうね

まあ、そうは言ってもすぐには相性の良さをそのままの意味で認めようとしないのがランヴァルドのツンデレ体質なのだけど。これは実母に裏切られ直近でも護衛に裏切られた事で人間不信に陥って居た為でもあるのかな
だとすれば、そんな人間不信のランヴァルドをも絆したネールは尚更に愛され体質だったのだと思える。魔物や人を狩れる強さという価値を見出していたもののそれ以上をネールに求めるつもりはなかった彼はいつの間にか彼女の保護者のように成り、彼女を養ってやり、彼女に文字を教えるようになった。それは商売相手以上の接し方


利用する者と利用される者、辛うじて存在した二人の関係が決定的に変わるのは古代遺跡での救助か
あの時、ランヴァルドにとってネールを見捨てて避難する事が最も良い選択だったのは間違いない。後に稼ぎ頭であるネールを救って良かった!なんて自分を騙すように誤魔化しているけれど、助けようとした瞬間の彼にそんな回りくどい発想あるわけもなく
あの瞬間のランヴァルドは間違いなく視野が狭くなり、思考も足りず、正しい判断も出来なかった。そんな状態の彼が一心不乱に行ったのがネールの救助であるという点が彼はネールを唯の商売道具とは見ていないし、何ならとても大切な相手と捉えているのだと判る

同様の現象はネールにも見て取れるね
当初のネールはランヴァルドを雇っているつもりだった。雇っているから傍に居てくれる、だから金貨も払い続ける
でも、古代遺跡脱出後の彼女は金貨を払っていないね。また、ランヴァルドが領主から望む褒美を与えられなかった際には命令されたわけでもなく義憤に拠ってバルトサールを殺そうとした
そこには契約や取引なんて言葉では取り繕え無い感情をランヴァルド相手に抱いているのだと判る
そんなネールが居てくれるからこそ、褒美などには全く敵わないが褒美以上に尊い想いをランヴァルドは感じ取れたのだとも思えるよ

そうした工程を踏んだからこそ、金貨ではなく文字と言葉に依って交わされた新たな契約の尊さがより感じられるように成っているね
ネールが精一杯の文字でランヴァルドに伝えたのは感謝、誰にも明かした事のない出生を通してランヴァルドがネールに伝えたのは哀しさと決意
人には明かせない才覚を持つ二人が、他の人には明かした事のない想いを通じて旅を共にする理由を改めるラストはとても良いものでしたよ……


それにしても、イラストから伝わってくるランヴァルドの格好良さは素晴らしいものだけど、文章からも台詞からもイラストからも全方位的に伝わってくるネールの可愛らしさは天上知らずで素晴らしいね!
彼女自身は喋れないけれど、ふとした拍子の仕草がもう可愛らしいし、ネール視点で描かれた際の文章の組み立て方も本当に可愛らしい!
作中においてネールは愛され体質なのは間違いけど、読者からしても思わず愛さずに居られない可愛らしい少女だと思えますよ!

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2026年03月20日

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