あらすじ
「悪役令嬢? 生温いわね」
高熱で死線を彷徨ったカサンドラ・ヴェンデル侯爵令嬢は、自分が転生者であることを思い出した。
前世は芸能プロダクションの社長。そしてカサンドラは小説「光の聖女の救世物語」に登場する悪役令嬢だったのだ。
だが前世で悪辣な手腕を使い成り上がってきた彼女には、カサンドラの悪事など児戯に等しいものであった。
「本当の悪役というものを、見せてあげるわ」
感情タグBEST3
匿名
もっと王子側がマシじゃないと
悪役令嬢ものだけど
最初のカッコ良さげなイメージが
割り引かれる要素が幾つか出てきて
最終的にはなんかガッカリな感じ。
同種のテンプレの場合だと、大抵は聖女さんも転生者とかで、自分がやりたい放題しようとして失敗するとかだが
今作は「元の作中通りに(作中の)日本から召喚された、元の作中の聖女」のはずなのに
聖女さんは気丈でも有能でもなく悪意も魔法も無く
物語の強制力は「聖女に学院の男連中が絆されアホになる」ところだけ働いていて
世界の先の展開を知っているアドバンテージは悪役令嬢にだけあって
物語と違う部分は聖女には都合が悪く、悪役令嬢に都合良い感じにのみ歪んでて
悪役令嬢の立ち回りが際立たず、なんか大したことない印象となってしまう。
更に悪役令嬢の目的が「国の最高権力者(傀儡国王を担ぐ王妃)に君臨すること」で
「それは手段で真に成し遂げたいことがある」とかでもなくて
「目的のためには手段の善悪を問わない」クールなタイプかと思いきや
「自分を捨てようとしたくせに自分に惚れている王子を、馬鹿にして喜ぶ」とか
「無様に凋落した聖女を見て面白がる」とか
小物感が顔を覗かせる。
文章も物語の流れも読みやすいのに
キャラの魅力がガタ落ちしてしまい
とても残念感の強い作品