あらすじ
ウクライナ侵攻、ガザ紛争、予測不能な朝鮮半島情勢、そしてトランプ大統領の誕生……。混迷を極める世界のなかで、日本が生き残るために何をすべきか。今こそ兵法書『孫子』を基礎に据えて国際情勢を読み解き、戦争を回避せねばならない。『孫子』が説く実践知をインテリジェンスの技法に活かし、危機の時代を生き延びよ!
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Posted by ブクログ
孫子の兵法をベースに現在の国際状況を読み解く、佐藤氏お得意の情勢分析本。飽くまでも佐藤氏の経験と知性で現在の国際情勢を語ることが主で、その内容にあわせて孫子の兵法で該当するところを記載しているに過ぎない。なので孫子の兵法を体系的に学習する内容では決してないところは注意が必要。まあ別の著作で読んだことがある内容が大半ではあった。
Posted by ブクログ
『孫子』がまだ未読なのでそちらを読むのが目下の課題だとして、本書では兵法を現代の、特に自分のテーマに即して活用する方法が紹介されていてなるほどと思わさせる。
各章で取り上げているテーマは時事ネタで、佐藤優氏の発信を追っていればよく見聞きする内容ではあるが、そのテーマを読み解く鍵となるのが孫氏の兵法であることがよく分かる。
情報の非対称性は圧倒的な勝敗の要因となるわけだが、現代においても軍事や外交、政治などあらゆる面で孫氏の兵法が活かされているのであれば、それを知らないということは死活的な問題になる。
孫氏の言ってることも、少し考えれば当然そうだよね、というものが多い。目から鱗なネタは対してない。なので、肝要なのはそのシンプルな原則をきちんと使うことにある。
「きちんと使うこと」というのは、無自覚に戦いに挑むのではなく、しっかり戦略を立てることや、立てた戦略を守ることなどがそうだ。持ち腐れになってはいけない。
そのため本書を読んで「なるほどー」では持ち腐れてしまうので、自分の場合ならどう使うか=仕事などでどう活かすか、や自分が見聞きしたニュースや事象の裏には孫氏の兵法がどのように隠れているかを考えるという習慣を身に付ける必要がある。
まずは『孫子』を読んでみようと思う。