【感想・ネタバレ】言葉を復元する ――比較言語学の世界のレビュー

あらすじ

言語はいかにして生まれ、変化するのか。そのメカニズムを解明するのが比較言語学という学問だ。現存する言語や死語となった言語を突き合わせることで記録以前の言語を再建し、各言語を歴史的に位置づけていくその試みは、ソシュールをはじめとする多くの学者たちを魅了してきた。本書では、ヒッタイト語などの印欧アナトリア諸語のみならず、ギリシア語、ラテン語、古教会スラブ語、古期アイルランド語、ゲルマン語、サンスクリット語など、多数のインド・ヨーロッパ語に通じた世界的な比較言語学者が、その本質や具体的アプローチを丁寧に掘り下げて紹介する。第一人者による最良の入門書。

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Posted by ブクログ

言語の祖先の姿を導き出す比較言語学という営みを、難しい方法をできるだけ分かり易くしかし本質は外さずに述べていて読んでいてとてもワクワクした
言語変化の過程や祖形を推定する方法として比較方法と内的再建法が実際の現象を対象に実証的に解説し、それを解釈する方法として類推や生成文法における音韻論を提示してそれぞれ詳しく検証していく
何かと胡散臭くなりがちな比較言語学を、厳密に実証的に描き、しかもまだ欠けていると思われる方法論については補足や批判を加えるなど信頼のできる筆致だった

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2025年01月02日

Posted by ブクログ

目次
第1章 言葉の歴史を考える
第2章 比較方法
第3章 内的再建法
第4章 類推
第5章 生成文法から音変化をみる

現時点では様々な文法や単語をもつ言葉が、時間のなかで変化する法則を探り出す、謎解きのような本です。対象はインド・ヨーロッパ語で、この広範囲な系統樹の一端に触れたようです。
できれば日本語の変化の歴史や法則の手軽な入門書を読んでみたい。

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2024年12月21日

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