【感想・ネタバレ】描かないマンガ家 7巻のレビュー

皆さんは何か物事に取り組む際、「今日は疲れたから…」「今日は他の予定があるから…」など、何かと理由を付けてやることを先延ばしにしてしまうことはありませんか?(私はめちゃくちゃあります)
本作は、そんな口だけで行動しない男・器根田刃こと渡辺勇大の日常を描いたコメディ要素強めの作品になります。

マンガ専門学校に通う、器根田刃こと渡辺勇大は

「『帝塚賞』で大絶賛されて入選受賞!!!」
「鳴り物入りで華々しく『週刊少年ダンプ』本誌デビュー以外ねーだろ!」

と、自分の才能に対して非常に自信を持っているようです。
そんな彼はマンガ専門学校で、マンガ家志望の同級生とともにデビューを目指して日々マンガを描いて…いないのです。
マンガ家を目指しているのに、まっっっっったく漫画を描かないのです!

「ぎりぎりまで粘る作家性だから…」「アイデアが真似されたから…」「先にブログ書いてから…」「肖像権とか気にしないといけないから…」

などなど、なんじゃそりゃという理由で描くことからひたすら逃げ、他人のあらを探すことで自分の自尊心を保っているのです。ぜひとも反面教師にしたい人物ですね。

そんな彼ですが、いつまでも学生のままでいられるわけもなく、気づけば周りは漫画家としての一歩を歩き始めています。
皆が変わっていく中、口だけの彼は「描かないマンガ家」から「マンガ家」へ成長することが出来るのでしょうか。

と、ここまで彼の悪い点ばかりに注目してしまいましたが、彼のマンガに対する思いは本物です。また自信過剰故に少し照れくさいようなセリフもバシッと決めるその姿に惹かれる同級生たちも多いみたいで、性格としては褒められたものではありませんが、なぜか憎めない不思議な人物です。
それがこの作品の1番の魅力です。

彼を反面教師にしながらも、自分自身と重ねながらも、応援しながらも、ついつい読み進めてしまいます。

描かないマンガ家・器根田刃の奮闘をぜひご覧ください!

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