【感想・ネタバレ】摘み草の里 千光寺精進ごよみのレビュー

あらすじ

江戸のはずれ、目黒の尼寺千光寺には、悩みを抱えた女たちが集まってくる。女同士話して聞いて、庵主の慈恵尼と野山を歩き、野山の恵みをいただくために。たやすく解決しない人生の難問に寄り添う、癒やし系書き下ろし時代小説、新シリーズ!

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Posted by ブクログ

人の懐にするりと入り込む、ほんわかした雰囲気の慈恵尼(じけいに)は、千光寺という小さな尼寺の庵主(あんじゅ)。
お寺だけど、説教や説法はしない。
他人が示した道よりは、自分でどうしたいか決めるのが良い。そうでなければ結局、前には進めないから。
悩みの聞き方としてはこれ以上のものはないと思う。

実際に仏教には「心施(しんせ)」という教えがあるそう。心から相手に寄り添い、話に耳を傾け、痛みを分かち合うという行いのこと。

五のつく日には女たちが集まって悩みを打ち明けあう「お話し会」が行われる。
女の悩みというものは、今も江戸時代からそう変わっていない。
母親との関係、姑との関係、夫との関係、そして第二の人生をどう生きるか。
「話を遮らないで聞く」というルールがあるのが良い。
お話の会が終わると、みんなでお経をあげて、料理を食べてお開きになる。その頃にはずいぶん気持ちがほぐれている。

ただ、「お話の会」で他人に話せるような悩みは大したことでは無いと思えてしまうほどの、壮絶な人生を味わう人もいる。

美味しいものが出てくる小説を探しては読んでいましたが、年齢を重ねて、渋いものやシンプルなものにも惹かれるようになりました。

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2025年05月02日

Posted by ブクログ

苦しい時、周りがみんな恵まれて見える。
でも、本当は誰もがそれぞれの痛みを抱えて生きている。

食事は、生きることを実感するための小さな儀式。
作ること、考えること、食べること。
その一つひとつが、静かに心を整えてくれる。

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2025年04月28日

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