あらすじ
「対話するプレゼン」とは、相手とともに作り上げるプレゼンです。
事前に決めたストーリーにこだわらない。一人相撲をせず、柔軟に、相手に合わせる。言い間違い、言い忘れOK。「間」が空くのは悪いことではなく、宝もの。緊張を和らげ、双方が本音で話せるプレゼン手法です。
相手と楽しくピンポンをしているような、そんなプレゼン手法です。
類書に見られるプレゼンの教えは「ロジックを精緻に組み立て、入念に作り上げたストーリーを、洗練されたスライドに落とし込み、正確・確実に話しましょう」というもの。それは確かに重要ですが、簡単なことではありません。事前準備でもレベルの高いものを求められ、なおかつ当日はそれを間違えてはならない・・・緊張して当たりまえです。
本書では、まず当日の話し方について、「相手によって柔軟に変わってよい」というスタンスを取っています。事前に想定した問題点や相手の興味関心は、正解だとは限らないからです。「今日はこういう準備をしてきましたが、順番に説明してもよろしいでしょうか?」まずここからスタートです。そこで相手が「このページのここを先に聞きたいなあ」「それよりも、今日のニュースで見たんだけど・・・」そんな返事が来たらしめたもの。それについて語ればよいのです。
プレゼンの途中においても、常に「ここまで大丈夫でしょうか」「何か質問はありませんか」をこちらから積極的に拾い上げます。何か出てきたらまたそれに対応する。そうすることで、「話し終わったあとに、予期せぬ質問が出てきたらどうしよう・・・」という緊張も減るのです。
事前準備もそれを想定しているので、原稿を書いて文章を覚える必要はありません。ストーリーの骨子を丁寧に考え、そのポイントをシンプルに資料にまとめておけばよいのです。当日はそれを見ながら、話し手もまたその場で言葉を作っていきます。「事前に作った原稿から外れてはいけない」という緊張のタネも、なくなります。一方通行の「発表」ではなく、双方向の「対話」。話し手のほうから積極的にオープンなコミュニケーションを取ることで相手もまたオープンになっていきます。
今までプレゼンが苦手だった、口下手な人ほど説得力が増す方法、それが「対話するプレゼン」の方法です。
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Posted by ブクログ
読みやすい。「対話するプレゼン」を一言で表現するならば、「プレゼンの5割は、本番で作り上げるもの」だ。本書では、丸暗記せずに話す「半生話法」を用いることを推奨している。また、資料を見ている時間は2割、相手を見ている時間を8割程度にすることが重要だと述べられている。自分にはできていないことが多く、反省させられた。本書で学んだことを、できることから実践していきたい。
Posted by ブクログ
役者経験から見た切り口はとても読者思いだと思う。
発声法とか滑舌は あーなるほど!こういう事を具体的に教えてくれるプレゼン本はないな と私も役者経験者だから思う。
その上で最もためになったのは 間 を味方にするということ。
なんでも 間 を、持つことで相手の思考もる自分の思考も整理できるので大切なことだと思った。
プレゼンの基本を教えてくれる、わかりやすい良書だと思う。
Posted by ブクログ
まさに、対話するプレゼンですね。
プレゼンって、決めたこと、言いたいことを全て伝えることがメインになりがちですが、聞いているのは機械でも、AIでもありません…。
人なんですよね。
その人に伝えるためには、刺さる言葉は、案外シンプルで、案外分かりやすかったりします。
どう伝えることで、すっと腹落ちするのか?を考えつつ、アプローチを練り込んでいきます。
プレゼンは、あなたが舞台に立ち、輝くタイミングです。このタイミングで相手を思い、相手を意識して、どう惹きつけるのか、腕の見せ所ですね♪