あらすじ
同じ仏教なのに、なぜ宗派によって教えが違うのか? その根源を見る。
宗派とは何か? なぜ多種多様な教えがあるのか? 世界の今を解くカギは、すべて歴史の中にある――。誰もが一度は耳にしたことがある「歴史的事件」と、誰もが疑問を抱く一つの「問い」を軸に、各国史の第一人者が過去と現在をつないで未来を見通すシリーズの第9弾! 釈迦が説いた「自己鍛錬」のための仏教は、いつ、どのようにして部派に分裂し、その後、なぜ「衆生救済」を目的とする大乗仏教に変容したのか? そして、日本仏教が世界で最も「特異な仏教」とされる理由はどこにあるのか? 科学にも通じる仏教学の碩学が自身の学説を軸に仏教界の大いなる謎に迫る。
【内容】
[事件の全容]
第1章 仏教は、どのようにして部派に分裂したのか?
[歴史的・宗教的背景]
第2章 なぜ、インドで仏教が起こったのか?
[仏教世界へのインパクト]
第3章 大乗仏教は、どのようにして生まれたのか?
[後世への影響]
第4章 「時代の要請」によって変容した日本仏教
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本に仏教がどのように伝来して現在の姿になったかの概要
大本のブッダの唱えた教えはどういったものであったかに始まり、ブッダの没後その教えがどのように変わっていったかが書かれている。
Posted by ブクログ
実に面白い! 紀元前5世紀インドで生まれたシャカの仏教が、やがて多数の部派に別れ、挙げ句に大乗仏教を生み、それが日本に伝わってさらに特異な日本仏教の姿に変貌していく様を、分かりやすく語ってくれる。学術的になりすぎて難解となるのでもなく、教科書のように事象の羅列で無味乾燥となるのでもない、実に興味深く書かれている。『科学するブッダ』もそうだったけれど、佐々木先生、ややこしい学問の歴史を大づかみに本質を掴んで分かりやすく面白く提示してくれる手付き、素晴らしいわ! ありがとうございました。
Posted by ブクログ
途中、ファンタジーだこれ、ブッダの教え皆して盛り過ぎでついてって大丈夫なんか?みたいになりますが、日本史パートがすげー面白いのでついていきましょう。
Posted by ブクログ
著者の本は、以前にも読んでいて、かなり重複があるのだが、コンパクトにわかりやすく仏教の多様性がどのように生まれたかを説明してあると思う。
タイトルは、部派仏教とあるが、これは出版社との関係でそうなっただけで、内容的には大乗仏教、日本の仏教まで流れを整理してある。特に、日本の仏教関係の部分は目から鱗の議論がいくつかあって、勉強になった。