あらすじ
◆「間違った失敗」から「正しい失敗へ」◆
「失敗」と聞いてネガティブな感情を持つ人もいるかもしれません。しかし、ソフトウェア開発の進化は、失敗を許容するテクノロジーの進化です。DevOpsやアジャイルといった武器とともに、「正しく」失敗し、トライ&エラーを繰り返すことが必要です。開発チームは、あえて失敗を作り出し、積極的に失敗を共有し、メンバーの失敗を心から許容することが必要です。
しかし、現実の開発現場には残念ながら「間違った失敗」があふれています。それを「正しい失敗」へと転換することが本書のテーマです。「隠された失敗」から「透明性のある失敗」へ。「繰り返される失敗」から「学べる失敗」へ。「低リスクなムダな失敗」から「リスクをとった学べる失敗」へ。「間違った失敗」を生み出す恐怖と不安を乗り越える技術を、構造、文化、プロセスといった幅広い側面から紹介します。
■こんな方におすすめ
・ソフトウェア開発チームのマネージャー、リーダー、およびそれを目指す方
・DevOpsやアジャイルといった開発手法を取り入れているが、十分な成果を得られていないと感じる方
・「正しく」失敗することにより、トライ&エラーを積み重ね、成長し、より良いソフトウェアを開発したい方
■目次
●序章 「間違った失敗」が起こる構造
●第1章 「間違った批判」から生まれる「間違った失敗」
●第2章 「間違った失敗」から「正しい失敗」へ
●第3章 「正しい失敗」は技術革新によって作り出された
●第4章 「間違った失敗」の背景にある「関係性の恐怖」
●第5章 構造を動かす──「恐怖」と向き合う技術❶
●第6章 文化を醸成する──「恐怖」と向き合う技術❷
●第7章 プロセスを作る──「恐怖」と向き合う技術❸
●付録 ソフトウェア開発の失敗「20」の法則
■著者プロフィール
石垣 雅人(いしがき まさと):合同会社DMM.com。DMM.comにエンジニア職で新卒入社し、プロダクトマネージャーを経て2020年、DMM.comの入口である総合トップなどを管轄する総合トップ開発部の立ち上げを行い、部長を務める。現在は、DMM.comの4,507万(2024年2月時点)会員のID基盤を中心に複数のプラットフォーム基盤を扱う部署の部長を務めながら、DMM全体のエンジニア・デザイナー・PM組織の組織課題を解決する部署も兼務している。著書に『DMM.comを支えるデータ駆動戦略』(マイナビ出版、2020年)がある。