【感想・ネタバレ】君を殺した夜のレビュー

夜光花

「ここから飛び降りたら、お前を好きになってやる」。10年前、幼馴染みの聡(さとし)の告白に幸也(ゆきや)が出した条件だ。何においても優秀な聡が妬ましくて、酷く傷つけたかったのだ。そんな幸也が勤める中学に、聡が新任教師として赴任してきた。聡は「お前に罪の意識があるなら、身体で償え」と、幸也に強引に迫る。けれど、聡は辛辣な言葉とは裏腹に、優しく幸也を抱きしめてきて…!?

[かなみ · ★★★★☆]

面白かった

聡…復讐しに現れたと思ったら
まさかの執着愛。ある意味すごい奴だと思ったよ。
しかしまぁ、幸也性格悪っ！ま、最後の方は、自覚して『自分を好きになる』よう頑張る！みたいな事言ってたし、ずーっと一途に幸也を想っていた聡に免じて2人を応援したくなりました。
それにしても教師である2人…
学校であぁんな事やこぉんな事はヤバいんじゃないかしら？(笑)

[ブクログ · ★★★★☆]

作中では、受が過去の出来事に大きく罪悪感を持っている設定となっていたけれど、自分の父親が攻の母親（かつ隣人）と不倫していたんだから、当時、攻に対しても嫌悪感を抱くのは当たり前なのでは…
中学生の多感な時期だし。

まぁ、攻に対して劣等感も持っていたし、作中の設定としてそうしたんだろうけれど、読みながら「そこまで卑屈にならなくとも…」と思いながら読みすすめていったので、構成などはけっこう好きな作品だけど、☆５つにはなりきれなかった。

むしろ、受が入院している攻を見舞ったときに取り乱していた攻母に対し、「自分のことは棚上げにして一方的に責めるなんて自分勝手なやつだ」と思ってしまった。
＋受の言葉を真に受けて歩道橋から飛び降りたのは、攻の責任だと思った。