あらすじ
死んでほしいと思っていたパワハラ上司が死んだらしい。容疑者は──部下、全員。発売前から「一気読み」「怖すぎる」と話題沸騰の、新しいストーリーテラーがおくる恐怖の“限界会社員ミステリ”!
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Posted by ブクログ
死んで欲しいと思っていた上司が失踪した。
自分が殺されたとしたら、これらの部下に殺されたとしてもおかしくありません、とのメールをばら撒いて。上司、前川は死んだのか?
パワハラ上司から解放された、と思ったら、一転容疑者扱い。周囲から鼻つまみ者にされ、疑いを晴らすには犯人もしくは上司を見つけ出すしかない。
大手企業の「総務経理統括本部」という部署は、前川部長のパワハラが蔓延する絶対王政。
主人公の青瀬は、日々彼から耐え難いパワハラを受け、明らかに身体症状が現れるレベル。
のちに出てくるが、残業は月80時間どころではなく、200時間とか。泊まり込むか、始発で帰ってまた出社するか、みたいな状態である。
人間は多分、防衛本能が働いて、頭がぼうっとしたり、何も感じなくなったり、気力がなくなったりするのだろう。
青瀬も、第1章の冒頭からミスをやらかし、前川から盛大にパワハラを受ける。
その描写がまたねちっこく、的を射て、不愉快で、読むのがつらい。
「こんな会社、辞めればいい」と思うけど、消耗し尽くした限界社畜は変化をもたらせるほどの余裕もないのだ。
青瀬が仕事ができないのは、最初っから描写されていた。「○○はまだ?何回も催促しているのに」という苦情がしょっちゅう入ってくる。毎朝、始業前からメールが何十件も溜まっている。絶対処理しきれてない分が積み重なってるだろ。。
そして、途中から語り手である主人公が狂い始める。何を言われても「覚えてない」
「何をしようとしてたんだっけ」
「知らないうちに前川を殺してしまったのだろうか」
この小説は、幾重にも怖さを重ねてくる。
まずはパワハラの恐怖。次いで、上司がいなくなったら周囲から殺人犯のように扱われる恐怖。見張られているかのように感じる恐怖。さらに、周囲に不審なことが起こり、上司がどこかに潜んでいるのでは?害をなすのでは?という恐怖。最後に、謎解きのシーンで明かされる…
読み切れば、人間が信じられなくなる本です。
でも、探偵役の子が重苦しい雰囲気を吹き飛ばしてくれるので、わりとさくさく読めます。
さくさく読めて、読み切ったら、人間が信じられなくなる、最悪な本です笑
さらに、パワハラや長時間労働、恐怖だけでなく、認知のズレを描いた本でもあります。
青瀬は、自分は不当に働かされ、叱責されていると思っている。仕事ができないけど、みんなと同じくらいだと思っている。
周りは、青瀬が仕事ができなさすぎるせいでそのフォローに疲れ果てている。殺したいくらいに。
青瀬は、どうやら家で大声で叫んでいるらしい。
でも気づいてない。
周囲の人は何度も大家さんにクレームを入れている。
大家さんは何度も青瀬に接触しようと試みる。
でも、青瀬は電話も出ない、手紙も見ない、約束した日時もすっぽかす。
となると、青瀬は自分をまあまともだと信じているけどそんなことはなく、
じゃ翻って自分ってまともだと思っているけどそうなんだろうか。
そんな風に、自分の足元を崩される本だった。
「読まなきゃよかった」と言いたい。
でも面白かった。
Posted by ブクログ
もうぜんっぜん分からんかった
伏線にも気付かず。最後の最後で人の恐ろしさを感じて疲れた。
ほんとに精神的におかしくなって処理能力とか記憶能力がダメになっちゃってるんだ、、と思いながら読んでたからオチはびっくり。
Posted by ブクログ
とても楽しめたのでお勧めしたいが、知人に安易に紹介できない本と思う。
職場の人間関係における暗黒面を全て見せつけてくるような描写力で、自分の仕事経験とのリンクがどこかでできてしまう。
「残業が多いのは、自分が仕事ができないからではないだろうか?」「家族でも友人でもない職場の人間関係ってなんなんだろう?」と答えの出ない問いがぐるぐる回るような読後感でした。
Posted by ブクログ
ひえーしんどい話。。誰かが自分のこと話してるかもって思った瞬間被害妄想になる気持ちもわかるし、こんな仕事できひんやつくそーの気持ちもわかる。。殺そうにはならへんけど。笑
になも佐伯も怪しいし、ほんまは全部自分でやってるんちゃうんかと思うくらい先読みできませんでした!非常におもろ!
Posted by ブクログ
ミステリとしての完成度は高く、星4つ。ブラック企業に勤める主人公の上司が失踪するところから始まる話。いわゆる「信頼できない語り部」にあたると思うのだが、伏線自体は多く張られているものの描写が薄く、読者に対してはあまりフェアではないように感じた(盗撮されていることに気づかない、Tシャツがなくなっていることに気づかない、周囲から疎まれていることに気づかない、など)。
ただそれが終盤の衝撃的な展開にきちんと繋がっていて、結果的には効いている構成だと思う。正直、途中から主人公は「疲れている」だけでなく本当に無能なのだと感じてしまい、どれだけ疲れていても部屋の片付けやゴミ捨て、チャットの返信くらいはできるのでは、と思ってしまった。ただこの違和感ごと成立している作品だとも思う。現代社会で「ブラック企業・ブラック上司」という概念が広く浸透し、仕事の大変さへの共感が前提として成立している小説で、その共感がないと作中の刑事の取り調べのように「いや、さすがにできるでしょ」と冷めてしまいそうな危うさもある。
派遣社員の仁奈が真相を解き明かす最終盤、同僚全員が「主人公が無能だから」という本音や事実を突きつけてくる場面が強く印象に残った。自覚がなかったら相当ショックを受けるんだろうなと感じた。
また全編を通して、主人公の元恋人がずっと優しい態度を崩さないのが個人的にはストーカーのような薄気味悪さを感じていたが、それが終盤、エピローグで主人公がその手紙をビリビリに破いて水に流すシーンに繋がり、なんとも言えない後味だったがどこかスッキリした。
Posted by ブクログ
比較的読みやすかった。
上司失踪事件が最後どう収束するのだろう…と思いきや、主人公の青瀬にとっては悲惨な結末だった。節々に青瀬の性格、態度が描写されてたから(残業時間過多であるが故の描写かと思っていたが)、もう1回読んでみると、総経本部メンバーの青瀬への想いがよく分かるのかも。信頼できない語り手ってやつかな?
最後の佐伯からの手紙に対する扱いには「えぇ…」ってなっちゃった。たくさん助け舟をくれてたのに、、
Posted by ブクログ
・パワハラミステリー小説
・パワハラをし続けてきた上司が突然失踪し、パワハラを受けてきた部下がその上司を殺したのではと疑われるようになり…という話
・常になにか違和感があるまま進んでいく
・青瀬が全然出来事を覚えてなかったり、自宅で発狂して退去勧告されたり
・後半ニナちゃんに説教部屋に連れてかれて奥の棚を調べるシーンは不安でドキドキした
・佐伯すら怪しく見えたから、ほんとに何を信じればいいのか分からなくさせて読者を不安にさせるのが上手い
・半分くらい読んでると、こいつ過重労働を記憶力や集中力の低下を言い訳にしてるけどシンプルに無能なんじゃねえか?と思ってムカついてきてたら最後に…
・おれも保科さんらと共謀する側だった
・でも仕事できないやつが自覚せず、難しい言葉を無駄に使ってたらほんとに腹たちそう
・別に意地悪やずるで仕事してないわけじゃないから可哀想ではあるんだが…
・ただずっと引っ張られた違和感に対して本人が無能でしたは少し消化不良感
Posted by ブクログ
主人公をはじめとする登場人物が限界社会人で、自分のしたことが定かではない、という設定が面白かったです。
佐伯がずっと報われず感情移入していたので辛かったです。
ずっとモヤモヤ嫌な気分が続き主人公にずっと救いがなく展開は面白かったですが、読んでいて辛かったです。
Posted by ブクログ
最後の解決編は面白かったけど犯人がサラッと発表されたり青瀬のアパートに張り紙したのが誰なのか分からなかったり
その辺をもっと丁寧に書いて欲しかった
Posted by ブクログ
あまりにもブラックな環境。青瀬の精神を病んでいく感じが読んでいて辛かった。しかし、それが青瀬の仕事のできなさっぷりに起因していたとは。何かと後回しにする行動に「そういうとこだぞ!」と思いながら読んでいると案の定という流れだった。
最後はもっと気持ちの良い「再生」につながるのかと期待していたのだがそうでもなく…。ちょっとモヤっとしたラストだったなぁと思った。