あらすじ
「もう一度学校へ行ってほしい」という気持ちを、不登校のわが子に押し付けてしまっていませんか?
「勉強が遅れて進学できないんじゃないだろうか?」
「いい会社へ就職できなくなってしまう……」
お子さんが、いわゆる普通の道から外れてしまうのではないかと、不安やモヤモヤが募っていることでしょう。
ですが、考えてみてください。
再登校させて、全てが解決するでしょうか。
再登校が、親が安心するための手段になっていませんか。
カウンセラーである著者の子どもも不登校でした。
小学5年生から体調不良が始まり、その後、起立性調節障害と診断され、中学で登校できたのは7 日だけでした。その状況でも自分がやりたいこと(釣り)と出会い、探究を深め、本人の意思で高校へは進学しない道を選びました。現在は西日本に拠点を移し、スポンサー3社からのサポートを受けながら活動を続けています。
著者はわが子と関わる中で、「こうあってほしい」という親の願望やエゴが、子どもの今を否定し、苦しめていると気づきました。
そして、子どものやりたいことをマネジメントしながら、親子の信頼関係を深めていったのです。
本書は物語形式。かつて不登校の子どもを育てたカウンセラーが、親として、カウンセラーとしての経験をもとに、子どもとどう向き合ったらよいのか、親としてどのような意識を持てばよいのかを、小学生と中学生の2組の親子に伝えていくストーリーです。
不登校や子育てに悩むお母さん、お父さんの心が少しでも軽くなりますように―――。
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Posted by ブクログ
不登校に興味があり、この本を読みました。この本を読んで学校に行くこと(登校すること)だけが良いということではないということがよく分かりました。
筆者の石橋典子さんも息子さんが不登校で苦労した経験があり、そのことも踏まえてカウンセラーとして、この本で二人のお母さんにアドバイスしています。
二つの実例がありました。一つ目の事例は息子さんが「OD(起立性調節障害)」という病気になっており、二つ目の事例は娘さんが「過敏性腸症候群」になっているというものでした。それぞれの事例で筆者がお母さんにアドバイスした内容では、二つのポイントがあると思いました。(50P)
1.子どもが朝、起きてこれず学校に行けなくなった際には「観察日記」というものを付けて、子どもの状態を客観的に把握することが有益という内容
2.お子さんに学校へ行って欲しいというのは、親が安心したいためであり、親のエゴではないかという内容
1について、観察日記に親が「今日も起きてこない」などの失望の気持ちを書くのではなく、「起床:〇時」など淡々と客観的に書くようにアドバイスしています。(48P)
2について、お母さんが「大学へ行って良い会社に入って幸せになって欲しい」と言うと、筆者は「幸せになることが必ずしも、良い大学に入って良い会社に就職することではないと思っています。」と返しています。(153P)
また「学校に行かなくても、親が子どもに教えられることはたくさんあります。生きていくには勉強以外にもたくさん大切なことがあると、まずお母さんがきづいてください。」私も同じ思いです。
そして、筆者が産んだときのことを思い出してもらいました。(155P)
お母さんは「生まれてきてくれて嬉しかった。この子に幸せになってほしいと願いました。」と答え、そして筆者は「生きていてくれるだけで充分というところに立ち戻って、いまできることから始めてみませんか」と提案します。
そのことでお母さんは娘さんがしているTⅰKTOKを共通の話題として打ち解けるようになりました。
また、筆者の息子さんが在籍した渋谷区立上原中学校時代の担任の板垣先生のインタビュー記事も載っていました。(188P)
私が感動したのは、不登校の生徒のため校長先生、学年主任の先生、板垣先生が筆者の家を訪問して、自宅で卒業式をしたということです。今もそこまでの労力と時間を取ってくれる学校関係者がいることを知って嬉しくなりました
この本は子どもが不登校となっている方にとても参考となる本だと思いましたので、お薦めします。
この本を書かれた筆者と出版社の方に心より感謝申し上げます。
拙いブログをお読みいただきありがとうございました。