あらすじ
これからもっと恥ずかしいことをするよ
ハイスペックな大手ホテルチェーンの取締役×過保護すぎる父のせいで初恋をあきらめた箱入りOL
〈あらすじ〉
「キスも、その先も……教えて」父が社長をしている会社で働く茉莉花は、幼い頃に体が弱かったせいで過保護に育てられた。職場でも特別扱いで肩身の狭い思いをしているが、原因は自分にあると従ってきた。そんな茉莉花の楽しみは、大手ホテルグループの御曹司で兄の友人である鷹見雅臣と過ごす時間。恋心を隠し兄と妹のように接してきたが、父が強引に結婚相手を決めてしまう。
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生殺与奪を委ねるな
ヒロインはすごく頑丈な呪縛にがんじがらめにされています。
たぶん、このヒロインのことを、ウジウジ堂々巡りで、鬱陶しいって思う人も少なからずいるでしょう。
でも、自分の意見もろくに聞いてもらえなず、ずっと親の考える「幸せ」という箱に閉じ込められると、だんだん心が折れるんです。もとに戻らないんです。
生まれた時から自分を知っている親が、自分を「こう」と決めてしまったら、子どもはそうとしか思えなくなってくるんです。
だから、オミくんは、すごい我慢強い人だと思う。20年以上親の鎖に絡められたヒロインを、彼女の意思で自分に来るまで、待つなんて…
これぞスパダリ!エロも遠慮ないのに、ヒロインに配慮しているところとかも大人だぁ。
にしても、ヒロインのお見合い相手は、残念でしたね。最後、激昂しちゃうところが残念至極!クリスマス・イヴに見合い相手にホテル取っちゃうのもアウト。
下心があって、好青年を演じたんなら、結婚までは清い付き合いでいなきゃ。
英語で「幸せになれ」をbe happyというのは、一般的でないって知ってますか?
be+形容詞の命令形って、例えばbe careful!みたいに自分でコントロールできることに使うんです。
だからbe happyとは言わない。「幸せ」はなろうとしてなるものではないからです。
お父さん、「娘の幸せを願っている」という大義名分のもと、行動を制限するのは、逆に幸せから遠ざけていると、気づいてほしい。幸せでない人生を強要されたら、もうそれは、死んでるのと同じです。