【感想・ネタバレ】ロウソクの科学のレビュー

ノーベル医学生理学賞を受賞した東工大栄誉教授の大隅良典さんが学者を目指す契機となった良書

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Posted by ブクログ

ロウソクの燃焼から生命活動の呼吸に到るまでのミクロ的な普遍性を、多数の実験を交えてで示しながら語る。基本的ながら奥の深すぎる、酸素、炭素、水素の不思議な役割を改めて認識させられる一冊。

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2023年06月03日

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自分は、中1のくせに化学の単語などは案外知っている方なので子供でも楽しく読めたが、塾に通っていて、6年の範囲の途中ぐらいのところから読めるようになるのではないかと思います。(毛細管現象が毛細引力となっていたが、そこは翻訳の問題なので楽しく読ませていてだきました。)

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2022年08月14日

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ロウソクの科学。ファラデー先生の著書。ノーベル化学賞を受賞した吉野彰博士が読んでいたことで話題になった一冊。ノーベル化学賞を目指す将来の科学者や研究者の卵である子供たちはもちろん、もうこれからノーベル賞受賞を目指すには難しいかもしれない大人でも科学の楽しさを感じられる良書です。

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2019年10月23日

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もし、小さな子どもに次の質問をされたら、どう答えますか?
-「ねえ、どうしてロウソクは燃え続けられるの?」あなたならどうします?
ロウソクなんだから燃えるのは当たり前、と適当に言いくるめますか? 無視しますか? それとも真剣に「ロウソクのなかの炭素に空気中の酸素が結びついて…」と、きちんと答えようとしますか?
 
この本には難しい原理は出てきません。なぜならロウソクの燃焼という現象は、科学的には単純な反応だから。この本の“登場人物”も水素、酸素、炭素だけ。あとゲストに窒素かな。それらがくっついたり別れたりしてドラマができる。

「この宇宙を支配している法則のうち、ロウソクの話とかかわりのないものはないほどです。」身近なロウソクを題材に取上げ、そこから各元素がもつ絶妙な役割分担について教えてくれ、果ては生命活動としての燃焼=呼吸にまで話は及ぶ。
そして「すべての物事は、それにふさわしく適正に進行するのです。」で締めくくる。
地球上の根源的な法則――物事には一つひとつ意味があり、それらが有機的に集まって大きな力となる――科学の領域に限らず、私たち人間の日常生活にも応用できるが、1本のロウソクから話を展開して引きつけるファラデーの独創性には脱帽する。
 
ファラデーの話は、CO2削減など現代社会の抱える課題にもつながる。
世の親たちもマスコミからの受け売り情報だけで子どもにエラそうに能書き言う前に、子どもと同じ目の高さから“科学”してみてはいかが?
(2008/7/22)

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2015年11月10日

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「ロウソクが燃える」という現象から、基礎的な理科について解説する良書。
通して読むと、ロウソクってよく出来ているんだなぁと感心する。
欲を言えば、もう少し挿絵が欲しい。
また、科学の知識が現代とは異なっている点も要注意。

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2023年04月05日

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6つの化学実験講座です。

どこかのこども科学教室のメモかと思いきや、大科学者であるファラデーが英国王立研究所で行ったクリスマス講演実験をまとめたものだったのでちょっと驚きました。19世紀後半は、日本の高校程度のレベルだったとおもわれます。
本文は、文庫で200頁ほどなのでさくさく読めます。

ですます調で書かれている科学論文?を、というか、講演会の口伝のような語り調はちょっとわかりにくいので、わかりやすく替えてもいいのではないかとおもいました。なれって恐ろしいですね。

挿絵も1860年代後半の時代を表しているもので、論旨を問うならもっとわかりやすい絵を使った方がいいのではと感じました。

実験の流れは良かったかと思います。ただ、元素については、決めつけているので、ちょっと違和感はありました。

目次は、以下です。

序文

第一講 一本のロウソク その炎・原料・構造・運動・明るさ
第ニ講 一本のロウソク その炎の明るさ・燃焼に必要な空気・水の生成
第三講 生成物 燃焼からの水・水の性質・化合物・水素
第四講 ロウソクのなかの水素 燃えて水になる・水のもう一つの成分・酸素
第五講 空気中に存在する酸素・大気の性質・その特性・ロウソクのそのほかの生成物・二酸化炭素・その特性
第六講 炭素すなわち木炭・石炭ガス・呼吸および呼吸とロウソクの燃焼との類似・結び

訳註
解説

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2022年10月03日

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「この宇宙をまんべんなく支配するもろもろの法則のうちで、ロウソクが見せてくれる現象にかかわりをもたないものは一つもないといってよいくらいです」。これは貧しい鍛冶屋の家に生まれたファラデーの言葉である。「本当に!?」と思ったら、是非この本を読んでみてほしい。
(ほり)

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2021年12月07日

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1本のロウソクから次々と紡ぎ出される科学の物語に、知的好奇心がくすぐられました。ロウソク1つからこれほど多様なことが分かると一旦知れば、身の周りの様々な事象にも、違った見方が出来ることに気づかされます。さすが、歴史の風雪に耐えた名著といったところです。

実験の講義録のため、文章ではイメージし難い部分も多く、その点が本書を読み難いものにしています。解説本もあるようなので、そちらを見て、自分の理解が合っているか、確認したいと思います。

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2020年02月02日

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158年前の丁度今頃(クリスマス休暇)。
ロンドン王立研究所で催された講演を本によって追体験。
講演の記録が本にされたことで慣れるまで読みにくかったものの、内容はとても興味深い。
小中学校で理科の実験として実際に扱われるような内容も多く、面白く読んだ。
個人的に長年疑問に感じていたことも本書によって解決され、それだけでも価値ある一冊。
ただ、ノーベル賞を受賞された吉野彰氏が小学生の時に読み科学への興味のきっかけとなった、というエピソードは吉野少年の類い稀な頭脳によるもので、一般には向かないと思われる。
現代の小学生には学童向けに改編された本もあるようなので、そちらの方がより分かりやすく楽しく興味が持てるのではないか、と個人的には感じた。

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2019年12月26日

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【本の内容】
「この宇宙をまんべんなく支配するもろもろの法則のうちで、ロウソクが見せてくれる現象にかかわりをもたないものは一つもないといってよいくらいです」

ロンドンの貧しい鍛冶屋の家に生まれたファラデーは、1本のロウソクを用いて科学と自然、人間との深い交わりを伝えようとする。

子供たちへの慈愛に満ちた語りと鮮やかな実験の数々は、科学の面白さ、そして人類の未来をも照らしだす。

時を超えて読者の胸を打つ感動的名著。

[ 目次 ]
第1講 一本のロウソク―その炎・原料・構造・運動・明るさ
第2講 一本のロウソク―その炎の明るさ・燃焼に必要な空気・水の生成
第3講 生成物―燃焼からの水・水の性質・化合物・水素
第4講 ロウソクのなかの水素―燃えて水になる・水のもう一つの成分・酸素
第5講 空気中に存在する酸素・大気の性質・その特性・ロウソクのそのほかの生成物・二酸化炭素・その特性
第6講 炭素すなわち木炭・石炭ガス・呼吸および呼吸とロウソクの燃焼との類似・結び

[ POP ]
化学式や物理法則に悩んで「文系コース」に逃げ込んだ身には、科学に「どーせ、わかんないわよ」という恨みがある。

本書は、そんな思い込みを鮮やかに覆す。

150年前のクリスマス休暇、「科学の父」ファラデーによりロンドンの王立研究所で開かれた少年少女向け科学講演の記録。

ロウソクはなぜ燃えるのか、燃えた後に残るものとは――。

実験を通じ、燃焼という化学反応を水素、炭素、酸素が織りなす「ロウソクの身の上話」として語っていく。

貧しい鍛冶屋に生まれ、苦学して電気分解や電磁誘導の法則を発見した「自然の探究者」はこの時、70歳。

「ひとりの青年」と自己紹介して聴衆に親しく接し、物質の燃焼が、生命の燃焼としての呼吸と同じ作用であることをそっと指摘して、講演を終える。

自然の法則への驚嘆と感動が静かに胸を満たす瞬間だ。

クリスマス講演は英国で今も続き、日本では研究者と専門外の人々とをつなぐ「科学コミュニケーション」が注目を集める。

偉大な科学の語り部に敬意を表し、今夜は、ロウソクに火を灯してみよう。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年10月25日

Posted by ブクログ

内容的にはすでに知識として知っていることばかりだったが、実際に実演を見られたら、すごかっただろうな。最後の締めの言葉がかっこいい。ファラデーの生涯も素敵。

・窒素があるおかげで、燃焼速度が抑えられている。
・二酸化炭素は空気より重い。

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2014年08月01日

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面白い!でも読みにくくて分かりにくい!文章じゃなく実際に講演を聞いてみたい!と思わされた。かの有名なファラデーが晩年に行った一般向けの演示実験付き講演の記録。
翻訳の問題も少しはあるけど、そもそも、ファラデーが助手を使いながら演示実験をしながら行った講演をほぼそのまま口述筆記した内容なので、簡単な実験装置の図があると言っても、読むだけでは理解が難しい。こんな講演を自分で出来たらいいなぁとは思うが、かなりの準備は必要だな。
物が燃えて光るとはどう言うことなのか、正直今まで正確には理解していなかった。燃料としてはなぜ常に石炭や木炭、石油などの炭素系が使われるのか。深い。

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2014年07月05日

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飛行機の中で2回読みました。だから内容はばっちり頭に残っています。きっとファラデー先生の授業(授業という呼び方も少し違う気がします。)を受けた子供たちは大きくなって本格的に「科学」(科学という呼び方も少し違う気がします。)を学ぶ時期なっても、科学にすんなり溶け込めていけたと思います。
この本を読んでから、燃えているロウソクに敏感になりました。本当にカップができています。改めて発見。

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2012年10月07日

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古典のようなのでオーディブルで選んでみた。
若者への講義形式の割に内容が結構難しく、語り口調も持って回った言い方なので全然頭に入らなかった。「これわかるよね」の一言を、「こうした点を皆さんにもご理解頂けるであろうということを期待したいと考えているのでありますが」みたいな。

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2022年07月29日

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 ロウソク一本からも、科学を通し、その奥に潜む真実へとつながるものかと考えさせられたが、何より文系の自分には、実験が理解に詰まるところがあったのが正直な感想である。
 またこういった実験講義が行われるまでに、数え切れない失敗と検証を行なっており、あくまでそれを見せずに、当然のこととして行なっている科学者達には、本当に頭が下がる思いで、基礎的なことの積み重ねが、連綿と繋がっていることに感嘆する。
実際に本だけでなく、実験を見るとさらに、感動するのであろう。

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2022年07月07日

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いろいろなところで評価されているので、読んでみた。

文系頭としては、もっと図が必要だった。
水の素で水素、というのは、とても納得がいった。
読んでそのままなのに、なぜ今まで気付かなかったのか。

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2021年07月19日

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ネタバレ

小学校高学年から中1くらいに学ぶ化学の基礎のようなことを丁寧に網羅して説明して下さっていることはよくわかる。
けれども、日本語が非常にわかりづらい。
それに加えて、実験をたまにある挿絵だけで説明するのは難しいと思う。

これが図解されて、もう少し、今風の日本語訳にしてもらえたら…

ただ、最終章はこれこそ、言いたかったことなんだろうなーと思い、胸を打たれたし、多くの化学者が感銘を受ける理由がわかる気がした。

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2021年07月17日

Posted by ブクログ

マイケル・ファラデー(1791~1867)が、ロンドン王立研究所で行った講演の記録。

ロウソクを通して、様々な化学のテーマ・歴史に切り込む。

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2020年11月22日

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講義形式でロウソクに火が点くメカニズムを説明。
後半は難しくなってやめた。
中学生の頃に理科の先生が推薦していた図書だったと記憶しているが、もう頭の固いオジサンには難しい

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2020年10月17日

Posted by ブクログ


ロウソクに対してのいろんな疑問を通じて、人間社会との共通点を見出している。

ロウソクを見ていると、不思議だと思うことが多い。

まず、ロウソクと石油ランプを比較している。炎の出方が違うということ、ロウはどうして液体になり、炎の方に上がっていくのか?青い食塩を食塩水にして、実験している。ロウソクの炎の真ん中に紙を突き刺すと、紙の周りが焼けるのがわかったり、ロウソクはなぜ消えるのか?一酸化窒素を使い実験している。なぜロウソクの炎の先端はくぼんでいるのか?など。

私の記憶に残っていることを適当に並べて紹介したが、まだたくさんの実験をしている。1本のロウソクが燃えることで、いろんな疑問を持ち、1つ1つ調べあげる著者のエネルギーに感銘を受ける。

印象に残っていることだが、人間とロウソクは同じ二酸化炭素を出す。人間とロウソクは同じである。その二酸化炭素を使い植物は酸素を作り出してくれている。その酸素を使ってロウソクは光、明るさを出して、まわりのものを照らす働きをしてくれている。人間も同じく、活動によって他の生き物の役に立つよう、貢献しなければならないということを教えてくれている。

最後に当たり前のことに不思議なことはたくさんある。当たり前のことに疑問を持ち、勉強して、知識にすることは自分の人生を幸福にしてくれると思う。昔の本だが、素敵な一冊だ。

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2020年04月12日

Posted by ブクログ

【科学道100冊 2019 1冊目】
思い立って理系の本を読んでみることにした。
ロウソクを中心とした化学実験をもとに、水素、酸素、炭素、窒素などについて順序だててかつ分かりやすく解説してくれる。
ああ、こんな実験したよなーと懐かしく思うものもあるが、若干複雑な器具を連ねたものであれば、もっと図解があればいいなと思った。後半については、ちょっと別でgoogleで調べたりしながら読み進めた。
子供に読ませようと思って単行本を購入したが、これは子供に見せるのであれば、別の図解版の方が絶対わかりやすくていいと思う。お子さんに見せる場合は、図解の入ったものをお薦めする。
とりあえず、まったく眠っていた理系スイッチをちょっと押してみた感じにはなった。

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2020年02月03日

Posted by ブクログ

ロウソクが灯る。それだけの現象に幾つもの科学的要素が多数働いて実現している事を事細かに実験を交えて講義してくれている一冊。

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2019年12月28日

Posted by ブクログ

久々に科学系を読むと驚かされる。忘れていること多数、当たり前すぎることを説明してもらい、それが当り前でも何でもないことに気づかされる。

それにしても、中身は素晴らしいけど、要所要所に出てくる図版との関連があいまいで残念。そしていろいろ忘れているからこそ、カラー図版でもなんでもいい、充実していればさらによかった。まぁ、自分で調べて実験でもしてみろっていう話ですけどね。

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2017年01月13日

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