あらすじ
~『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』の
大木亜希子が贈る最新作は、“人生が愛おしくなるお料理エンタメ”~
「ずっと、人に振り回されてきた。私さ、心が空っぽなの。
これからはもっと、自分のために生きたい」
元料理人の主婦・白石葉は、夫のモラハラに耐える日々を送っていた。
財布の紐、交友関係、食事、体型まで徹底的に管理されてきたが、
ある日事件が起きる。家から逃げ出した葉が辿り着いたのは、
街の小さなレストランだった。
☆大人気料理家・今井真実さんのレシピつき!☆
自立とはなにか。その答えを葉とともに追う、旅のような物語――寺地はるな(作家)
食べることは、生きること。一つのお店を通して交差するいくつもの人生を追体験して、
何度も心が揺れました。――深川麻衣(女優)
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Posted by ブクログ
モラハラ夫に管理された生活に限界がきて家を飛び出した主人公が、人と関わり合うなかで本来の自分を取り戻していくお話。一緒に生活をしていく恋愛関係にない男女3人(そのうち2人はゲイカップル)の助け合う関係性が理想すぎました。恋愛関係じゃないオトコオンナが一緒に暮らしているというと、周りの人が「ネットワークビジネス?宗教?」とか心配しだす描写とか、主人公の女性が夫に自分の意見を主張すると「ヒステリー?」って言われる描写とかがリアル。モラ夫や九州母も完全な悪として描いてないところが温かくて好きでした。おすすめ!
Posted by ブクログ
ひとりの女性の自立への物語。
自立とは、自分自身を養っていくことだと思っていた。この物語では、自分の感情や気持ちを、冷静に言葉で伝えることが出来る=精神的な自立までの道のりが丁寧に描かれているように思う。
天堂さん、那津さんはそれが出来ている自立した人。時々お互いに感情的になるのは、そのような弱みも見せられる間柄こそ。この関係性がとても心地よい。
男性と比較して女性がひとりで自立するのは難しいのかもしれない。だけど心だけは自立した人でいたいと感じる一冊だった。
Posted by ブクログ
思った以上に良かった。読んだことない作家さんだったのだが、引き込まれてグイグイ読めた。
ネタバレ
主人公 葉はモラハラ夫に耐えかね家を飛び出す。(今まで逆によく溜め込めたなというくらいの暴れっぷりで.正直これができるならもっと早くに暴れるチャンスあったのでは)たまたま居合わせた天堂さんにひろわれ、恋人の那津さんとともに再生していく物語。小説ならではの天堂さんのできる男っぷりと、那津さんの毒舌だけどビジュよく、メイクとダンスがうまい魅力。二人を男性としてでなく、安心できる家族として、でも葉なりに二人を助けたりして前に進む。しかし葉の実のお母さんもモラハラ夫の肩もつし、ラストのモラハラ夫と対峙する葉も、夫の心を少し溶かした感じになっているが、どこまでも自分のした悪さより葉の暴れを怒ってるのにもやっとした。