【感想・ネタバレ】新・優駿たちの蹄跡 ミホシンザン～午後の秋～のレビュー

やまさき拓味

誰もが癒される北海道の馬産地で、悠々自適に暮らすミホシンザン。このＧI馬が余生を過ごす浦河・谷川牧場にはファンの訪問が絶えない。今日も東京から癒しを求めてひとりの中年男性がやってきた。しかし、すでに先客がおり、しかも、その男はこの世のものとは思えぬほど生気に乏しく、無気味だった…。

[壇那院 · ★★★★★]

曰く言い難い

馬の噺の様でそうでなく、怪談の様で怪談でもなく、茫洋としていても最後にヒヤリとする。この作者、かなり昔から知っているが、こんな噺を書く(描く)ひとだとは思いもしなかった。