あらすじ
なぜラジオのイベントは東京ドームを満員にできるのか? タイパが重視される時代に、ラジオは「リスナーとの関係性を、長期間かけてじっくりと耕す」というまったく逆の戦略で成功を収めています。どれくらい長期間かというと「ラジオは1クールが10年」という言葉もあるほど。じっくりと耕すことで、推し活のファンダムのような熱狂とは異なる、ラジオならではの「静かな熱狂」が生まれるのです。本書は、オールナイトニッポンがV字回復するまでの20年間を紐解きながら、「静かな熱狂」を生むコンテンツづくりに必要な考え方をご紹介します。
【目次】
プロローグ なぜラジオのイベントに16万人が集まったのか?
Chapter1 ラジオは風前の灯火だった――2000年代の「衰退」
・華やかな世界の裏で、忍び寄る衰退の波
・ポルノグラフィティ岡野昭仁さんの即興に学ぶ
ほか
Chapter2「東日本大震災」でラジオの存在価値は変わった――2010年代前半の「転機」
・2011年3月11日、当日の現場
・東北出身サンドウィッチマンとの忘れられない出来事
ほか
Chapter3「SNS」と「イベント」がラジオを身近な存在にした――2010年代後半の「復活」
・「岡村歌謡祭」が教えてくれたリスナーの熱量
・オードリー全国ツアーで見えた番組イベントの「型」
ほか
Chapter4「コロナ禍」の逆境がラジオを強くした――2020年代の「全盛」
・「一緒に不安になりましょう」近づくリスナーとの距離
・佐久間宣行さんがきっかけでスポンサーとの関係性が変わった
ほか
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
・同じADでも、番組を少しでも面白くしようとするマインドをもつ制作者でいるのか。ディレクターからもらった指示をこなす作業者になるのか。
・①話題性②収益③数字という、「ビジネスとしてのラジオ番組」にとってのトライアングルがどんどん広がっていけば、番組は長く続いていく。
Posted by ブクログ
電車の中で一気に読めてしまいました。ラジオ好きのリスナーにとってはとても読みやすくしっくり来る内容でした。
震災の時の話はじーんと感動してしまいました。
色んなコンテンツがある中でラジオも相乗効果で盛り上がっているんだと感じました。
引き続き地元のラジオを聴いて地元の話題に乗っかっていきたいと思いました。
そして書いたことはないですが、ハガキやアンケートなど積極的に関わって楽しく聴きたいなと思いました♪
Posted by ブクログ
最近ラジオを聴き始めたので良い機会だと思い購読。
オールナイトニッポンはラジオを聞かない人でも知っている有名な番組だが、斜陽から復活を遂げた偉大な番組であることを知る。それも、色んな人の視点から少しずつカルティベイトされていったという内容。非常に興味深く、新しい発見もあった。おもしろい
Posted by ブクログ
『ラジオじゃないと届かない』とはまた違った切り口で、ラジオの番組を続けるための視点や、東日本大震災やコロナ禍でのエピソードや放送方法なども取り上げられていたのが興味深かった。
現代はタイパなど短期で結果が出るものを求めがちだが、その中で中長期の時間軸で動くラジオは逆を行っていて、そこが魅力的に感じるという人が増えている、というのは納得。
Posted by ブクログ
ラジオ好きとしては読まずにはいられない一冊。
自己啓発本や仕事術のような本よりも、自分にとって好きなものを作っている人たちがどのように仕事や生活に向き合ってきたのかを知ることが一番参考になります。
衰退していたラジオが固定観念からすこしずつ(一気にではない)脱却し、今の時代に馴染んでいく経過がわかります。そして、その時々に現れる広い視野と柔らかい頭を持ったキーマンの人々の存在やツールの取り入れ方も参考になります。
Posted by ブクログ
ニッポン放送のオールナイトニッポン統括プロデューサーがラジオの低迷期から復活までを現場の当事者目線で振り返る一冊。たった10年ほどの間に東日本大震災、radikoの登場、コロナ禍と次々にラジオにとっての転機が訪れていたんだなと。番組改編についての自身の考えは立場的にも思い切って書かれたのではないだろうか。業界を盛り上げて番組を続けるためのビジネス視点も。個人的には「radikoにチャット機能やコメント機能が無かったのは結果的にはラッキーだった」という話が目から鱗だった。
Posted by ブクログ
ラジオの歴史、衰退から今の全盛期に至るまでの流れ、コンテンツを間近で作り続けてきた人だからこその視点。ラジオを聴き始めたのはここ数年だが、この本を読むと、その流れに乗ったのは必然的だったのかもしれない。それくらいスンナリ内容が入ってきた。
やっぱradikoってでかいんだなー。使ってるし。
Posted by ブクログ
ラジオというメディアの歴史を知ることもできるし、自分が好きなANNがどうやって作られているか深く知ることも出来るしとても良かった。空港の本屋で買って沖縄行きのフライトでそのまま全部読んだ。いわゆるオールドメディアのラジオが時代に取り残されることなく復興を遂げるにはとてつもない努力が想像される。中盤の東日本大震災でのエピソードもとても良く胸を打たれた。
Posted by ブクログ
オールナイトニッポンプロデューサーが紡ぐラジオの話。知らなかったことばかりでラジオ業界って、ラジオの歴史ってこうだったんやと興味深い。圧倒的に夜は寝る派やから縁なかったんやけど色んな媒体あるしちょっと覗いてみたいなって好奇心が湧き上がる。
Posted by ブクログ
大学生のころからラジオを聴くようになり、この本でいうところのライト(寄り)のリスナーなので、 なつかしいな、こんなことあったな、アルピーはなぜ名前を伏せられているのか、とか思いながら楽しく読みましたw
Posted by ブクログ
ラジオは好きだ。
最近はあんまり聴かないけど、運送のアルバイトをしていたとき、1日12時間以上も聴いていた。
トギーさん、立山律子さん、好きだった。
私のタイプはディレクターであり、プロデューサーなのかなと自己分析してみる。
静かな熱狂というワードが印象に残る。
また、平等性というリスナーとの関係性。
なぜラジオだとそれが起こるのか。
情報源が「音」だからか。
情報をシンプルにすると、想像して連帯が生まれるのか。
見る、読む、聞くのがテレビ。
聞くのがラジオ。
絵本の読み聞かせは大事だから、その刺激強めがテレビだと考えるとテレビが悪いわけじゃない。
ラジオで何か理解できる力って、かなりすごいと思ってる。
聞くだけでわかるのは、情報処理力が高いと思う。
ラジオは好きな芸能人が何時間も話しているメディア、という紹介があったが、確かにそれはラジオならではだと思った。
著者によると、もともと熱のある人をもっと熱くすることが大事だと考えて、イベントをたくさん仕掛けてるようだ。オードリーの東京ドームなどまさにそう。
でも森岡毅さんのマーケティング論だとそうじゃないはずだから、大丈夫か?と思った。
この本を読んで、アンイストールしてたradikoを復活させ、また聞くようになったのは、よかった変化だった。
たぶんライターさんにお願いして書かれた文だと思う。最後に謝辞もしてたし。
目次の項目に2〜3ページの内容の本だと、インタビューしたのをライターさんが文章にして、編集して本化したんだろうかと感じた。
だから、本のネタは毎日のトピックと日記でいいから記録が大事だと思った。