あらすじ
読むだけで、誰でもすぐに“アタマのいい人”の視点がわかる!
31の疑問を通して、1を聞いて10を知る人になろう。
ニュースや日常生活において情報を受け取るときに、東大生はどんなところに注目しているのかがわかる本です。この「東大視点」を身につけることで、ものごとの本質をより鋭く、深く捉えることができるようになります。論理的思考力や教養力もアップ!
似ている言葉の意味の違いや、数字にだまされない方法、社会の仕組みなど、読者が“わかっているようで、わかっていないこと”を具体例とともに解説しています。
言葉やデータを、なんとなく受け取ってしまうワトソン、もう一段階高い視点をもつホームズ。ふたりと一緒に、高い解像度でものごとを見ることができるようになりましょう。
【監修 西岡壱誠(にしおか・いっせい)】
1996年生まれ。株式会社カルぺ・ディエム代表。偏差値35から東大を目指すも、2浪する。3年目から勉強法を見直し、偏差値70、東大模試で全国4位となり、東大合格を果たす。東大入学後、人気漫画『ドラゴン桜2』(講談社)に情報提供を行う「ドラゴン桜2 東大生プロジェクトチーム『東龍門』」のプロジェクトリーダーを務め、TBSドラマ日曜劇場「ドラゴン桜」の脚本監修を担当。『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)など著書多数。
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Posted by ブクログ
東大の特異性を先に解説しておかないと、東大合格経験をもつ著者の狭いサンプル数からの視点や主観にしかならない。また、二浪して東大という苦労話は美しいがオーバーアチーバーだとすれば、この領域の人とアンダーアチーバーの人では随分と感覚も異なる。
「ものごとの本質を見抜くため」とあるので、では、東大視点は何が違うのか。傾向として、東大生は志が高く、人生の早い段階の成功体験や家庭環境により「東大は無理」と決め付けずに育ってきている。また、とある塾のアンケート結果によれば、受験勉強時間は一日10時間程度で、他の旧帝や慶應より2時間多い。
この事から何が分かりそうかというと、基本的に「実現意欲が高い」「根性がある」あるいは「楽しむ工夫ができる」みたいな事だ。つまり東大生のスゴさは本来、その頭脳と同程度、“受験制度に適した人格“に見い出すべきではないか。
その上で恐らく、「受験制度に最適化した人格と頭脳が、必ずしも社会的オーダーにはマッチしない」という事や「他大学生より“傾向と対策“、そのための解答チェック作業にかけた時間が長いため、そのチェックの習慣化、解答のカバー範囲が広く精密度も高い」という事は言えそうだ。
“東大生は使えない“みたいなギャップに印象付けされてしまう世のバイアスは、ほとんど認知ミスや認知バグみたいなものだと思うが、それなりに特異性はあって然るべき。尚、個人差は当然あるが。
その上で本書は、単に言葉や世の仕組みの解説をする内容が多く、ほとんど東大と関係ない。東大というキーワードを乱用した商業主義的な本だ。