【感想・ネタバレ】レッド・ステイツの真実 アメリカの知られざる実像に迫るのレビュー

あらすじ

アメリカの「素顔」にビックリ仰天! アメリカ人のナント62%が「悪魔」は実在すると信じています。そして、ダーウィンの「進化論」を信じているアメリカ人はたった39%しかいません。どうして、アメリカ人は「環境保護」に熱心ではないのでしょうか? 「死刑執行」がダントツに多い州は? 「イラク派兵」に正義はあった、とするその根拠とは? 「中絶」「死刑」「銃規制」「同性愛」などの諸問題でアメリカ国内が真っ二つに分かれてしまう理由とは? 〈レッド・ステイツの真実〉を知れば、全てがすっきりと分かります。

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Posted by ブクログ

これはなかなか…私たち日本人にとって…貴重な良書。
書名はややミスリードで、より内容に忠実に題名をつけるなら、『キリスト教保守派の世界観(頭の中)と聖書の言葉』という感じでしょうか。「アメリカ」といっても、私たち日本人が普段接しているのはワシントンやNYやLA、あるいはCNNやニューヨークタイムズといったリベラル系の情報に偏っており、実はアメリカの半分近くを占める保守の人たちの考えや行動原理に接する機会はあまりありませんので、その実例を含めた解説はなかなか目から鱗。日本人の「アメリカ理解」のための著者力作かと。

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2020年12月14日

Posted by ブクログ

"世界のほとんどの人々は宗教を生活の基盤として生きている。そして、アメリカでは、キリスト教徒が多くすんでおり、生活~政治、経済まで様々な影響を与えている。その実態をわかりやすく解説したのが本書である。この解説で、納得しえた部分は多々ある。
グローバルに活躍する人は、宗教についての理解を深める必要がある。キリスト教、イスラム教、仏教など一通り学ぶべきなのでしょう。"

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2018年10月21日

Posted by ブクログ

レッドステイツとは、アメリカにおける共和党支持エリア。他方をブルーステイツという。そこにどのような思想的な背景や傾向があるか。税制と格差、中絶の是非、銃規制、同性愛や人種差別に地球温暖化などの切り口で解き明かす。信仰の違いによるアンケート結果は興味深い。更に、その結果が顕著な差ではないという点も却ってリアリティがある。

民主党はマルチ・カルチャー化を支持し、キリスト教の影響を排除しようとする党。ブルーの方だ。一方、レッドの共和党は、規制緩和やキリスト教の権威を支持し、中絶、銃規制、同性愛者の結婚に反対。トランプが象徴的だろう。

民主党の支持基盤は、リベラルな思想を持つインテリ層と黒人やヒスパニックの大多数、さらにジョージ・ソロス、マーク・ザッカーバーグ、ウォーレン・バフェットなどの大金持ちとハリウッドのセレブたち。一方、共和党はビジネス優遇政策を好む割に、実際には共和党支持者のほとんどは中流以下で、貧困層の人々も少なくない。

日本人の感覚からすると、中絶や銃規制に反対する理由が分からない。だが、妊娠した時点でそこに生命が宿っているのだと言われると、確かにその是非を巡る議論は簡単ではないのだろう。そうした主義を決めるためにも宗教の影響が大きいという話もよく分かる。

今まで読んだ事がないような感覚の本だった。恐らく、正しさを問う内容の本ではなく、明確に主義により正しさが異なる事を解説する内容だったからだ。答えは一つではない。民主主義の基本を思い出すような本だ。

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2025年06月13日

Posted by ブクログ

なんでアメリカでは、中絶反対派が医者を殺したりする事件が起きるのか?ティーパーティーの危険思想はどっからくるのか?そもそも進化論を学校で教えるとか教えないとか大騒ぎになるのはなぜなのか?と不思議に思っていたのが、大体解決。すべてはキリスト教、そして聖書を頭から信じ込んでいることによるらしい。
その聖書、そもそも書いてあることも矛盾だらけで、現代の世に全然合わないし、解釈が分かれるようなことが多いのだけど、リベラル派と保守派で、同じ文章を全く別の解釈をしているのがすごい。それから、都合の悪い部分を読み飛ばしてるのもすごい。例えば、同性愛は殺されても仕方ないとか言いつつ、離婚した夫婦も殺されるのかというとそうでもない。

最初は、保守派のコテコテキリスト教の人たちは、どういう思考回路なんだ、頭がおかしいんじゃないか?と思いながら読んだのだけれど、だんだん保守派のいうこともわかることもある、と思った。
それから、リベラル派は、保守派よりは近しいところもあるけれど、でもやっぱりこの人たちもおかしいよね、と思うこともあった。
極端から極端なところがアメリカらしい、のかも。

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2012年04月18日

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