あらすじ
陽と陰の二つの記号によって64通りの配列を作る易は、コンピュータと同じく二進法による世界であり、将来を予測する道具として活用されてきた。中国三千年を生きた『易経』をコンパクトに纏め、訳と占例をつけた。
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Posted by ブクログ
易占いくらいしか認識は無かったがその起源の古さに驚く。本書にも書いてあるが陽と陰を元に64パターンを形成していくというのはコンピュータの二進法のような考え方で先日読んだ『書経』と比較しても異色といえる。
予言というかお告げみたいな言葉が連なっておりオヤジの小言みたいだが戦争も踏まえたようなモノもあり妙なところでリアリティがある。組み合わせのメカニズムは精緻に見えるが理由づけというか理論がよく分からなかった。なのになぜこんな点数をつけているかというと解説が面白い為である。『三国志』を始めとする中国の史書(三国志については演義かもしれない)だけでなく日本人の易者学者にまで筆が及んでいる。当たっているから後世に残ったエピソードだろうが不気味な位の正確さで予言しているモノもある。でそこに至るプロセスがないのでどういう解釈で結論に至ったかが非常に気になった。