あらすじ
これは、本の未来をかけた戦いなんだ!
本が売れなくなる。
作家がおもしろい本を書かなくなる。
本屋がつぶれる。
ますます、読書をする人が少なくなる。
そういうわるいスパイラルから脱出するために––––。
読書部に所属し、自他ともに認める本好きの童夢は、校内ビブリオバトルでまさかの敗北をあじわう。相手は、放送部の吉住さくや。本はまったく読まないさくやに勝つため、童夢は読書部のライトとリオ、落語研究部のユメ丸とともに特訓を始める。一方、さくやは童夢への対抗心から、さして興味のなかったビブリオバトルに取り組みはじめる。
本のおもしろさを人に伝えるビブリオバトル、その勝者はどちらだ?
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「いいかい。本は年々、読まれなくなっている。ぼくのじっちゃんがやっている本屋『三日月書店』も売り上げがのびていない。つぶれる寸前だ。それはなぜか? いままで本好きたちは、おとなしすぎた。本のよさをアピールしないから、うもれてしまうんだ。これからは、本のおもしろさをもっともっと宣伝する必要がある。」(本文より)
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
小学校高学年~中学生くらい向け。ビブリオバトルや読書自体の魅力が若い子たちに伝わりそう。作品中で紹介される本は実際に手にとって読むのに適していそうな選書だし、そのリストが巻末にまとまっているのも好印象。読書の和が広がっていくといいなと思う。
Posted by ブクログ
ビブリオバトルをやることになり、たまたま見つけたので読んでみた。
青春ものやライバルものを、うまくビブリオバトルという題材に落とし込まれていて、とても読みやすかった。
また、ビブリオバトルの魅力が丁寧に織り込まれているし、実際のプレゼン中のセリフも臨場感があるので、「やってみたい!」「読んでみたい!」と思わせる力がある1冊だと感じた。
Posted by ブクログ
ビブリオバトルが楽しくなる本ですね!5分という時間の中で伝え切ることができた達成感が読んでいて伝わってきます!中学生らしい友だち関係も和めます。
Posted by ブクログ
本に未来はあるのか?
本が売れない→作家が本を書かなくなる→本屋が潰れる→読書をする人がいなくなる
本の未来のための戦い
5分で語れ、本の魅力、ビブリオバトル!
読書部で本好きの童夢は校内ビブリオバトルで惨敗する。優勝は読書嫌いの放送部さくら。仲間と共に特訓し、全国大会出場を目指す。童夢とさくらが成長していく姿は良かったけど、話がサクサクと進み、ビブリオバトルの説明的な話に集中している感じでした。物語としては少し物足りないかも。でも大会について詳しく知らなかったので、こういう感じなんだと知れたのは面白かったです。
Posted by ブクログ
ビブリオバトルがテーマの児童書。
中学校の読書部で本が大好きな川崎童夢はビブリオバトルで本を読まないと公言している放送部の吉住さくやに負けてしまう。本を読まないさくやに負けたことが悔しくて讀書部の仲間と巻き返しを図る。
最終戦は全国レベルの大会、そこまでの2人の葛藤が描かれている。
ビブリオバトルが本を紹介して読みたい本を選ぶ、というより、いかに上手く伝えるか、になっているような感を受けた。
まあ戦いではあるのだが、語りが重要ではあるのだが、何だかそこにばかりいっているような。
とにかく本を読むことの面白さを広めるためにビブリオバトルが広がっていったらいいのになあと思った。
ビブリオバトルってなあにと覗いてみるにはいいのかもしれない。
Posted by ブクログ
ビブリオバトルについてサクッと把握するのに読んでみた。
お話自体は、ビブリオバトルの醍醐味やパフォーマンスの仕方うんちくや、主人公童夢の成長と友情が描かれて、中学生の青春!て感じでよかったけれど、ライバルの優等生さくやの上から目線でちょっと失礼な性格が苦手でいまいち作品としては好きになれず・・・。
童夢の、ストーリー始めの頃の本をたくさん読んでいて知識を自慢したい気持ちも、ビブリオバトルを重ねる中気づく本が好きで紹介したいんだという純粋な気持ちも、どちらも本好きなら持っていると思う。結局は、相手がいる場合はそに相手のことを考えてどれくらいの配分でコミュニケーションをとるかが大事なのであって、本を読む・すすめる理由は人それぞれでいい!となんとなく読後に思った。
Posted by ブクログ
ビブリオバトルテーマはいっとき流行って今は落ち着いたという印象ですが、この本はプレゼンの仕方に重点が置かれているため他作とは印象が異なり、うまいもんだなと思いました。ただ仲間3人にライバルもいて人物が多めで各人の描写が薄い感じはした。
Posted by ブクログ
中学生の主人公が、友人たちと協力したりいざこざがあったりしながらも、ビブリオバトルに挑戦する物語。
ビブリオバトルは、「バトル」と名がつくイベントだけど、大事なことは勝敗ではなくて、本を通じて人と繋がること。本の面白さを伝えること。
ビブリオバトルを知らない人でも、その面白さや意義が理解できるお話になっている。
また、最初は嫌々出場して、自信がなくてボソボソ早口で喋るだけだった主人公が、活き活きと楽しめるようになっていく過程が良かった。友人との練習、分析、また練習…その中で培われたのは、トーク技術だけではない。
中学生らしい純朴さとひたむきさがまぶしい青春物語でした!