あらすじ
アメリカではいま、保守派による禁書運動が暴走している
黒人、LGBTQ、アジア系、アメリカ先住民…マイノリティを描いた絵本がなぜ禁書されてしまうのか
NY在住ライターが禁書となった数々の絵本を通して見る、アメリカの姿
非営利団体「ペン・アメリカ」によると2023-2024学校年度に、前学校年度の2.7倍にあたる4231種類の本が禁書指定された。アメリカでいま、何が起きているのか。
この禁書運動は2021年に突如として始まった。ターゲットになっているのは、禁書運動を推進する保守派の親や政治家が理想とする<古き良きアメリカ>にとって都合の悪い、子ども向けの本たちだ。
黒人、LGBTQ、女性、障害、ラティーノ/ヒスパニック、アジア系、イスラム教徒、アメリカ先住民……8つのトピックにわけて、禁書運動の犠牲となった数々の絵本を一冊ずつ見ていくことで、マイノリティの苦難の歴史と、その中で力強く生きる姿、そして深刻化している政治的な対立<文化戦争>の最前線を知る。トランプの大統領再選が決まったいま、必読の一冊。
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Posted by ブクログ
アメリカ国内で進んでいる禁書の中で絵本をピックアップした本書は、アメリカの歴史を背景とし、アメリカという国の特異性を知らせてくれる良書だ。
特にコロナという分断による、人の断絶が起こり、その結果大きな溝となる流れが、今後の世界を表しているかのように怖い。
物理的距離と精神的距離は相互関係があるのだろう。これはアメリカだけの話ではない。
私が幼少の頃に見た、駅前の白いポスト「悪書追放」
善悪とはなんなのか。