あらすじ
人間は、この世に煩悶しに来たり、病を患いに来たりしたのではない。この世に生まれたのは、進化向上という偉大な使命を全うするためだ。心を積極化して、幸福を嘆美する人間になれ!哲人・中村天風が幸福な人生を生きるための方法、心身統一法について、熱く語る。心の倉庫を掃除する方法、心の態度を前向きにする方法、何ものにもとらわれず集中する心の使い方、ヨガの秘法、体を活かすための正しい食生活の基準など、心身を統一して生きるという本当の人間の生き方を伝授する。
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Posted by ブクログ
「中村天風講演録CD 心身統一法入門編」を書籍化したもの。
前回読んだのは2013年2月だったので、10年振りの再読。
天風先生の本やCDは、ほとんど読んだり、聞いたりしているので、本書だけについて、新しい視点でレビューを書くことはできそうもない。本書の特色を1点だけ書くとすれば、本書は心身統一法の入門編なので、「安定打坐法」という無の境地に達することのできる瞑想法までは言及していないということである。
本書を読んで、興味を持った方や、さらに真理を追及したいと思った方は、まず成功哲学三部作 (「成功の実現」、「盛大な人生」、「心に成功の炎を」)を読んでいただきたい。一般的な書籍に比べて少々値段が高いが、それだけの価値は十分にある。
関連本もたくさん出ているが、まずは成功哲学三部作を読んで、その後に、「運命を拓く」、「天風先生座談」などの「中村天風(述)」の本へと進んでいくのと理解しやすいだろう。初めの内に、「中村天風(著)」の本を読むと理解が足りないため難しく感じるが、「述」の本は講演を書籍化したものなので、分かりやすい言葉で、分かりやすく説明しているから入門者に最適である。
また、天風師の講演を耳で聞くとより理解が深まるのでCD(「積極性と人生」、「信念は人生の羅針盤」、「神人冥合」など)も併せてお勧めしたい。
現代人必携の天風哲学入門書
中村天風氏は、松下電工の松下幸之助氏や京セラの稲盛和夫氏に強く影響を与えたとされる哲学者です。
天風氏は、人間は皆どんな苦難にも打ち克ち、幸福なる人生を享受する力があると述べます。しかし、多くの人は何も成せないばかりか、無用な煩悶に囚われて悩み苦しんでいると指摘します。
この打開に関して
・積極的かつ何事にも全力で取り組む心
・自然の摂理に順応し、鍛錬された体
の重要性について述べ、そのような心身を作るための体系的方法を説明します(例えば積極性を高める自己暗示法や、外乱に打ち克つ呼吸法など)。
これらの効果もさることながら、天風氏の力強い文体も相まって、読んだ直後には元気になり、1週間後にはかつてないほど信念が強くなったと感じるでしょう。
暗く不安な現代社会に負けず、いきいきと過ごしたい方は必読です。
Posted by ブクログ
職場(h病院)の理事長からの勧めで読んだ。
中村天風は、大日本帝国陸軍の諜報員、日本の実業家、思想家、ヨーガ行者、自己啓発講演家。天風会を創始し心身統一法を広めた人物。この講演録をまとめた内容。
大切な6つの力。体力、胆力、判断力、断行力、精力、能力。
自分で実践したい部分の覚書を記す。
感応性能の強化が必要。それには、観念要素の更改、積極観念の養成、神経反射の調整が必要である。
観念要素の更改は、暗示感受性が特別旺盛なときに、実在意識を積極的にすることで成す。具体的には、寝際に積極的なこと、楽しいこと、面白いこと、嬉しいことを考える。
積極精神の養成のためには、人生の目的をもって、それに向かって邁進する。まず第1に自分の仕事に対して、本当の尊敬の念を抱く。取り越し苦労は厳禁、当たって砕けろ。
神経反射の調整には、ヨガの秘宝、クンバハカが有用である。具体的手法は、holding the body just the water bottle. 肛門をキュッと締める。それと同時に肩をできるだけ緩める。そして臍下周囲、おへその辺りにグッと力を込めて息を止める。引く息をキュッと、出す息をキュッと2・3遍やる。
〈誓詞〉
今日一日 怒らず 怖れず 悲しまず
正直 親切 愉快に
力と勇気と信念をもって
自己の人生に対する責務を果たし
恒に平和と愛とを失わざる
立派な人間として活きることを
自分自身の厳かな誓いとする。
Posted by ブクログ
天風先生の語り口の気持ちよさに始まり、その濃い人生から導き出された心身統一法の講義は、引き込まれること請け合いです。私自身の"気の持ちよう"にとって、素晴らしい講義でした。
Posted by ブクログ
前向きな心。中村天風は多くの人に影響を与えている。
どんなに本を読んでも、どんなにいろんな経験をしても
何かあるたびに心を動かされると煙が風にふかれていく
のとおなじで、しっかりした考えなど、持てなくなる。
常に心を、一定させる。
「獅子は兎を殺す時でも全力をふるう」
ちょっとしたことでも、手を抜かず、事を起こすのが肝要。
考えをただされる本である。
Posted by ブクログ
■マインド
1.人の思考は、心の奥にある観念要素により組み立てられる。この観念要素が消極的だと、思考も弱弱しいものになる。
2.観念要素を更改するには、「寝る前に消極的なことが頭に浮かんでも気にかけない」「寝床に入る前、鏡に映ったら自分に『おまえ信念強くなる』といい、朝目覚めたら、『今日は信念強いぞ』という」「消極的な言葉は使わない」「積極的な人と接する」といったことを心がける。