【感想・ネタバレ】ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2013年08月20日

思い当たる節があることが多い。なるほどマスコミの報道を鵜呑みにすることは危険だと思う。教養を身に付けるため古典に親しめ、と。ごもっとも。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2013年08月09日

ニーチェが言ったことは、「神は死んだ」ということではなくて、実は「神は生きている」ということ。
かつては、教会のなかにおさまっていた神が様々な形に姿を変えて、現代社会に君臨しているという。
ニーチェの鋭さは、神の権威、教会の権威を否定し、「これからは新しい時代だ」などと浮かれている人々の根幹に、...続きを読む依然として《神》が座り続けているということを指摘したことにある。

ニーチェは一般に倫理などでは「実存主義者」としての枠にあてはめられるが、これを現代に君臨している政治思想に批判の焦点を当てたものと言える。

「カトリック」のコミュで、この本をもとにした考え方を提示したら、「ニーチェはキリスト教を分かっていない。聖書を誤読している」「当時の西洋文明だけに対する批判であり、現代日本人の我々には関係ない」といったようなとぼけた意見が跳ね返ってきて、「宗教」、「非宗教」に関わらず、ものを考えない、現状にぬくぬくとしたマインドコントロールされた、《終末の人間》というのは、どこにでもいるのだなと本書が指摘している通りに思わされました。ネットでのコミュニケーション場など、典型的な群畜の集まりでしかない。

著者は、「民主主義」を形を変えた「キリスト教カルト」と断定し、それを支える、マスコミに流されやすい「B層」を徹底的に批判している。
ツァラツストラも、ニーチェも、「バカを論破するのは不可能」だと悟り、語りかけることをあきらめます。

では、B層批判の本書が書かれた対象とは?直接B層に向かってではないでしょう。
「今の世の中が肌に合わない人。今の世の中がどこかおかしいと感じている人。今の世の中を深く軽蔑している人。」に対して、ニーチェは、共に批判をし、呼びかけているようです。

キリスト教も、社会主義も、ルサンチマン(恨みつらみ)と同情の力を利用して、世界に君臨し、世の中の価値を転倒させてしまった。
民主主義や、民意が世界を動かすことほど危険なものはありません。
「一人ひとり」は完全に平等ではない。全くの妄想です。

フランス革命においても、重要であった点は、虐殺がロベスピエールの暴走ではなく、確固とした道徳思想および、人権思想により、理性的に大量粛清をはかった点にある。

《神》の普遍性や、そこから派生したイデオロギーは全くの無効です。
ニーチェが批判しているのは、《神》ではなく、《神として崇められてきたもの》。教会が生み出した《人工の神》。

本書の後半は、ニーチェの誤読者を徹底追及。知識人と呼ばれている人たちが、いかに汚染されているかを暴きます。

痛烈な民主主義、「形を変えた神」の批判だったが、最後に、この世界を良くするために、「選挙に行かない」こと以外に何かできるのだろうかと思わされた。
B層につける薬はない。有権者も成熟しない。
「選挙なんかで世の中は変わらない」のではなく、「選挙なんかで世の中を変えることは危険」なのだ。
我々は、ただ、B層や民主主義の「権力」に社会ごと流されて、何も変えられないまま、批判をすることしかできないのだろうか。

誰もが、「まだ大丈夫」と思っているうちに社会は腐っていった。
ナチスは狂気の集団ではなく、市民社会の中からごく普通に登場したのである。

本書を契機として、改めて、ニーチェ文献に当たり、社会の見方を考えてみたいと思わされた。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2014年03月24日

B層が日本最大の権力者となった現在、ニーチェの予言した大衆社会の最終的な姿が現れている、とするもの。キリスト教と民主主義の関係への言及など、参考になる視点が多く提供されていますが、よく考える必要があると思っています。何れにせよ、久しぶりに知的好奇心を掻き立てられる本でした。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2013年04月05日

社会を知るために読みましたが、どこかで疑問に思っていたけど、そのまま考えずに流していたことが、少し解消されました。
B層とか、発想が面白いし、とてもよかったのですが、どんな考え方も真っ向から信じてしまうといけない気がするので、あえて星4つで。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2013年01月03日

ニーチェの言葉を引用しながら
「B層」と言われる人たちによる現代社会を批判している本。

前作の『ゲーテの警告』とセットで読むことをオススメします。

今、なんとなく社会に違和感を感じている人は一度目を通してみたら新しい発見があるかも。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2012年04月29日

サブタイトルにある「B層」が本書のキーワードです。現在の日本において大衆だけでなく知識人・マスコミ、果ては政治家までが「B層化」していることの危険性を、ニーチェの思想のエッセンスを織り交ぜながら文字通り警鐘しています。

このレビューは参考になりましたか?
購入済み

同意はすれど

mijac18 2014年08月14日

B層が自分にとって我慢ならぬもので有ることは再確認。しかし、自分ももしかしたらB層ではないかという不安も現れる。奴らより上だ、という気持ちは「奴ら」が思う「自分は進歩的だ」という思い込みと似ていないか?
しかし、B層は有るはずのない自分の能力を頼んで暴力的に権力の座に着く。欲望は抑えることは出来ない...続きを読むだろう。ならばせめて、暴力を排することは出来ないだろうか?そこで、あらゆる人の最低限の納得を取り付けるというプロセスが必要で、その答えが民主主義なのではないかと思う。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2019年08月12日

・さすがに読んでいて気分がいいものではない。この本を読むのもB層の人たちを想定しているのか?
・B層をひとくくりでまとめてしまう事にも危険を感じる。それこそ、読者を思考停止にさせるものではないか。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2019年07月13日

この本は、いわゆる「B層」の行動原理等について書かれたものです
前著「ゲーテの警告」と似たような部分が多いのは、まあ同じ内容を書いているのですから仕方ないかと思います。
前著も「本書の目的」として書かれた項目からぶれまくっていましたが、本著は同様です
そもそも目的が何かという明確なものがなく、単...続きを読むに著者が書きたいことを(脈絡もあまりなく)書いているという感じです
結局、ではB層を脱却するにはどうするか、ということになりますが、そのような視点では書かれていませんので、「知識」以上の何かを期待できる内容ではありませんでした

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2013年07月19日

作者の立ち位置が理解できなかった。私がB層だからだろうか。古典賛美や改革反対の保守のようでありながら、三権分立の否定。社会主義を否定し民主主義、資本主義の否定。その他批判批判批判。最終的に出された結論は投票をせずに政治のあり方を考える。どうすればいいのかよくわからない。ニヒリズムか。ニーチェを持ち出...続きを読むしながらのB層分析などは面白かった。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2012年12月28日

 ニーチェのエッセンスを抜き出して、下品に解説するのが上手だなと(褒め言葉)
 相対主義やメタフィジカルのルールの部分をあえて無視しているのは見事。刺激的な文章で現代社会を風刺しているのですが、表面をなぞる感じで、そこにたどり着いた原因などについては触れていないので、物足りない。

 いわゆるB層そ...続きを読むのものは、どの時代にも普遍的に存在していたので、ことさら取り上げるほどのことでもないと思いますが、B層に位置づけられる人には本書はキャッチーに見えるかもしれません。

このレビューは参考になりましたか?
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年12月18日

選挙結果に釈然としないものを感じて、閉塞感を打破できない、役に立たないインテリリベラルの教書だと揶揄される「ニーチェ」や「ハイデガー」をきちんと知るべきだ、と思い立って(?)本屋をうろうろしてたらこの本に出会ったので即買い、即読み。

適菜収は、キリスト教、民主主義、近代イデオロギーが生み出した、B...続きを読む層大衆と、歪んだ平等主義をニーチェの思想をベースにして激しく批判する。というか、筆者はずっと怒ってる。「女性は政治家に向いていない」とか、「日本の官僚制は優れている」とか、マスメディアで発言したら、間違いなく(それこそB層に)叩かれる発言をボンボン言うので、大丈夫か?と思うところもあるが、やっぱり、ニーチェがツァラトゥストラで語らせた「愚者には何を語ってもムダである」という諦念をやるせない怒りとともに述べているようにも感じられる。

「私は選挙にいかない、なぜならば、選挙なんかで世の中を変えることは危険だから」。選挙はデモクラシー教の儀式に過ぎず、それこそが善であると言うのは、悪の根源である「キリスト教的一神教」の思想そのものであると断罪する。
 
 選挙直後にこれを読むと、ヘナヘナと脱力してしまうわけだが、自分も医師で、専門職と呼ばれる仕事をしているので、「もうちょっと専門家の言うこと聞いてよ」と、特にクレーマーに対して思うこともあり、そういう意味で、政治家も、エリート中のエリートである官僚に対して、ある種の畏敬の念を持って接するべきだと思うところもあったりで、平等主義ではなく、区別主義の考え方も必要だとする筆者の主張に共感できるところも多くあった。

 大衆って、ある意味、ずーっと世間を監視し、モノを考え続けることがしんどいから「逃げ場」みたいに存在するイメージも僕は持っていて、ただいったんそこに染まると、もはや抜け出せなくなる沼みたいなものかもしれないな。仕事が忙しすぎると、どうしたらいいんだろうなあ?自分でモノを考える余裕がないと・・・ しんどい世の中だなあ。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2012年09月05日

「B層」という概念を初めて知った。私は先の選挙で民主党には投票しなかったから純正B層という訳でもなさそうだが、B層の要素は持っているようだ。
ニーチェの言葉は、正直言ってよく意味が取れなかったけれども、キリスト教を否定している理屈はなんとなくよくわかった。
しかしよく考えてみると、哲学者と宗教はもと...続きを読むもと相性が悪そうだ。宗教にハマれないから哲学に走るような気もする。

さて、ご他聞に漏れず、この筆者も「だったらどうすればいいの?」という読者(私)の問いには一切答えていない。
ニーチェ以外の登場人物を滅多切りに批判しているだけ。
どうすればいいのかは自分で考えろ、とこの筆者は冷笑を私に向けることだろうが、批判は誰にでも出来る。
対案を出せ。

そうそう、本の後半のどこかに、マスコミを「A層」と書いてあった。
「A層」に踊らされ騙され続ける「B層」というようなことだったけれども、
マスコミのどこが「A層」なんだか。

このレビューは参考になりましたか?
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年08月14日

B層とは、グローバリズムや改革といった近代的な価値観にPOSITIVEでありながら、IQの低い大衆を指すらしい。そして、日本は、政治家も含めて社会のB層化が急激に進んでおり、その意味でニーチェの説く終末論に近い。それは認めましょう。作者の適菜収がこきおろす野田も小沢も橋下も原口も、君の言うとおりの人...続きを読む物でしょう。でも、ニーチェは、ボクらの社会が、今後どうすべきかを語ってくれない。本書は、ボクは「A層だから違う」って思いこめる、限りなくB層に近い行動様式をもった「あなたの嫌いな」一般大衆の知識欲を満たすだけの批判本にすぎない。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2012年06月02日

「B層」と「ニーチェ」のキーワードでジャケ買い。
世の中がおかしくなっている昨今、大衆やマスコミに惑わされることなく「区別をすること」「差別をすること」が最も失われている、という警鐘は納得いきました。政治家はバカ、とかキリスト教が、とか結構キツい内容もありましたが、まぁよいかと。

このレビューは参考になりましたか?