あらすじ
「……なぜこれほどの長期間にわたって、ハプスブルク家が君主の座を保持できたのか。運と結婚政策だけで650年間も、皇帝の冠をかぶっていられるとは考えられない。この間、戦争はできるだけ回避したとはいいながら、帝国の屋台骨が根幹からゆさぶられる宗教戦争や近隣諸国との戦いを何度もくぐり抜けている。この一族の栄華を可能にした一要素として<食>があげられるのではないかと思う」(はじめに より)結婚政策で版図を拡大したハプスブルク家が健康・長寿を維持できたのは偶然だったのか?彼らは何を食べて長く歴史に足跡を残すことができたのか?これまで語られなかったハプスブルク家の歴史に「食」から迫った力作。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
文章は読みやすく、内容は興味深く、最後まで面白く読みすすんだ。
ウィーン宮廷を中心としたヨーロッパの食文化とハプスブルク家の盛衰との二つを軸に、様々なエピソードで肉付けをし、バランス良くまとめあげた好著であると思う。
著者の別の作品も読んでみたいと思った。
これを読んだ後、どうしてもオーストリア料理が食べたくなってしまい、
近所の専門店に赴いた。本文に出てきた小難しい料理名がメニューに載っていてめちゃワクワクした。
デメルのザッハトルテも食べたいけど、ホテルザッハーのも食べてみたい。