あらすじ
われわれは普段、〈一対一〉という恋愛スタイルを疑問に思わず生きている。だが、それは絶対的なものなのだろうか? 現在アメリカを中心に、本気で複数の人を愛するという「ポリアモリー」を実践する人びとが増えている。それは、浮気でも不倫でもない、誠実に複数の人と愛を育むライフスタイルである。気鋭の性愛研究者のフィールドワークで見えてきた、ポリアモリーを実践する人びとのリアルな声を伝える。日本の現在の状況も付する。
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Posted by ブクログ
僕の思想やスタンスが言語化されている。
特に
•自己ルールを設けてジレンマと葛藤すること
•誠実、率直であり理性、知性、コミュニケーションを用いて関係性を醸成させること
•一般的という概念がないこと
Posted by ブクログ
誠実な複数愛というポリアモリーの日本語による初の書籍(たぶん)。
とてもありがたい。アメリカでのフィールドワークをまとめている。
男性は19%がバイ、女性は46%
感情は本能だけでなく、社会規範によって生まれることも多い。
嫉妬。トルコではいい意味、それだけ気持ちがあるということ。日本では昔からネガティブ
嫉妬の分類
・独占欲
・疎外感
・ライバル意識
・エゴ
・不安
嫉妬を軽減させるイメージカウンセリング系統脱感作法。具体的なケースを想像させ、どこで嫉妬するか、どこまで大丈夫か、リラックスした手をつないだ状態で。だめならその理由を分析。
タントラ。自己中心でない宇宙を自覚する
メタモア。愛する人が愛する自分以外の人。
密度は様々、親戚のように。
仲が悪いのこともある、基本はリスペクト
BDSMなどマイナー性癖のひとは、ライフパートナーと性的パートナーが異なっていきポリアモリーになる傾向が一般よりは高い。
子育てでポリアモリー同士助け合う。互いに恋人のポリアモリー家族同士ならより。
子供にもオープンにするが、うち以外のポリアモリー家族を知って交流することは子供にもよい。
Posted by ブクログ
複数愛(ポリアモリー)、複家族(ポリファミリー)について、ほどよく体系的にまとまった内容。
「誠実な二股」と、「関係者全員が知っていて合意した複数愛」は別物。この一言に尽きるが、この一言をよく理解できる内容であった。
新書という形態もあり、筆者の実地インタビューも交えてテンポよく書かれており、すぐに読める。
Posted by ブクログ
・よんだきっかけ
「バリバラ」特集 バリバラブストーリーでトランスジェンダーの男性が、奥さんと男性の恋人も暮らしているのを観たこと。
「1122」という作品がアマプラで公開されたこと。
・この本の問題点
Xジェンダーとアセクシャルはいない前提…?
人物関係図は全部男と女で分けられているし、絶対こういう恋愛したことあるよね?みたいな呼びかけがもやもやした。
・読んでみて
「お互いを所有物としないための恋愛」を探った結果が、「複数愛者」なんだなと納得。
お互いに隠さず理解した上で関係を作るならこういう考えもありだなと思う。ただ不倫の言い訳に都合よく使われているうちは浸透しないだろうなぁ。
ポリアモリーは不誠実な人というレッテル貼りが自分の中にあったことが発覚した。
知ろうともせずレッテル貼りしてきたの怖いな。
すぐに理解するのは難しいけどこういう人がいるのねということを頭の片隅に入れておく必要があるかも。
Posted by ブクログ
ポリアモリーというのは不倫とは違う、ということは知っていましたが、どうにも嫌悪感が拭えなくてこの本を手にとりました。
ポリアモリーの人々が予想以上に苦労を重ねて自分と向き合い、誠実さを求めていく様子は、ある種の修行のようだとも感じました。
正直、最後までピンとは来ませんでした。
何より大変そうだと思いました。
でもこういう生き方もあるんだな、となんだか視野が広がった気持ちです。
不倫をしたいという人は、いっそポリアモリーを実践することを考えてみてはいいのではないか?と思います。
Posted by ブクログ
ポリアモリーについて全く知らなかったが、綿密なフィールドワークに基づいた非常に読みやすい本。論文とかだと読む気がしないし、、素人にも噛み砕けるように構成がありがたい。
確かに、なんで1人を愛さなくてはいけないと思い込んでいるんだ?と自分の常識を覆されたし、複数人とオープンに交際するポリアモリーという存在が、一つの生き方、として腑に落ちた。
自分と違う思考を持つ人を、趣味趣向で落とし込んでいた自分に気づかされた気がする。生き方の選択なのだろう。
短絡的な思考だけどそういう意味では、LGBTとは感覚的に違うのか?同じなのか?選択できるもの?そうしなければ自分が成り立たないもの?
Posted by ブクログ
ポリアモリーというテーマについて調査し、本になっているということ自体が最大の価値。事例は複雑な関係性をかいつまんで事実だけ述べてるので、理解にちょっと頭を使うものの、その率直さは大事だと思った。
セクシュアリティというよりもう少し広い意味でのライフスタイルであるようにも思う。所有や独占が、個人の尊厳や自由とぶつかる部分について、ひとつの新しい選択肢になるのではないかと個人的にはほっとする。多様性の枠が広がる
Posted by ブクログ
愛について。
ポリアモリーという、複数の人をオープンに愛する思想。
LGBTと親和性が高そう。
LGBTやフェチと同じく人によっていろいろあるということを認識できた。
ロバート・A・ハインラインがポリアモリーの観点でいろいろ先進的っぽい。
Posted by ブクログ
愛の形というよりは、生き方の選択肢を広げるという意味で本をとると良いと思う。
結局は「自分はどうしたいのか、どう生きたいのか」に帰着し、素直な気持ちで表現する。それが関係する人に受けいられて双方思い通りに生きられる形がポリアモリーというふうになるのではないだろうか