あらすじ
医療技術が発明された時、そこには驚きのドラマがあった。羊の血を入れた最初の輸血、靴墨の缶で作った心臓ペースメーカー、自分の心臓に管を入れた医者……医学史おもしろ裏話25話。
聴診器、レントゲン、輸血、ワクチン、麻酔……
今では私たちが当たり前に恩恵を受ける医療技術の数々。その進歩の陰には、不屈の医師たちの人間ドラマがあった。
時代の通説との葛藤、自らの命を賭した人体実験、思わぬ失敗が生んだ発見、研究者間の熾烈な競争など、25の物語を通して知る、医学史のおもしろ裏話。
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Posted by ブクログ
文庫サイズで200ページちょいしかないですが、中身はかなり充実。医学の進歩・発展において重要なさまざまなテーマについて、簡潔ながらしっかりとまとめられています。
個人的には温度基準の発明、血圧測定の歴史、顕微鏡を発明した人物の秘密主義によって顕微鏡の発展が100年近く滞ったこと、コッホの三原則、結核治療とシャーロック・ホームズの生みの親との関係、麻酔薬の発明、あたりの章が特に面白かったです。
内容もさることながら、各章で取り上げたテーマや史実についての脚注や参考文献、参照サイトのURLがきちんと巻末にまとめられているのがポイント高いです。自分の気に入ったテーマに関しては、この脚注からさらに読書を広げていくのも一興でしょう。
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医学の発見や歴史について楽しく学べる本。面白かった!偶然や実験などについても分かりやすく書いていて、医学初心者でもすいすい読める。良本だと思う。
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ペニシリン発見~開発秘話をタイトルとする、その他もろもろの医薬系大発見に纏わる小噺集。どれをとっても興味深く、現在当たり前になっている数々が、奇跡とも思える過程を経て誕生した逸話に触れて、感動しきり。いやいや楽しいタイムトラベルでした。
Posted by ブクログ
医学の発見や発明が書かれており興味深く読めた。
それより怖いのは人間の嫉妬。
せっかく有意義な発見や発明をしてもそれを認めようとはしたがらない業界。
胃潰瘍の原因になるピロリ菌の発見も最初はけちょんけちょんに馬鹿者呼ばわりされたらしい。
今は抗生剤の投与で1週間ぐらいで直るらしい。
これも初めて聞くので安心した。
Posted by ブクログ
成毛眞さんが『面白い本』で紹介していたので買いました。副題にある通り面白エピソード満載で、それでいて単なる話のネタではなく発明・発見のあらましが分かるようになっています。医学には全くの門外漢なのでこんなことを言うのもなんですが、近代以降の超重大発見は大体取り上げているのではないでしょうか。良い本です。
Posted by ブクログ
今までに発見、発明された医学に関するお話が書かれており、非常に面白く読める本。一般読者を対象としているので、医学、生物学を苦手とする人たちにとっても、専門知識を必要とせず、かなり読みやすい内容になっている。おすすめ。
Posted by ブクログ
現在医療現場で必要不可欠な存在となっている、体温計、CTやMRI、麻酔、ペニシリン、心臓ペースメーカー等の医療器具・薬品の開発秘話が一般向けに分かりやすく書かれている。
それぞれの研究者が、己の信念や野心のため悪戦苦闘し、それまでの常識を覆して、新しい医療の礎を築くストーリーが面白い。身近な医療器具にも、先人達の大変な苦労があり、泥臭い人間ドラマが絡んでいるんだな。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
聴診器、レントゲン、輸血、ワクチン、麻酔…今では私たちが当たり前に恩恵を受ける医療技術の数々。
その進歩の陰には、不屈の医師たちの人間ドラマがあった。
時代の通説との葛藤、自らの命を賭した人体実験、思わぬ失敗が生んだ発見、研究者間の熾烈な競争など、25の物語を通して知る、医学史のおもしろ裏話。
医学の発展は三分の努力と七分の偶然から!?
瞠目のサイエンス進化論。
[ 目次 ]
第1部 診断編(何でも測らないと気がすまない男―体温測定;秘めた恋を脈で診断―脈拍測定;初めて測ったのは牧師―血圧測定;電話ごっこを見てひらめいた―聴診器;若旦那の趣味が昂じて―顕微鏡;細菌学の巨人の大失策―ツベルクリン反応;人類初体験の透視する見えない光―エックス線(X線) 深夜の極秘人体実験―心臓カテーテル検査 二重らせんのダーク・レディ―DNA 大道芸がヒント―胃カメラ(胃内視鏡) ビートルズが支えた最新技術―CT ノーベル賞をめぐる大波乱―MRI)
第2部 治療編(毒殺事件を呼ぶ先端治療―輸血;農婦に教わった予防法―種痘(ワクチンの誕生) 狂気を呼んだ四人の争い―全身麻酔 失われた処方を求めて―麻酔薬・通仙散 物理学を超えた町工場のオヤジさん―注射器 次々に産婦が死んでいく謎の病棟―消毒法 風邪ひきイタチに助けられ―インフルエンザ・ワクチン クシャミが生んだ大発見―ペニシリン(抗生物質) 亡き患者への想いを胸に―人工心肺 靴墨の缶で作った命の機械―心臓ペースメーカー 一万回のセックスを観察―セックス・カウンセリング 病原菌を飲んで自説を証明―胃潰瘍の治療(ピロリ菌の発見))
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
本書は2部構成で、診断編と治療編に分かれていますが、より面白いのは診断編の方です。
輸血が当初は動物の血を使っていたこと、麻酔をする手術は150年前までなかったため、暴れる患者を押さえつける人手が必要だったこと、注射器の発明経緯や世界一細い注射針は日本製(テルモ)だということ、人工心肺、心臓ペースメーカーの発明など、多くは現役の医者たちがバトンタッチで試行錯誤、四苦八苦しながら改良を重ねていった長い歴史の集大成だということなどがよくわかります。
1つのトッピクスが数ページの分量で抑えられているのも読みやすく、当時の日本の医療事情も絡めている点もいい。
日本人が西欧に先駆けて発見していた(はずの)ピロリ菌や1804年に全身麻酔手術を世界で初めて成功させたのは日本人の華岡青洲なども興味深く読めます。
Posted by ブクログ
医学系の読み物として、一般人にちょうど良いレベルな気がする。最新医療器具から、薬品までいろんな歴史があり今があるということが、良くわかる。
今も昔も医学の進歩は命懸け?って感じ。
Posted by ブクログ
医史学の本と言うと、確かにあまり見かけないので面白く読めた。
有名な逸話の本当のところ、過度に日本人の功績を評価しない実直さも好感。
特許で取らなかったことで人類が物凄く助かっている、という発見が多いのに驚嘆、現在を振り返り嘆息。
Posted by ブクログ
ペニシリンは偶然の発見だった。
そう言いたいであろうタイトルに沿った医学の発展に貢献した発見の物語が25話載っている。
色々な発見の話があって、面白い。
この話の中でも日本は、西洋で発見された技術を使って、よりよいものを作るという姿が見られたりするのも面白いと感じた。
無痛の注射針を作った岡野さんの話も載っていて、目次でもしかしてと思ったことに合点がいくと同時に職人が作ったすばらしいものは色々な場所で知られるものだと思った。
いわゆる「セレンディピティ」を集めた本だが、出てくる人はみな癖が強い。
どこかで聞いたことあるって話もあったりして、より身近に感じた。
しかし、中には「他人のセックスを一万回観察」したり、「病気の原因を証明するために自ら病原菌を飲む」とか、キチガイじみた話もある。
すごい発見をする人は何かが壊れていることも多い、と感じる。
Posted by ブクログ
タイトルがおバカっぽいので、軽い読み物だろうと思って買ってみたけど、かなり面白かった。
インフルエンザから人間を救うために、フェレットさんたちが頑張ってくれたこととか、知らなかったなぁ。。。