あらすじ
3万円を持ってパチンコに行った。2万円を使ったところで、大当たり!3万円になった。そこでやめておけば、財布の中は来店時より1万円多い4万円だが、ツイている、と思って別の台でプレイを再開した。ここで2万円を使い、ここらが潮時と判断して店を出た。財布の中は2万円になった。差引き1万円損したことになる。
さて、このときパチンコ店の売上は、いくらになったでしょう?
答えは本書をお読みいただくとして、いま全国のパチンコ店は約1万5千店。この数はコンビニの約4万店には及ばないものの食品スーパー1万8千店強に迫る。約30万人が働き、30兆円ビジネスと呼ばれる巨大な産業だ。だが、この巨大なパチンコ業界に、なぜか産業統計やガイドブックは存在しない。
ある程度の大きさの業界であれば、「よくわかるアパレル業界」とか「図解 医薬品業界ハンドブック」などのガイドブックが手に入るがパチンコ業界にはない。パチンコ本の多くは攻略本であり、経営学、経済学、社会学の視点から書かれたものは思いのほか少ない。
パチンコは好不況にかかわらず儲かる商売と思われがちだが、じつは極度の営業不振で瀕死の状態にある。現状のパチンコが違法性の高い換金行為や釘調整問題を抱えており、結果としてホール企業は株式上場できないし、これらに触れることはホール企業、遊技機メーカー、警察にとってもタブーになっている。
筆者は、大手ホール企業に(役員としての7年を含め)14年勤務した。本書は、内部にいた人間にしか書けない本音の経営書でもある。いよいよカジノ解禁も視野に入ってきたいま、パチンコホールの扉をそっと裏側から覗いてみよう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
就職活動中、パチンコ業界の選考を受ける途中で、業界研究のために読んだ本。
本当にこの業界に就職していいのか悩みまくっていたときに読みました。パチンコ業界についての本はほとんどないので大変ためになりました!
その結果、その会社への入社を決意し、現在はパチンコホールで実際に働いています。
選考中は、この本で読んだことを元にいろいろと質問したので、「他の学生よりよく業界のことを勉強している」という印象を与えられたと思いますし、就職してからも役に立っています。
実際に業界に入ってみて、ええ!って驚くこと、ショックを受けることももちろん多かったけど…でもこの本で予備知識があった分、大きなギャップは感じなかったし、展望も見出せる。
ただなにもわからずホールを飛び回って働くよりも、パチンコ業界全体のいいところも悪いところもわかった上で、方向性を考えながら働くことが、わたしの働き甲斐につながっていると感じます。
そういう意味では、人生を変えた一冊かも。
Posted by ブクログ
年間30兆円産業と呼ばれる
パチンコ業界。しかし全国に
約一万五千件あるパチンコ店の
半数以上が赤字経営であるらしい..。
法律的にも様々な問題を抱えている
パチンコ業界。
今後のパチンコ業界はどうなる?
Posted by ブクログ
そもそもパチンコをしたこともないし、店に入ったこともないのだが、なんとなく手に取ってみた。
日本のレジャーの36%をパチンコが占めるほどの巨大な業界。
パチンコ人口は減っているが、一人当たりからの消費額を増やすことで何とか収支を保っているとのこと。
でも、パチンコ依存症などで破産しないように、適度な金額で長く遊べるような工夫が今後は必要でないかと書かれていた。
生かさず殺さずの精神だなぁ。
Posted by ブクログ
客観的に他文献も参照してパチンコを語る。技術革新、賭博好きのカモ人種は探索が好きで数理も強くなるが胴元の狡猾な君主らに利用され戦争などで搾取される説を紹介。パチンコ愛好家は携帯電話好きでコミュニケーション能力低いらしい。業界売上変わらないが顧客数半減って統計は驚き。1人当たりの消費金額が高い。