あらすじ
森の奥に立つ洋館で、コナン・ドイルやアガサ・クリスティらミステリーの巨匠の作品になぞらえた連続殺人が発生。館の招待客らは犯人捜しを始める。だがそれは「探偵」役のために開催された、実際に殺人が行われる推理ゲームだった。参加者の凛子は生き残るため、「探偵」に謎を解かせようとするが……。先が読めない多層ミステリー! 犯人・探偵・真犯人・黒幕――あなたはどこまで当てられる?
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Posted by ブクログ
「奇岩館の殺人」が面白かったので購入。
様々な人の思惑が入り乱れていて、真相がわかった上で再度読み返すと面白い。個人的には前作より好き。
読者の立場は完全に運営側。ライターだった彼から犯人を演じた彼女へのメッセージで物語が終わるのがよかった。
Posted by ブクログ
ミステリ小説、特に殺人事件や犯人当て系はトリックに重点が置かれてキャラクターはそのためのコマとして扱われる印象がある。
トリックのために発言し動くと言う感じだ。
この作品はその分キャラクターに感情があり、感情から行動しているように感じた。袋小路と凛子が特にそうで、緊張した空間のはずなのにほのぼのする場面もあった。
そうしてキャラクターを大事にしたからこそ、最後の一文は刺さる。
Posted by ブクログ
ワイダニット部分にはとても満足していて、この手の作品の最適解だなと感じました。
ただ、〈探偵役〉が誰か推理するということには乗り気になれなかったのと、一層目の事件があまりにもショボくて、他方で上位層の運営やら黒幕やらの話が複雑で置いてきぼりにされた感があるところから、評価は3寄りの4かなというのが率直な感想でした。
Posted by ブクログ
「探偵」役のために開催される、実際に殺人が行われる推理ゲーム。
シナリオは「探偵」役のために一から作られる豪華さで、孤島とそこに建つ館が舞台(クローズドサークル)。
読み始めてすぐに富裕層を揶揄した不謹慎で安っぽい設定だと感じ、読むのをやめようかと思ったが、結局最後まで読んだ。
登場人物の思惑も絡み合って多層化する話を読者も一緒に謎解きできる点が面白かった。
Posted by ブクログ
『奇巌館の殺人』の続編。富裕層が大金を支払い参加する、実際に殺人が行われる殺人遊戯が舞台。
前作でライターとして雇用された田中が初めて手がけたシナリオ。絶海の孤島にある洋館に招待された6人の探偵たち、そして起きる殺人。入れ替わった死体に予定にない殺人。キャストとして参加した凛子は「探偵」役が誰かを探り当てようとしていた…。
裏側から殺人遊戯を成立させようとする制作サイドの奮闘と、殺人遊戯の中で実際に演技を行うキャストの攻防がドラマや映画を見ているような感覚。前作から続いていたものが綺麗に幕引きされた感じだった。
Posted by ブクログ
2025-3
購入後一気読み。
前作との関連はあるので、シリーズ続けて読む方がいいけど、初めて読んでもまあ楽しめるかなと。
殺人遊戯や裏方のことを知っている分、今回の“第三層”については新たな展開でよかった。
なんとなく前作と比べると雑な展開だったように感じた。
2転3転するかな?と期待していただけにあっさりしていた印象を受ける。 参加者のドラマは控えめだったし、どちらかというと裏方や、最終的に魅せたかったのは“新人の能力”だったのかな…と。
探偵についてはいくつかミスリードがあったのは面白かった。