【感想・ネタバレ】泣ける!日本史 古代~戦国時代~幕末 思わず心が熱くなる深イイ20話のレビュー

あらすじ

日本史は血と汗と涙で彩られている……のだが、これを信じる人は少ない。日本史は年号・事件の暗記ばかりで、面白くもなんともないと思っている人が多いようだが、実は違うのだ。血と汗と涙であふれている。「血」から考えてみる。いきなり殺伐とした感じになるが、日本史は古代においては、皇位を巡る争いで奸計・裏切りなどの凄惨な場面が現出していた。中世、群雄たちが繰り広げた合戦も、近世に入っての織田信長の一向宗に対する戦いも、江戸期に入っての徳川対豊臣家残党との戦いも、幕末の幕府対倒幕派の戦いも、すべてその都度血しぶきがあがっていた。血が時代を進めてきたといってもいい。次いで「汗」だが、聖徳太子建立の法隆寺文化、桓武天皇の平安遷都、徳川家康による江戸開府などがある。民間では伊能忠敬の日本沿海與地図の作成、世界初の麻酔手術に成功した華岡青洲の例もある。みな、その時代の汗の結晶だ。そして「涙」だが、日本史で涙について語られることはほとんどない。ところが、歴史はそこに生きた人たちが織り成してきたものだから、当然、悲運にくれた涙があり、あるいは感激にむせんだ涙があったはずだ。涙が歴史を大きく動かしたことだってあるはずである。だが、教科書にこの涙についてはまったく出てこない。それゆえ、本書は日本史の涙の部分を取り上げてみた。嫁姑の確執を乗り越え、徳川家存続のために手を携えた天璋院と和宮。盟友の石田光成との義によって、負け戦の関ヶ原にあえて赴いた大谷吉継など、ただ暗記するだけの授業では登場しないこうした人々の力があって歴史が動いてきたのである。泣ける日本史…あるいはこれが本当の日本史ではないかと思っている。(「はじめに」より)

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Posted by ブクログ

読書録「泣ける!日本史」3

監修 後藤寿一
出版 主婦と生活社

p124より引用
“信長亡きあとは、誰もがその天下の後継者
になる可能性を秘めていたはずである。勝家
が持ち得なかった天才的勘と知略、機敏さを
兼ね備える秀吉は、それをしかと掌に握り締
めていたのである。”

目次から抜粋引用
“大谷吉継
 加藤清正
 柴田勝家
 宇喜多秀家
 巴御前”

 フリー・ジャーナリストの監修による、日
本史における涙無くしては語れない逸話をま
とめた一冊。
 古代から幕末まで、一部創作を加えて書か
れています。

 上記の引用は、柴田勝家について書かれた
話での一節。
こうして天下を獲った秀吉ですが、次の代に
は徳川に覇権が移っているのですから、天運
というものはわからないものですね。
今も世界中で大きな国がその力を示していま
すが、今後どうなるかは誰にもわからないの
でしょう。
 一部創作を加えてと書かれていますが、ど
こが創作であるかが示されていません。
読み物としては面白いですが、史実資料とし
ては参考文献の方を当たる方がいいのではな
いでしょうか。

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2015年10月15日

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