あらすじ
外科医の理に、不倫を疑われた臨床心理士の千早。でも私が好きなのは貴方。切ない気持ちを持て余していると激高した彼に強引に抱かれて――。軽蔑されているはずが言葉とは裏腹な優しい愛撫。劣情に塗れた剛直で奥を突かれれば、身も心も悦びでいっぱいに。「君を前にすると、俺はいつもおかしくなる」突然の溺愛モードに戸惑うけれど!?強引な美男子と甘く切ない恋。
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驚いたけど面白かった
ヒーロー… まあ、ヒストリカル系のTLならありがちな展開を、まさか、現代日本でやるとは…
しかし、開けてみれば、執着系ドSヒーローなんだな
人の好いヒロインにとっては、末っ子弟色の濃いのが、乙女心をくすぐるんですかね、どうなんですかね
それにしても、センシティブな問題を話の軸に置いたなぁ…作者さんの勇気に脱帽です
どうやって収めるのかハラハラしましたが(たとえヒーローとヒロインが濃厚に交じわってても、こうしている間にお兄さんの奥さんどう出てくるんだろう…と過ぎるんですよね)ちゃんと着地してよかったと思いました
Posted by ブクログ
臨床心理士として人の悩みを受け止め続けてきたヒロイン。
人の心に寄り添うその優しさと誠実さが、ある日ひとつの誤解によって裏目に出てしまう。
相談者との関係を疑われ、職を追われるようにしてすべてを失った彼女の前に現れたのは――かつて淡い恋心を抱いた医師であり、相談者の弟でもある男。
誤解から始まった再会、そして暴走するほどの激情。序盤から倫理の境界線を踏み越えるような展開に、読みながら胸がざわつきました。
ヒーローの言葉や行動には怒りすら覚えるほどの暴力的な衝動があるのに、その裏に見え隠れする「どうしようもなく彼女を求めてしまう愛」があまりにも人間的で、憎みきれない。
彼の罪深さと苦悩、そのすべてが“愛しすぎた代償”のように描かれていて、本郷さんらしい執着と赦しの物語だと思いました。
一方のヒロインも、ただ流されるだけではない。
職を失い、信念を踏みにじられながらも、人を理解しようとする姿勢を失わない。
彼の暴走を責めるのではなく、「なぜそうなってしまったのか」を受け止めようとするその優しさが、物語の中で静かな光になっていました。
彼女にとって“赦すこと”は弱さではなく強さであり、彼にとっては“許されること”が生き直すきっかけになる。
その対比が本当に美しかったです。
ヒーローが自分の過ちを理解し、深く後悔してからの溺愛モードへの転換は圧巻。
彼の「君を前にすると、俺はいつもおかしくなる」という台詞が、欲望ではなく“心の焦がれ”として響いてきて、胸が締めつけられました。
彼の中の理性と本能のせめぎ合い、それを受け止めながらも自立したまま彼を見つめ返すヒロイン。
決して綺麗ごとだけではない恋が、最後には温かくて優しい結末へと変わっていく。
本郷アキさんだからこそ描ける“痛みと愛の共存”だと感じました。
また、兄夫婦をはじめとする周囲の人間関係も非常にリアル。
誰かが一方的に悪いわけではなく、それぞれの立場に事情や弱さがある。
この作品が単なるTLではなく、心理的な深みをもった“人間ドラマ”として成立しているのは、そこにある丁寧な描写のおかげだと思います。
重くも温かく、読後には静かな祈りのような気持ちが残る作品でした。
犯罪となるかは相手次第
結果みんな良い人?で訴える事なく許す結果になったので、犯罪者が生まれる事はなかったけれど、一歩間違えれば犯罪者となり、多くの人の人生をめちゃくちゃにしてしまう結果になっていたでしょう。
理はかなりせっかちで、自己中で強引です。
それが引っ張っていってくれて、頼りになると思えるかもしれませんが、私の好みのタイプてばないため、受け入れられませんでした。
やった事は犯罪で、本人も自覚していたから良いですが。。。