【感想・ネタバレ】エティオピア物語(下)のレビュー

あらすじ

「汝 紅玉を身にまとわば 火勢恐るるにたらず」――盗賊たちの巣である「牧人の地」を逃れた二人は,数々の苦難に遭いつつも,神々に導かれるかのように旅を続ける.死者の蘇り,姦婦の悪巧み,都市の水攻め,暴れ牛との格闘など,語りの妙技によって読者を物語の渦中に引きこむ,古代ギリシアに生まれた古典小説の最高峰.

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Posted by ブクログ

ネタバレ

下巻はカリクレイアとテオゲネスが再会するものの、相変わらず美貌で横恋慕されまくったり奴隷として人身御供にされそうになったりと波乱万丈でハラハラさせられた。その中で死者蘇生あり、戦争あり、処刑あり、牛との格闘や一騎打ちありといろいろ古代的イベントも盛りだくさんで大団円っぽくなってからも全てが解決するまでが長い長い(笑)。最初から大団円が前提みたいなお話ではあるのだが、そこにたどり着くまで十分に楽しめる作品だった。
解説によると四世紀頃の作品らしいけど、それでこれだけ入り組んだ内容で完成度が高く、娯楽全部盛りみたいな長編作品が書かれていたことに驚く。この作品以降は聖人伝の興隆で古代ギリシア小説は急速に衰退してしまうとのことだが、その最後の火花のような作品をこうして読めることはありがたい。他の古代ギリシア小説も読んでみたくなる。

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2025年05月25日

Posted by ブクログ

メロドラマ。この一言に尽きる。
 男嫌い、女嫌いのヒロインとヒーローが一目惚れ!ヒロインはその美貌のため様々な男に狙われる!ヒーローだってイケメンだから年増に狙われる!ヒロインの出生に隠された秘密!大軍同士の大合戦!クライマックスはヒーローの一騎打ち!
 1800年も昔に今の小説の基本フォーマットができており、今もなおこれらの基本フォーマットを抑えた話が色褪せないのは驚く。

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2025年03月04日

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