あらすじ
今しもうららかな一日が明けようとする朝,ナイル河口の丘の上から盗賊一味が見たものは,財物満載の無人の船,生々しい死体の山,そして手負いの凜々しい若者と,そばに寄り添う女神の如き美貌の娘であった――.古代ギリシア小説の最高峰,映画さながらの波瀾万丈のストーリーが展開する恋愛冒険小説巨編.(全2冊)
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Posted by ブクログ
女神のような美しさのカリクレイア、勇猛でこれまた人目を惹く超美男のテアゲネスのカップルがギリシャからエジプトまで波乱万丈の逃亡劇をする中離れ離れになり、知り合った人々を巻き込んで物語が大きく動き出しそう、というところで上巻が終わり。
物語は半分くらい老人の台詞で構成されているのだが、面白いのでするする読める。あと、最初の祝宴の場に折り重なる死体と美しい乙女という情景の美しさ、カリクレイアにまつわる宝石や衣の豪華絢爛さなんかが良い。早く下巻が読みたい。
Posted by ブクログ
愛し合う若い男女が運命に翻弄されながら、数々の苦難にも負けず愛を貫き通す話、と散々聞かされたような話。しかし、この話、3世紀に成立したところに妙味がある。王道とも言うべき恋愛冒険小説、どこかで聞いた話は王道であるからこそ連綿と受け継がれてきたということがわかる。