【感想・ネタバレ】もの言えぬ証人のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

遺産相続をめぐる一族のいざこざはポアロシリーズの十八番で、慣れてきたと思ってましたが、飽きを感じることなく読めました。
ヘイスティングスによるボブの可愛い翻訳と、コメディ感がありすぎるトリップ姉妹のおかげだと思います。

今回は、怪しすぎる犯人がやっぱり犯人だったというわけではなかった所も意外でした
タイトルがだんだん捻られてきていて、ストーリーと噛み合っていると感じられるようになり、アガサクリスティのセンスに磨きがかかっていると感じられて嬉しかったです。
"もの言えぬ証人"は、表紙を見た印象だと、ボブのことを言っているのかな、と予想しました。
しかし、読み終わってみると、命を狙われていることを知りながらも、おそらく真犯人を知らないまま亡くなっていったエミリイのことのような気もするし、狡猾に立ち回ったけれど、ポアロに暴かれた、全てを知っている真犯人のベラのことを指しているような気もしました。

それから犬が大好きなので、素敵なボブの引き取り手が見つかって幸せです。

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2021年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ポアロシリーズ14作目。今回は久しぶりにヘイスティングズの語り。

なんか……面白かった!!(笑)ポアロがいろんな役に化けて情報収集するんだけど、それがもう面白くて!!ニヤニヤしながら読んだ。

以下ネタバレ



ただ、ラスト犯人がわかった状態でポアロが犯人が自殺するのを止めないのがなんか違和感なんだよな〜と思ってたんだけど(過去のポアロはたとえ殺人犯人でも、自死を許さないタイプだったような記憶がある)ラストを読み直して納得。
今回ポアロは、依頼人であるエミリイが望むことをやったんだな、と。
エミリイが望むこと→一族の恥を晒さないこと。事件を公にしないこと。
だから、犯人には消えてもらわなきゃならなかったんだ!と私の中ではストンッと納得できた。
そう考えたら、めちゃくちゃ綺麗な終わり方だし、すごいまとまった物語だわ。


いやぁ。クリスティ、当たりが続いていて嬉しい。
さ、次は「ナイルに死す」だな。

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2020年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鏡越しに見たブローチのイニシャルが逆になるところには早めに気づいて、Aから始まりそうな名前を登場人物一覧の中から探して、そんな人いなくて、まだなんかあるんだなと思ってたら「親のアラベラという名をもらいそれを略したのがベラ、つまりATのAはアラベラのA」とか言われた時にはそんなんわかるわけなくない?と思いましたがおもしろかったです
ドクタータニオスはいい人だなと思った(投機失敗してるし散々疑われてたのできれいなジャイアン効果かもしれないけど)

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2023年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2022年のポアロの幕開け。タイトルで分かるように故人(エミリイ・アランデル)から手紙が届く。「私事の案件で力を貸してください」そこでポアロとヘイスティングスは依頼者に会いに行くがすでに亡くなっている。関係者に話しを聴くと、彼女の家政婦(ロウスン)が故人の遺書により遺産37万ポンドを相続。エミリイは生前に階段から落ちたり、体調急変により毒を盛られた可能性がある。ポアロは8人の容疑者を特定し、全員から話しを聴く。その際勿論ポアロの「仕掛け=はったり」もある。犯人は外れ~(悲)。壮絶な真相だが消化不良かも。④

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2022年01月14日

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終盤まで犯人が分からず、ドキドキしながら読めました。
ただ犯人にどうしても言いたいことが一つあります。
「最初から燐で殺しときゃよかったのに」…と。
よそのお宅の廊下でこっそり釘をカンカン打っちゃう度胸は認めるけど、余計なことしなきゃ、被害者が警戒して遺言変えちゃったりポアロが追ってきたりしなかったのにね。

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2018年09月13日

Posted by ブクログ

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全体的にはコメディタッチだが幼い子が二人いる女性に間接的に自死をすすめるような話は後味悪い。まあ、夫に濡れ衣を着せて擬装自殺で口封じするのを阻止した、と言えるかもしれないけど、犬の濡れ衣を晴らしたとかいうと、ちぐはぐで世情に疎すぎるような…
鏡で反転したイニシャルは、この話のここで使う必然性が弱く、思いつきがいいでしょ、みたいなわざとらしさが興醒めと言えなくもない。頭文字ひっかけネタはもはや定番の1つと言えそうで、定期的に出さずにいられないのか…逆に降霊会のエピソードは笑えて勉強になった。

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2021年10月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

調査の依頼人は既に故人で病死と判断されていてと……。ミステリの導入としてはちょっと変わっている。
トリックも実際の凶器となるのが毒物としては知名度の低い物ということで推理できる少なめな印象。その分この殺人を起こしたのはどのような精神の人間なのかと想像するのが中心か。そういった意味では解決時に明かされる犯人の精神構造は驚かされると同時に納得できるものでもある。やはりクリスティー作品の最大の魅力は特異な事件内容ではなく登場人物たちの心理描写にあるね
ただ、ラストにポワロが犯人の死を許してしまうどころか促している点には違和感があるかな。

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2016年12月17日

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