あらすじ
脂肪肝の原因は揚げ物ではなく“糖”!
日本人の3人に1人は脂肪肝
人体に欠かせぬ臓器は多いが、なかでも肝臓は代謝、免疫、解毒など何百もの仕事をこなす超重要臓器だ。ところが日本人の3人に1人は肝臓に脂肪がたまった「脂肪肝」になっている。その〝主犯〟は、じつは甘い飲み物だった! 液状の糖は肝臓に脂肪を猛スピードで蓄積させ、放置すれば「死」に至ることも――。だが本書のメソッドなら3か月で改善できる。生体肝移植のプロフェッショナルが最新研究と現場での知見をもとに、肝臓から確実に脂肪を落とす方法を伝授。元気な肝臓を取り戻せるチャンスは今しかない
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Posted by ブクログ
ワンイシューというか、メッセージがはっきりしていて分かりやすい。
「甘い飲み物が肝臓を殺す」とタイトル通りなので、タイトルを読めばそれで大きな情報を得たことになるという、ある意味スゴ本。
当然、何が良くないのか、殺すという表現は過激だが正確にはどういう事なのかなどの丁寧な説明がなされる。脂肪肝ってそもそも何がいけないの、みたいな素朴な疑問も回収してくれるのが良い。何となく良くないと思っていても原理が分かっていない事って良くあるもので。
脂肪肝は、組織学的に肝臓に5%以上の脂肪沈着が見られる状態と定義される。その脂肪がなぜ良くないのか。そこだけ触れておくと、
ー 肝臓に脂肪が過剰にたまってくると、その脂肪が毒性を持つようになり、炎症細胞を呼び集めて肝細胞に障害やダメージをもたらすようになっていきます。これにより肝細胞破壊が進み、肝機能がどんどん低下していってしまうわけです。
私が見てもらう健康診断のエコーの方は、淡々とヌルヌルを拭き取って終了なので、その場で能動的に見解を告げてくれない。どんな感じですかねと聞くと、異常なしですと言ってくれるので、聞かずに教えて欲しい所。
で、脂肪が良くないイメージが強いが、本書が問題にするのは「甘い飲み物」つまり、糖質である。砂糖は「ブドウ糖」と「果糖」でできている。砂糖はブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が1対1で結びついてできている。この砂糖がどのような原理で悪さを齎すのは、本を読んでのお楽しみとしておきたい。