感情タグBEST3
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「死んだ妻が悲しみますから」-と、女子学生とは授業外で一切交流を避ける鳥野教授。
そんな教授が気になる助手の美幹。
やさしい時が流れてゆく表題『積極』、他『スパイラルホリディ』、『風の道』+おなじみエッセイ漫画『告白物語』が収録。
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おじいちゃん教授と女子大生。
ちょっと川上弘美さんの『センセイの鞄』を思い出しちゃった。
おじいちゃんのような年齢のセンセイと生徒、という設定だけの話ではなく、谷川史子さんの作品はゆる~りと、柔らかい空気に包まれている。
それが川上弘美さんの作品と共通性を少し感じた。
切ないお話、『積極』。
対照的にコミカル!な『スパイラルホリディ』は賑やかでどたばたしていて、読んでいて楽しくなっちゃう。
とある1日を色んなひとが一生懸命に過ごしている姿が描かれていて、愛おしい。
初めてりぼんコミックスではなく、少し対象年齢が上がるクイーンズコミックスから刊行されたこの作品。
今後も楽しみ。
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表題作の「積極」がすさまじく好み♪ あとの2編は、正直いってそこまで…だけれど。青林檎の短歌、ステキだな〜。短歌の本、たくさん読みたくなっちゃった。
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表題作がせつないです。川上弘美の「先生の鞄」に少し似てます。谷川史子のマンガは画がいいので、ストーリーが少々薄くても、画で読めるマンガだと思いますが、これはストーリーもいいです。
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教授のやさしさとあたたかさに触れて、自分も幸せになる気持ち、よくわかります。
教授みたいな人、大好きです。
「奥ゆかしいのも、たいがいにしてください…」という幸せの涙と想いが美しい。
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表題作がすごくすき。谷川さんの作品では泣かされることが多いのですが、この作品にも泣かされました。
涙がダーっと出てくるわけではなく、はらはら落ちる感じ。そして切ないような、きゅんとするような感覚。これだから谷川さんの漫画はやめられない。
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前々からすてきだなーとは思っていたのですが、表題作でウワァア、谷川さん好き!!!になりました。絵の線の感じ、表情も大好きです。横顔の描き方がもうすてきすぎる。
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とにかく表題作がおすすめ。
谷川作品の真骨頂と言える「恋する気持ち」がこれでもか! とやってくる。
個人的「無人島に持っていく本オールタイムベスト」。
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★青りんごの香りにひたりながら、ゆっくりページをめくってくだサイ。
(涙でりんごの形が溶けてしまうかもしれません。)
谷川史子さんのほわっとした世界感と、ラストには青りんごのほのかな酸っぱさが広がるようなお話です。
大学の老教授に恋する女子大生。その切ない恋に、川上弘美さんの「センセイの鞄」を思い出しました。
老教授が女性をおぶる姿に何とも言えない色気を感じたのは私だけ!?★
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谷川さんの作品のなかでいっとう好き。
だがしかし大学3年のときに友だちにかしたら、
返してもらわないまま卒業してしまって。
(´・ω・)ショボボン
ということで買いなおしました。←
悲しいかな、初版本ではありませんが・・・
(ちなみに第5刷だった。さすが谷川さん)
やっぱり表題作が一番好き。
国文学科を愛おしくおもうよ。
あの句は生涯忘れません。
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無人島に、本を10冊だけ持って行けるなら、私にとっては外せない1冊です。
「 わが鳥野教授は 最初の授業で
学校外で女子学生と 決して席を同じゅうされない
そればかりか 目も極力お合わせにならない
ことを宣言なされた
なぜと言うに
“死んだ妻が 悲しみますので…”
満塁ホームランだった 」
おじいちゃん教授に惚れこんで、助手としてサポートする女子学生。
助手なのに、目も合わせてもらえない日々……そんな恋の行方は……?
谷川史子の「言葉選び」は、場面やキャラクターにしっくり来るのに、気持ちの良い「ゆるみ」がある。
絵もやわらかくて、かわいくて、素朴で、だいすきです。
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どのお話も好きですが一番オススメの表題の『積極-愛のうた』について。
女子大の女子大の文学部国文学科を舞台にした老教授と女子大生の恋です。
定年間近の年老いた紳士、鳥野教授。
その教授のゼミ生で助手もつとめる教授を大好きな4年生の美幹。
妻を亡くしたあと、妻が悲しむかもしれないと女学生と目を合わせない鳥野教授。
そんな教授の話を1年生の時に聞いて以来、大好きになってしまう美幹。
美幹は失恋(?)のあと、雨の中で教授に逢い
今まで女学生と関わろうとしない教授が初めて呑みに連れてってもらえます。
失恋のショックとお酒の飲みすぎから教授に介抱されてしまいうのですが
その時に思わずお酒の力からか本音を話してしまった美幹。
翌朝。
失態から恥ずかしくもあり申し訳なく思う美幹に
教授は若い頃を思い出したようで楽しめたと別れ際に
八百屋に寄って青林檎を美幹にひとつ買って渡します。
その後ほどなくして教授は亡くなってしまうのですが
いつものように大学の教授室に行くとゼミ生は「好きな本を持っていってよろしい」という書き置きが置いてあり
美幹は教授が若い頃から好きな詩歌を集めてまとめてきたノート「とりのうた」を迷わず選びました。
そこに集められた歌は鳥野教授が授業で紹介してきたものばかり。
「とりのうた」をぱらぱらと捲って眺めていると美幹は一編の短歌を見つけます。
『青林檎与へしことを唯一の積極として別れ来にけり(河野裕子)』
美幹が酔っ払って教授に言ってしまった美幹の「本当の気持ち」
その「気持ち」に対しての教授の返事は八百屋で渡されたあの1個の「青林檎」でした・・。
教授は好きな短歌になぞらえて、美幹への思いをそっと表現したのでした。
奥ゆかしい教授に本気で恋をした女学生。
たった一つの積極・・それが教授の「答え」でした。
なんか好きです・・。
何度でも読み返してしまう切ない作品。
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まさに、愛のうた。
「歌」よりも「詩」がしっくりくるでしょう。
こんなステキな恋をしたいし、そんな風に誰かを愛せたら…
大学四年生の女の子が定年間近の教授を慕うのです。
これだけだと、妖しげですが(汗)
谷川先生のことです、そんな訳ないです。
心がほっこり、じんわりしますよ。
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谷川史子さんの作品は全て購入しています。マニアックですが某社マニュアルまでも・・・、というくらい絵も話も大好きな作家さんです。
この「積極」は今の若い漫画家さんでは絶対に表現できない、人と人との繋がり方や愛情にこんなカタチもあるのだ、と深く感動するお話でした。
短歌がモチーフの話というのも表現力豊かな谷川さんによるからこそ、と思います。
鳥野教授ラヴ・・・v。泣けます。ホントに。
この本に収録されている「スパイラル」は表題作とは違って明るいけれど、あんなふうに三谷監督のような伏線盛りだくさんな作品もたびたび谷川さんの作品の中に見られます。
話の組み立て方とか物語の視点は映画を見るような気分になります。
この本は「保存用」と「読込み用」と2冊購入しちゃいました。それくらい大好きです。
これからも頑張っていただきたい作家さんです。
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『青林檎 与えしことを唯一の
積極として別れ気にけり』
亡くなった妻を一途に想い続ける老教授とそんな教授を想う助手の切ないストーリーの表題作。短歌のもつ奥ゆかしさや美しさにも改めて気づかされました。
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谷川史子が、「ちはやぶるおくのほそみち」に帰ってきました。ここ数年、表題作のような傑作短編が多く、嬉しい限りです。川上弘美『センセイの鞄』が好きな人にオススメ。
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集英社が発行する大人向け女性漫画誌の「コーラス」に掲載された読み切り三編収録。どれもほんわかした画にぴったりな話で癒されます。
ベストは河野裕子の一首の短歌をモチーフに作られた作品【積極】。青林檎と短歌に込められた鳥野教授の真意が明らかになるラストが秀逸。深い余韻に浸れる傑作です。
複数の登場人物の視点から物語を紡ぐドタバタ・コメディ【スパイラル ホリディ】も妙味があって面白いです。
【風の道】は付き合い始めてから10年経ちマンネリ化している主人公が10年前にタイムスリップしてしまうというSFの王道テーマですが、お話自体はよくまとまっていると思います。
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なんでこう人を切なくさせるかなーw
といいつつ、絵もストーリーも好き。
恋ってなんだろう。
恋愛ってなんだろう。
寂しいとは?孤独とは?
なんかそういうことを感じさせる絵とストーリーです。
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谷川先生の短編集。個人的にタイトル作品である「積極」が物凄いドストライク…!!主人公の女の子の気持ちがよ~く分かります(笑)
「スパイラルホリデー」は色んな人の騒動が入り混じって楽しかったです^^「風邪の道」はちょっとしたホラー(?)仕立てです。どの作品も素敵でした^^
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今回の谷川先生のお話は、私の恋愛観に近くって、とてもうろたえてしまいます。先生にしては珍しい、オムニバス形式のドタバタハッピーウェディングものや、タイムスリップファンタジーも描かれていて、新鮮でした。
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谷川さん漫画~
「積極」
愛に年齢は関係ない、っていうけど、実際は結構なハードルになってしまうものだと思う。
そしてその恋愛の様相も、そのハードルにあった色合いになると思うんだ。
奥ゆかしい別れの言葉に、切なさを感じます。
「スパイラルホリデイ」
小説にありがちなこの連鎖的ハッピーコメディ
谷川さんの絵だからなんかほわほわしちゃうやつー
「風の道」
昔に戻りたい、戻ったら、って考えてしまう
あの人に伝えたら、みたいなこととかねー。
やっぱり大人向けかな、大人の女性の少女の部分。
懐かしむばかりが、大人じゃないけど。
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大人向け、といってもさわやかで切ない漫画です。
「スパイラルホリディ」のあり得ないドタバタな顛末と、主人公の切なさと男前(笑)な一面のギャップがなんだかとっても好きだなぁって思いました。
…恋してはいけない人への恋心はなんて苦しいんだろう。