【感想・ネタバレ】古代ユダヤ賢人の言葉 超訳聖書のレビュー

あらすじ

本書は聖書のなかでも旧約聖書を中心に、主にダビデ、ソロモン、そしてパウロの言葉で構成されている。
彼らは古代ユダヤ人のなかでもその知恵によるエピソードや名言で広く知られている。

ユダヤ人といえば、芸術、科学、あるいは金融など、さまざまな分野で傑出していることはよく知られている。
幾度となく、為政者たちによって絶滅の危機に追いやられながらも、滅ぶこともなく、厳然と世界にその影響力を保持する民族は、ユダヤ民族をおいてほかにはないだろう。

そんな彼らの原動力、国を失っても失せることがなかった民族意識と団結心、
そして現代社会に与える影響力、これらの源泉は、彼らが共有してきた独特の信仰と思想にある。
その信仰とは、ヤーウェと呼ばれる「天地万物の創造主」なる唯一の神を信じる信仰であり、
思想とは、他でもない聖書のことである。

聖書というと、多くの日本人は、キリスト教の教典だと思っているかもしれない。
しかし実際にはそうではない。
とりわけ旧約聖書は、キリスト教徒のみならず、
ユダヤ教徒、そしてイスラム教徒までもが認める聖典だ。
だから、キリスト教の教典なのではなく、キリスト教も聖書を使っていると言ったほうが正しい。

そもそもユダヤ民族にとって聖書とは「契約書」であると言っていいだろう。
彼ら古代ユダヤ人は、モーセという指導者に導かれ神と契約を交わす。
この契約とは、「生き方」の契約であり、ペナルティー条項付きの契約だ。
ひらたく言えば、ユダヤ人が規範としている生き方のマニュアルに従って生きると、
人生は祝福されるということを、世界中の人々が知るようになるために、
神がまずユダヤ人を選び、彼らと契約を交わし、
彼らに厳しくその契約条項に則って生きていくようにさせた、ということになる。
ユダヤ人の優秀ぶりと成功ぶりを見れば、この目的を十分に果たされていると言えるのではないかと思える。
ユダヤ人が「選民」と呼ばれるのはこのためだ。

実りある人生を歩むために学びたい、2000年以上前から変わらない、
奇跡の民族ユダヤの人生を強く賢く生き抜くための教え。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

チェック項目20箇所。3世代で日系人の多くが母国語の読み書きができなくなるのがほとんどにもかかわらず、ユダヤ人は1900年の間言語を保持し、民族のアイデンティティーを維持し続けた。自分には理解も納得もできなくても、今の自分にはわからないだけで、より優れた考えによれば、そこには意味があり、より優れた判断によれば「それでよかった」に違いない。大事なのは成長すること・・・学んでいるという事実に自己満足し、学ぶことの本来の目的に対してちっとも真剣にならない人がいる。あなたは、誰とも同じではない唯一無二の最高傑作として、価値あることをするためにデザインされ、生まれてきた。アスリートの勝利は一瞬・・・その一瞬のためにさえ、彼らはあらゆることを自制し訓練を積む。心のままに生きることほど愚かなことはない、心は常に移ろい、一定ではないから、賢い選択ができるものは心によらず知恵によって生きる。「自分が正しい」と信じる人の心は腐っている。つねに自分に問いかけて行動する。馬を制するためには、馬の口にくつわをかけること・・・あの小さな道具が馬の身体全体を操ることができる。わいせつなことや愚かな話、下品な冗談は健全な心を保つためにふさわしくない。社会人としての責任・・・税金を支払う。誰に対しても平等になる。アリよりもはるかに知恵のあるはずの人間の中に、アリの知恵を見習い、学ばなければならないような人がいる。よく観察する・・・その人がどのような人々とかかわり、どう振舞っているのか?成功の条件・・・何が何でも奪い取らない、必要なものは必ず与えられると信じる、良心に咎められない正しい道に進む、成功したときは自分だけの成功と傲慢にならず、成功に関与したすべてのものに感謝する。快楽と酒と贅沢を遠ざける。ものごとには順序がある・・・外での自分の仕事に身を入れてから家のことを考える。「昔はよかったな」・・・繰り返されてきた人間の歴史を知らぬ無知をさらす。関係を長続きする秘訣は何事においても同意すること。酒と女の間違いは繰り返される。

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2012年08月19日

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