【感想・ネタバレ】台所で考えたのレビュー

あらすじ

分かることはいくつになっても面白い! 老いとは自由だ! 主婦から、夫の死を経て63歳で作家に、芥川賞を受賞した著者初エッセイ集。家事をしつつ考え見出した生活に密着した至言満載。

夫を亡くし、63歳で主婦から作家に
大ベストセラー/芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』著者の初エッセイ集

身近な人の死、孤独と自由、新しい老い、自分を知る楽しさ、
家族の形、ひとりで生きること、みんなで生きること――
書いて考えて辿りついた、台所目線の哲学

その頃の私は相変わらず家庭の幸福に酔うてもいたが、
そうでもない自分も知っていた。
つまらない、飽き足らない、心の奥で私はそう思っていたはずで、
それをはっきりと言葉にすることを恐れてもいた。
言葉にしたとたんそれが顕在化する。(中略)

人に見くびられないように、いい人と思われるように外に武装し、
内に外に何重にも押し固めて見えなくなっている自分の心というもの(中略)
家庭という狭い世界にいるけれど、台所からだって世の中は見える、
そううそぶいて何とか心の均衡をとっていたところがある。ーー本文より

NHK『こころの時代』で大反響「ドラゴンボール」も収録

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

「おらおらで…」の創作の秘密などを知ることができた。なるほど〜
と同時に、仕事を諦め主婦として生活して来た人が60過ぎてから残りの日々をどう生きるかという問題への力強い挑戦に勇気をもらう一冊。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

 桃子さん、好きだったなあ。千佐子さんのことも、きっと好き。「きっと」というのは、やはり華やかなメディアの世界の作家先生というより、確かにこの世界に生きているひとりの女性、もっと言うならば「おばあさん」、という感じがするから、有名人を好きと言うほど簡単には好きと言いづらい親しみやすさのようなものがあって。
 でもね、フェミニズムとか個人主義とか声を上げなきゃとか考えながらも、「うふ」とか「誰得」とか、するっと出てくる言葉なんか、やっぱりすごく好き。内なる声、合議制、といった言葉に、『おらおらで〜』は映画も良かったんだよなあと思い出し、「桃子さん、好きだったなあ」と、はじめのつぶやきに戻る。

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2025年07月26日

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夢を追い続けるといつか必ず夢は叶うんだなと改めてこの本を思ったのでした。
長年の夢が叶った瞬間は最高の気分ですよね。
私は若竹千佐子さんの本はこのエッセイから読んだので次は「おらおらでひとりぐも」、「かっかどるどるどぅ」をぜひ読んでみたい。

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2025年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

軽めのエッセイ集
改めて玄冬小説家若竹さんの徒然なる想いに触れられた感触
ちょうどここ7-8年で私の両親を取り巻く環境も激変したこの今のタイミングで「おらおらでひとりいぐも」も再読するとまた少し違って感じられるかもしれないなぁ〜
「かっかどるどるどう」も読んでみよう

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2025年05月17日

Posted by ブクログ

家族の形はさまざまで、みんなで生きること、ひとりで生きること、老いに気づいたことなど人生の半分を過ぎたからこそ、わかったことや悟ったことなどのエッセイ集。

カレーだけはその家庭の味がでる。
子どもの頃に食べたカレー、自分が親となり作ったカレー。
だけど今は大鍋で作ることもなくレトルトカレーで済ませてしまう。
…そう年齢を重ねて、家族の形態が変わればこうなる。

人生の十冊、読んでない本もあるので読んでみたい。

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2025年02月04日

Posted by ブクログ

芥川賞受賞作「おらおらでひとりいぐも」著者の初エッセイ集。
「おらおらでひとりいぐも」を読んだ時は方言にてこずり、物語りに入り込むまで時間がかかって、途中で断念しそうになった。読み進めるとその方言がいい味を出してくるのだが。
こちらのエッセイは読みやすく、夫を50代で亡くし、寂しさと戦いながらも還暦を過ぎてから作家になった作者の話。若い人にはあまり響かないかもしれないが、歳を重ねると孤独や老いの不安を抱えてどうやって前向きに生きていくのかが課題になる。現在70歳の作者が感じた孤独と老い。63歳で作家となって変わっていった生活などが語られているエッセイ集です。

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2025年01月12日

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