【感想・ネタバレ】33歳年収600万円のサラリーマンが「芦屋」に家を建てるまでのレビュー

あらすじ

「家を建てたい! ずっとそう思っていた。できるだけいい場所に、できるだけ若いうちに」
26歳で結婚と同時に中古住宅を購入し、33歳で芦屋に一戸建てを建てた著者が語る、住宅購入のノウハウと体験談。
“将来のリスクに対する備え”と“今の生活の充実”を両立させろ!

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Posted by ブクログ

著者とは会ったことはないけれど、まったく知らないわけじゃない。
一定の交流はあったんだよね。だから「知り合い」と言えなくもないかもしれない。でも「知り合い」の定義を「会ったことのある人」とするならば、知り合いじゃない。
ま、こんな感じで僕と著者とは、知り合いなんだけど知り合いじゃない、という禅問答のような間柄なのだ。

で、本書。これはすごい本。
身びいきで言ってるんじゃないよ(知り合いじゃないし)。もし僕が著者のことをまったく知らなかったとしても、同じ評価を下しているに違いない。
僕が漠然と考えていたことが鮮やかに言語化されていて、「そうそう、そうなんだよ!」と膝を打つこと数十回、目から鱗が落ちること数十枚。
これほどまでにわかりやすく、かつ論理的に、かつ正鵠を射た、「家」をテーマにしたビジネス書が書ける著者に嫉妬すら覚えるくらい。

今僕は「『家』をテーマにしたビジネス書」と書いた。
一般に本書は「家を買うためのノウハウ本」に分類されるのだと思う。でも、それだけで終わるのはもったいない。本書は、もっと深く味わえる。

たとえば、強烈な目的意識。
家を買うお金を貯めるために、著者は節約に励む。
ただ、自分がみじめに感じられるような節約はしない。
なぜなら、お金を貯める目的は「家を買うため」であり、家を買う目的は「幸せな人生を生きるため」だからだ。みじめな思いをすることは、その目的に反している。
お金がからむと、人は簡単に手段を目的化してしまう。つまり、お金を貯めることを目的としちゃう。
そういった倒錯に陥らない。ぶれない。
著者の一貫した目的意識に、感ずるものは多いはずだ。

あるいは、たとえば、仮説思考と行動力。
著者は「大工さんと知り合いになれば、いい建物が建つのではないか」と仮説を立てる。
そしてその仮説に沿って、あの手この手で相手の懐に入っていく。
結果、満足のゆくものになったわけだけど、本当に仮説が正しかったかどうかはわからない。大工との関係がどうであっても、やっぱり満足のゆくものになったのかもしれない。
でも、ある「もっともらしい仮説」を立て、それが反証されない限りはその仮説に沿って動く、という行動力と意思は感動的なまでに強靭で、誰もが学ぶべき姿勢だ。

と、ここに書いたのはほんの一端。
質の高い仕事をする上での重要な示唆が「これでもか!」と詰まっている。
だからビジネスマンは、すべからく本書を読むべし。
同意できない主張もあるだろう。理解不能な箇所もあるだろう。
そういったところを含めて、本書と格闘することで得られる知的財産は、芦屋の家に匹敵するだけの価値を持つかもしれないよ。

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2014年06月28日

Posted by ブクログ

中古住宅の購入、資金作り、転売から新築物件の契約、引っ越しまで。

一連の経緯が詳細にまとめられ、疑似体験にはもってこいの本です。

・買い換えの場合、購入価格より転売価格が少なければ、「譲渡損失の繰越控除の特例」により住民税が控除されること(ただし5年以上の居住事実が必要)

・新居の購入により銀行から融資を受けた場合、住宅ローン控除が使えること(確定申告を要する)

・ローンの借入額、返済額の試算、物件周辺の賃貸相場を調べて毎月のローン返済額との差を確認する、1~3年後に購入価格の3割ダウンで売却した時残債が消えるか、5~10年後に売却した場合残債が消えるか、15~20年後に建物の価値がほとんどなくなったとき土地の売却により残債が消えるか、災害で1年後に建物が亡くなった時に土地の売却額+地震保険で残債が消えるか

阪神大震災を経験した著者です。

一つ一つの言葉に説得力があり、大変参考になりました。

また、ファイナンシャルプランナーという資格の知識が有益だったことも非常に興味を感じました。

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2013年01月13日

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