あらすじ
人生の達人、山口瞳。そのエッセイの魅力は、今も色あせない。私のライフスタイル・わたしの拒否権・いい酒場とは・私のウイスキイ史・探鳥の記・雑木林その他・祝辞・招宴・上座と下座・完全主義・時間厳守・ファッション考・トップ経営者語録ベスト5…。時に厳しく、時に揺れながら。本音で語る人生論。品性を大切に、しっかり背筋を伸ばして生きていきたいあなたに。
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Posted by ブクログ
山口瞳。ちょっとこだわりがあって、そのこだわりはそれほど窮屈でないので、なかなかリラックスできるのだが、いつもすっきりと書いているところが好きで、とくに文章の終わり方がいいと思っている作家である。本書は、わりと柔らかく、なかなか楽しめた。
Posted by ブクログ
どんな人か知らず、読み始め。
確か角田光代の書評本に出てきたから。
女性かと思ったら、違和感があって、誤りに気がついた。
大きな絨毯を買ったから、敷けるような居間がある家しか住めなくなったとかそういう話にほんのり。
そして女性のセーター姿はいいというのにも激しく同意。胸のところが張りつめてるとなおいいよねと語りたくなる。
Posted by ブクログ
この作者は怒っている。
「平和そのものが、重く重く伸し掛かり、悪い感じて私の周辺をとりかこんでいる」ことに。
常識を知らない若者に。
粋でないものに。
その怒り方、お話が、読んでいて、なるほど・・・と
思わせられるのが、山口瞳さんのすごいところだなぁ。
と、思わせられる。
茶目っ気もある。ユーモアもある。
読んでいて、文章の妙味に酔いしれる。
向田邦子さんとのエピソードも、いきいきとしてすばらしい。
「山口さん、わたし、もう駄目なの。遊んでばっかりいるの」
そう、そっと体を寄せて、耳許で囁いたという邦子さんは、
読者の知らない向田邦子さんの姿でもあり、
そんな弱音ともとれる一言を言わせる山口さんの信頼できる
お人柄なのだろうと感じられた。